幸せが詰まった財布を川に落としてしまった
流されていく財布を僕は必死に追いかける
けれども、それは姿を消した
後日、財布は発見されたが、幸せは死んでいた
喪服の僕は震えが止まらず
そんなものは必要ないと小さく口にする
幸せなんてつまらない
僕は喪失感に苛まれながら、強がるほかはなかった
川沿いの桜は暖かさに屈したように咲いていた
何日か前まで怒りに震えたように、強く握り締められていた蕾が、緩やかにほどけている
桜が僕にそっと伝えてくれた
一瞬でも、凛々しく咲いた時があればそれでいいのだと
流されていく財布を僕は必死に追いかける
けれども、それは姿を消した
後日、財布は発見されたが、幸せは死んでいた
喪服の僕は震えが止まらず
そんなものは必要ないと小さく口にする
幸せなんてつまらない
僕は喪失感に苛まれながら、強がるほかはなかった
川沿いの桜は暖かさに屈したように咲いていた
何日か前まで怒りに震えたように、強く握り締められていた蕾が、緩やかにほどけている
桜が僕にそっと伝えてくれた
一瞬でも、凛々しく咲いた時があればそれでいいのだと