ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

微笑み

2021-06-28 11:35:54 | 

梅雨の晴れ間の帰り道

青空の余白に浮かぶ雲は、すでに立体を示していた

初老の男性が声を掛ける

「お姉さん、何か落としたよ」と

少し前には女性の後ろ姿

男性が何度か呼び掛けると

女性は足を緩め、疑うように振り返った

その顔には少しずつ秋が忍び寄っていた

 

女性は引き返し、小走りに男性に近づいた

彼女は礼を言って微笑んだ

それは決して愛想笑いではなく

心からのものだと伝わった

落としても音もしない小物を拾ってもらった嬉しさなのか

それとも、別に理由があるのかは知らない

ただ僕は、微笑ましい光景というよりも

どういう訳か、悲しかった

彼女の微笑みが悲しかった

 

 

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大谷翔平、藤井聡太の進撃が止まらない

2021-06-20 12:43:45 | 人物

規格外の若者たちの進撃が止まりません。

 

大リーグ、エンゼルスの大谷選手は投手として3勝目をあげると次の試合では今シーズン初の1試合2本塁打、そして今日も22号を打ったようです。ホームランバッターは波に乗ると、10試合で7、8本打つこともあるのですが、大谷選手もそうしたゾーンに入ったのかもしれません。

それにしても彼の放つ打球は気持ちがいいですね。打球の角度、そしてスピードが規格外です。50本ペースという見出しが踊っていますが、僕は40本打ってくれればと思っています。勿論、能力的には50本以上打てるとは思いますが、シーズン後半になれば二刀流の疲れが出てきますから。オールスター前日のホームラン競争に選ばれたことも嬉しいです。ホームランバッター、スーパースターの証ですから。何度も記していますが、大谷こそ大リーグ最大のスター 、ベーブ・ルースの再来です。 

 

将棋ではヒューリック棋聖戦で藤井棋聖が渡辺名人を相手に連勝スタートです。難解な中盤が続きましたが、終盤に抜け出したのは藤井棋聖でした。171手の熱戦を制しました。   

 

それにしても最近は多く見かけますが、藤井玉は居玉ですからね。「居玉は避けよ」という格言も説得力が薄れてきました。

次の第3局ですが、少し複雑な思いです。渡辺さんは鋭い攻めが持ち味のイケメンの将棋で、また感想戦でも勝ち負けに関わらず、合理的な分析も含めて個人的には好きな棋士です。1勝はしてもらいたい気持ちもあります。

しかし、勝負は流れなので、渡辺さんが一つ返せば、渡辺さんの奪取も充分あり得ます。なので、やはり藤井君には決められる時に決めて欲しいです。3局目は相掛かり、角換わり、矢倉の3択でしょう。渡辺さんがどの戦型を選ぶのかも注目です。

 

それにしても大谷翔平、藤井聡太という巨大な才能がどこまで進化を続けるのか興味は尽きません。

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藤井聡太vs渡辺明 最強をかけて

2021-06-07 10:30:43 | 将棋

昨日の棋聖戦第1局は藤井聡太棋聖が渡辺明名人を90手で下しました。

昨年の矢倉シリーズとはうってかわって相懸かりという戦型になりました。序盤から渡辺名人の研究を藤井棋聖が受けて立つ展開。

ポイントの一つは藤井君が飛車を身限ったところです。ここに藤井将棋の大きな特徴が垣間見えます。普通、最強の駒である飛車を切ったり、見捨てたりするのは終盤です。ところが藤井君は中盤で飛車を相手に渡すことが明らかに多いですね。しかも渡辺さん相手に渡してしまう訳ですから、よほど飛車の攻撃を受け止める自信があるのでしょう。実際に藤井君は渡辺さんの飛車二枚を渡辺陣に押し返す形で勝利を手にしました。物凄い受けの力だと思います。第1局は藤井棋聖の見事な将棋でした。

 

戦前の私の予想は全くの五分と見ていたのですが、さてどうなりますか。第2局は相懸かりか横歩取りだとは思いますが、自信はありません。

 

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