ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

はるなつあきふゆ

2019-01-28 19:25:10 | 
春には花びら舞い散る中で
別れと出会いがあり

夏は夏でいろんな音が聞こえる
蝉の音
激しい雨の音
打ち上げ花火の音
大粒の汗が滴り落ちる音

秋には空は青く
雲は痩せ
色とりどりの人や木々は美しいけれど
生き急ぐ切なさは隠せない

やがて冬が来て西高東低の気圧配置
寒さの底で季節が止まったような気分になる

それでも柔らかなレコードのように時は回転して
季節が降り積もって時代は過ぎ
今この世に生きるあらゆる命たちはすべて消え
新しい人々が遥か遠くの春を生きている

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ナンバーワン、オンリーワン

2019-01-25 08:54:18 | Weblog
スマップの「世界に一つだけの花」に「ナンバーワンになれなくてもいい。もともと特別なオンリーワン」という歌詞が出てきますが、確かにその通りではあります。ただ反面、この歌詞はとても優しく、現実社会を生きているとそれを実感できない人も多いと思います。それでも人はだれ一人として同じに人間はいないのですから、槇原敬之さんの言葉は正しいのだと思います。

テニスの大坂なおみ選手が全豪オープン女子準決勝で勝利し、日本勢初の決勝進出を決めました。もし優勝となると、4大大会連覇の快挙。世界ランク1位も目前のところまで来ました。まさにナンバーワンの座が目前に迫っています。大坂選手の持ち味は何といってもこれまでの日本人選手にはなかったサーブの威力。男子テニスの錦織選手はここが最大の泣き所の1つですが。そしてコートを離れれば、愛くるしい女性です。しぐさや言葉が可愛らしく彼女に言わせると弱いとされるメンタルが「3歳児から4歳児になった」と控えめな発言で笑わせてくれます。まだ21歳。これから、まだまだ強くなって時代を築いてほしいですね。

将棋界では谷川浩司九段が通算勝利数で1309勝となり、中原16世名人の記録を超えました。個人的には「あの中原さんの勝ち星を超えたのか」と感慨深かったのですが、報道はまったくと言っていいほどなかったです。だからこそこのブログでささやかな抵抗を。羽生善治九段が今年の前半には大山15世名人の通算勝利数を超え、史上1位になると思いますが、この時は大きく報道されることでしょう。やはりナンバーワンとか前人未到という記録でないとなかなか取り上げてもらえませんね。谷川さんは将棋界を代表するオンリーワンです。前進流といわれる駒を前に繰り出す果敢な棋風。光速流と呼ばれる切れ味鋭く華麗に決める終盤。そして棋士としての美しい佇まい。記録の面では羽生さんには劣りますが、その芸術性の高い将棋は今後語り継がれていくでしょう。そして羽生さん、谷川さんの両面を持ち合わせる可能性があるのが藤井聡太七段だと思われます。藤井君、昨日の勝利おめでとう。

野球界では長嶋茂雄さんが「記録の王、記憶の長嶋」という言葉を残しています。それは言い換えれば、王さんはナンバーワン、長嶋さんはオンリーワンということなのでしょう。現在の野球界でのオンリーワンといえば何といっても大谷翔平選手の二刀流ですね。彼には今年は打者に専念して、近い将来ナンバーワンの選手になってもらいたいです。あのベーブルースのように。

年末、紅白など音楽番組を見る機会が増えましたが、あいみょんの「マリーゴールド」はいい曲ですね。作詞作曲も自分でしていて彼女の才能の高さを感じます。宇多田ヒカル、椎名林檎に次ぐ存在になるくらいの可能性を秘めている気がします。ちなみに宇多田さんはナンバーワン、椎名さんはオンリーワン。あいみょんはどういう評価を受けることになるのでしょうか。

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藤井聡太が強すぎた

2019-01-20 21:21:44 | 将棋
朝日オープン本戦トーナメントが始まりました。昨日のブロックでは行方八段が準決勝進出を決め、いよいよ今日は地元名古屋で藤井聡太七段が登場しました。

藤井君を除けば、他の三人は名人・A級のみという厳しいブロックです。しかし彼の強さは圧倒的でした。本戦トーナメント初戦は稲葉八段。振り駒はまたしても後手。しかし持ち時間の短い戦いではトッププロでもミスが出やすいため、それほど後手を気にする必要はないと思われます。

戦型は今大流行中の角換わりの最新系でした。後手の藤井七段が積極的に端から攻め、歩を連打し香車を吊り上げての角打ち。藤井君は歩切れでした。しかし、ここから藤井君が厳しく攻めて稲葉さんを圧倒しました。「歩のない将棋は負け将棋」のはずなんですが、天才としか言いようがないです。

