ローテーション的にはそろそろ詩を載せたかったのですが、何も浮かびません(泣)そこでまた16歳の少年について書こうと思います。ですがその前に、毎年、この時期になると触れているクライマックスシリーズについて少し。何度も言うように僕は反対です。広島と西武がやればいい。日本シリーズはプロ野球の世界における名人戦七番勝負だったはず。このままでは権威が失墜するばかりです。大谷君のようなワールドクラスの選手を輩出する土壌を持っていながら、システムを決める人間が野球を知らないのが残念です。大谷君は右ひじ手術となりました。心配ですね。
さて、いよいよ藤井聡太。昨夜、ユーチューブでつるの剛士さんが司会で谷川浩司九段、香川愛生女流三段を招いて藤井聡太七段の強さに迫る番組を発見しました。
藤井七段についてよく言われるのが、終盤力と受けの強さなのだと思います。しかし、昨日谷川九段の解説を聞いていてもう一つ、藤井君の強さの秘密を見つけたような気分になりました。番組の中で藤井君の実践の中から、彼が指した次の一手をつるのさんが当てるコーナーがあって、つるのさんの手に対して、谷川九段「自然な手ですね」つるの「つまらない男ですよ」というやり取りをはさみながら、衝撃を受けたのは、藤井君が敢えて香車に取られてしまう位置に角を動かしたことです。
谷川さんによると相手の香車の位置を変えて、そのスペースに桂馬を打つことが狙いだったそうです。空間づくりですね。相手側から眺めて指されてみると厳しい手です。かといって普通は考えもつきません。覚えたての子供なら「駄目だよ。そこは香車に取られてしまう」と教えるところです。
ふつう、将棋を最初に覚えるのは駒の動かし方だと思います。しかし、少し見方を変えると例えば飛車であろうが、歩であろうが玉の隣に並んでいたら、その場所に玉を動かすことはできません。能力の高い飛車も、能力の低い歩も、同じ邪魔駒なのです。
僕もよく壁ドンならぬ、壁銀という形を作って、玉の逃げ道を少なくしてしまう悪い形を作ることがあるのですが、藤井君は空間を作るということを、他の棋士以上に大事にしているのかもしれません。玉の周りの空間は酸素というとらえ方でしょうか。だから、藤井君は玉を固く囲うのがあまり好きではない気がします。いつでも空間を作っておいて酸素を確保したいという考え方が根底にあるのではないでしょうか。
もっと想像を膨らませれば、唯一、合い駒のきかない桂馬は特別な羽が生えていたり、ロマンチックに盤上を眺めているのかもしれません。藤井少年の目に映る81マスの宇宙は、限りなく立体的でカラフルな世界が広がっているような気がします。
さて、いよいよ藤井聡太。昨夜、ユーチューブでつるの剛士さんが司会で谷川浩司九段、香川愛生女流三段を招いて藤井聡太七段の強さに迫る番組を発見しました。
藤井七段についてよく言われるのが、終盤力と受けの強さなのだと思います。しかし、昨日谷川九段の解説を聞いていてもう一つ、藤井君の強さの秘密を見つけたような気分になりました。番組の中で藤井君の実践の中から、彼が指した次の一手をつるのさんが当てるコーナーがあって、つるのさんの手に対して、谷川九段「自然な手ですね」つるの「つまらない男ですよ」というやり取りをはさみながら、衝撃を受けたのは、藤井君が敢えて香車に取られてしまう位置に角を動かしたことです。
谷川さんによると相手の香車の位置を変えて、そのスペースに桂馬を打つことが狙いだったそうです。空間づくりですね。相手側から眺めて指されてみると厳しい手です。かといって普通は考えもつきません。覚えたての子供なら「駄目だよ。そこは香車に取られてしまう」と教えるところです。
ふつう、将棋を最初に覚えるのは駒の動かし方だと思います。しかし、少し見方を変えると例えば飛車であろうが、歩であろうが玉の隣に並んでいたら、その場所に玉を動かすことはできません。能力の高い飛車も、能力の低い歩も、同じ邪魔駒なのです。
僕もよく壁ドンならぬ、壁銀という形を作って、玉の逃げ道を少なくしてしまう悪い形を作ることがあるのですが、藤井君は空間を作るということを、他の棋士以上に大事にしているのかもしれません。玉の周りの空間は酸素というとらえ方でしょうか。だから、藤井君は玉を固く囲うのがあまり好きではない気がします。いつでも空間を作っておいて酸素を確保したいという考え方が根底にあるのではないでしょうか。
もっと想像を膨らませれば、唯一、合い駒のきかない桂馬は特別な羽が生えていたり、ロマンチックに盤上を眺めているのかもしれません。藤井少年の目に映る81マスの宇宙は、限りなく立体的でカラフルな世界が広がっているような気がします。