準々決勝は佐藤天彦名人を破った糸谷八段。早指しは得意の棋士です。またも藤井君は後手。初戦と同様、角換わりにはなりましたが、早繰り銀という、文字通り銀を早く繰り出していく戦いになりました。これも端からでした。糸谷さんの一瞬の陣形の不安定な形を藤井君は見逃しませんでした。そして歩の頭に角を打つという、これまた少々強引な、若気の至りのような将棋に映るのですが、これも藤井君が実行すると決まってしまうんですね。よほど自信がないと指せない手。わずか40分の短い持ち時間の中でも相当深く読んでいるから指せるんですね。人間の目から見ると、投了図は稲葉戦と比べると形づくりはできたのですが、コンピューターソフトは形づくりなんて評価してくれないんですよね。冷たい。この将棋も藤井七段の圧勝でした。

藤井君は持ち時間の長い将棋ではやや守備的な将棋を指すことが多いのですが、時間の短い棋戦になると攻撃的な将棋になり、勝った時の強さがより際立ちます。この将棋を見る限り、今期の朝日オープンも藤井君が本命ではないでしょうか。

これだけの強さを見せつけられると、当然タイトル戦登場の期待は高まります。実力的には今年中に登場するのが自然かもしれませんが、可能性のあるのは3つだと思います。そうなるとなかなか難しくも感じますね。和服姿でタイトル戦で対局する高校生棋士・藤井聡太の雄姿を見てみたいものです。
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稀勢の里、遅すぎた決断

2019-01-18 19:39:54 | スポーツ
横綱・稀勢の里が3日目の栃煌山に敗れ初日から3連敗となり、翌日引退を表明しました。あまりにも遅かったですね。稀勢の里自身にとっても、横綱という特別な立場からも。

先場所、同じく3連敗を喫した時「引退かな」と推測していました。しかし、稀勢の里は休場すらせず、4日目も土俵に上がり4連敗。これも自分の記憶にはありませんが、まあやるだけやっての引退なのだろうと考えていたら、休場という結論でした。横綱審議委員会は「激励」を決議。事実上の最後通告でした。そして2019年初場所、3連敗でようやく引退の決断に至りました。36勝36敗97休。これが横綱・稀勢の里の成績です。僕は輪島・北の湖から数々の横綱を見てきましたが、言うまでもなく横綱の成績ではありません。史上最弱の横綱の汚名は本人も覚悟の上でしょう。

最初のボタンの掛け違いは左肩の怪我を軽視したことではないでしょうか?新横綱の場所、優勝争いの終盤で左肩を痛めながらも強行出場した気持ちはわかります。本人も優勝したいだろうし、何よりファンが大きな期待を抱いていました。そして優勝決定戦で劇的な優勝を飾り、彼は紛れもなく角界のヒーローになりました。

そして翌場所、ここで休むべきだったと思うのですが、完治していない左肩の故障を抱えながら強行出場したものの途中休場。以降はその繰り返し。久しぶりに千秋楽まで土俵に上がった昨年の秋場所は10勝5敗。引退の危機はひとまず脱したものの、数字的にも横綱としては合格点には程遠く、何より負け方が悪かった。下半身の衰えを隠し切れなくなっていました。そしてこの後、7度土俵に上がりましたが、白星を挙げることなく引退となりました。

大きかったのは育ての親・鳴門親方の不在です。もし親方が生きていたなら、左肩の怪我を負った翌場所は休ませていただろうし、引退の決断ももっと早い時期にできていたと思われます。稀勢の里も相当迷っていたようですから。鳴門親方は稀勢の里を15歳の入門時から指導していますし、自身も元横綱です。現在の師匠、田子ノ浦親方は元平幕です。相撲界には自分の現役の地位を弟子が超えた場合、指導しにくい立場になるという独特の風潮があります。そのため親方も稀勢の里の現役続行に意見できなかったのではと推測します。

本名の萩原で土俵に上がっていた10代の頃から将来を嘱望され、大関昇進後もモンゴル勢全盛の中、5年間立派な成績を残した稀勢の里は名力士に違いはありません。しかし同時に稀勢の里が横綱を張った2年間は、結果として綱の権威を失墜させてしまったことも間違いありません。今後、横綱の引退に関する新たな規定を作らなければならないかもしれません。
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谷川浩司と若手棋士

2019-01-14 18:57:48 | 将棋
昨年の2月17日、この日は2つの号外が出た珍しい日でした。1つはオリンピックのフィギュアスケートで羽生結弦選手の金メダル。そしてもう1つは中学生棋士の藤井聡太五段の全棋士参加棋戦の朝日オープンでの最年少優勝でした。

社会現象にまでなった藤井フィーバー。将棋界も当然、様々な反応がありました。中でも谷川浩司九段が藤井君の快挙を称えたうえで「20代、30代の棋士たちは悔しくないのかと思うところもあります」という言葉を発し、波紋が広がりました。若い棋士たちの反応も様々だったと思います。「しっかりしなければいけない」と思う棋士もいれば「谷川先生は若手に冷たいな」と思う棋士もいたでしょうし、全く気にしない棋士もいたでしょう。僕はこの時、谷川さんもうっかり本音を発してしまい「君たち、悔しくないのか」という部分だけを面白おかしく取り上げられてしまったのかなと思っていました。しかし、今にしてみると、敢えて若手棋士の耳に届くことを期待しての発言だったと考えるようになりました。

そして昨日行われた茶王戦というイベントで高見泰地叡王の指名を受けた谷川九段。久しぶりに和服姿での対局となり、勝負は熱戦となりましたが、終盤の読みでわずかに高見さんが上回り、谷川さんは敗れました。キリン生茶とのコラボ企画ということで、対局後は茶道師範である大柴宗徹さん、実はルー大柴さんなんですが、彼がたてたお茶を茶道の先生の指導の下、谷川さんと高見さんがお茶を飲むというシュールなコントにも見える光景をはさみ、聞き手の香川愛生女流三段を交えて谷川さんと高見さんの対談が始まりました。

「あの言葉は昨日のように覚えています。谷川先生にしか言えない言葉。自分はそれで発奮して叡王になることができました」と高見さん。さらに「棋士として常に心掛けていることは何でしょうか?」と質問。谷川さんは「練習の時は謙虚に、ただ対局になったら自分が一番強いぐらいの自信をもって挑むことですかね。過信にならない程度の自信」と回答。そして「高見さんの場合、叡王となり、急激に地位が上がったことで苦しまれたこともあったでしょう」と穏やかな口調で語り、高見さんは目頭を押さえたように見えました。

谷川九段は1月18日、唯一の弟子である都成竜馬五段との初対局があります。この日は谷川さんも被災されたあの大震災の翌日、そして都成君の誕生日の翌日でもあります。師弟ともに生涯忘れられない日になるのではないでしょうか。
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歌姫

2019-01-09 21:21:48 | 
地層に埋もれた歌姫たちの声が
アスファルトの遥か下から微かに聴こえる

都会の人は速足でただ前のみを見つめている
まるで昨日などなかったように

あの頃は目で物を言い
口の数で気分を表明し
耳からあらゆる景色を浮かべ
心に鍵を無造作に置いていた

日を追うごとに寒さは厳しくなり
僕は北の夜風を受けながらしゃがみ
少しだけ歌姫たちに近寄った




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紅白、箱根駅伝

2019-01-05 19:24:30 | Weblog
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

早速ですが、年末年始番組について。
紅白歌合戦はあまり熱心には見ていなかったのですが、松田聖子の往年のヒットメドレーは楽しみにしていました。しかし、時の流れは残酷でした。聖子さんのキーはアイドル時代と比べてかなり低くなっていて、あの頃の眩しさは感じられず、全盛期を知る者にとっては寂しい気持ちになりました。変わらぬものなど何もないとは分かっているけれど。

実質的に大トリを務めたサザンは良かった。それと今更ながら乃木坂46の白石麻衣は美しいですね。可愛いタイプのアイドルに囲まれて少し浮いている気がしました(笑)それだけ彼女には完成された大人の美を感じます。例えたらアイドルグループに北川景子が入っているような印象です。

箱根駅伝は東海大が初優勝。青山学院大の5連覇の夢を打ち砕きました。青山学院は4区、5区での失速が響きました。往路優勝しながら3位に終わった東洋大は、やはり層の厚さに欠けていました。数年前からスピードランナーが揃っていた東海大が長距離でも持ちこたえられるだけの強さを身につけ、これまでの記録を大幅に更新するタイムでの総合優勝となりました。10区間中5区間で新記録が作られるなどハイレベルな戦いでした。どの世界でも同じですが、青学というスター軍団の出現が他校のレベルを引き上げたと言えるでしょう。

紅白、箱根ともに視聴率は好調だったようです。要因はいろいろあるとは思います。そのひとつに景気が良くなかったことが挙げられます。不景気になると年末は紅白、年始は箱根駅伝という伝統的な国民的番組で無難にという思考になりやすいようですね。中小企業はもともと厳しい状況ですが、頼みの綱である日経平均株価が前年割れしたのは、安倍政権にとって大きな痛手です。そこで話は飛躍しますが、またしても消費増税を延期する可能性も捨てきれません。当然、増税延期の信を問う解散総選挙という流れがあり得るということです。たかが紅白箱根、されど紅白箱根ですね。
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