ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

プロ編入試験第1局 西山、薄氷の勝利

2024-09-12 12:35:10 | 将棋
将棋の西山朋佳女流三冠が女性初のプロ棋士を目指して挑む「編入試験」五番勝負の第1局が行われ、西山女流三冠が高橋佑二郎四段に勝ち、白星スタートを切りました。

決して西山さん本来の調子ではなかったように思います。「剛腕」と呼ばれる豪快な将棋は影を潜め、サッカーに例えれば自陣に駒を多く配置したり、駒得の手を選んだり(駒をお金に例えれば貯金)、らしからぬ手もありました。絶対に負けられないという気持ちが強すぎて、手堅い将棋になったのだと思います。

そんな中でも終盤の9七角は善悪はともかく、西山さんらしい強い手でした。角のただ捨てで王手をかけたのです。高橋四段がこれを取れば、西山さんの勝ちだったでしょう。しかし、彼は盲点の場所に王を逃げ、強い重圧の中、時間にも迫られた西山さんは、ここでミスをしてしまいました。
これで西山勝勢から一気に互角へ。しかし、高橋四段も次の一手を正しく指せず、西山さんは再び優勢になりました。ここからは高橋四段の猛攻を見事にしのぎ、高橋四段がついに投了。西山さん薄氷の勝利でした。プレッシャーに勝てる人間はいないのかもしれません。しかし、彼女は完全には押し潰されず、激戦をものにしました。

第3局の相手の上野四段が強い事もあり、第2局が重要になります。中学生棋士は5人いますが、女性のプロ棋士は歴史上、1人もいません。プレッシャーは大きいですが、1局1局、白星を積み重ねてもらいたいです。
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素数の事件

2024-09-06 11:58:32 | 
カレンダーが8月から9月に捲られる頃
学生の自殺が多くなるという
 
夏の終わりの日、女子高生が商業施設の屋上から飛び降りた
しかし、この自殺にはさらなる悲劇が重なった
路上を歩いていた女性が凶器と化した女子高生と衝突したのだ
2人とも亡くなった
1人は加害者、もう1人は被害者という形で

台風10号、自民党総裁選、兵庫県知事
それらの合間にこの出来事が僅かな時間、テレビから流れた
世間はすぐに忘れてしまうのだろう
しかし、僕は2人の女性の運命の交差を上手く消化する自信がない
繁華街で起きた素数の事件を
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小泉今日子の隠れた名曲「二人」

2024-09-03 12:03:48 | 音楽
冷たい雨に打たれ
愛しい人を待ってた
うつろう時の中で
砕けてゆく思い出たどりながら


「二人」 作詞・作曲 飯島真理。1985年7月発売。
私はバラードクラシックというアルバムでこの曲を知りました。実際にはその数年前のアルバムに収録されていたんですね。

松田聖子と中森明菜という二人の歌姫と同時代ながら、第3極の独自路線でスーパーアイドルに駆け上がった小泉今日子。40年以上の芸歴で、これほど浮き沈みなく現在に至った人も珍しい。アイドルからCMクィーン、そして本格的な女優に。読売新聞の書評欄を担当していた時期もありました。多才さを生かし、卓越した自己プロデュースで時代の変化に対応してきた稀有な存在です。

小泉さんとは対照的に「二人」は時の地層に埋もれてしまいそうです。憂いと眩しさが美しく混ざりあった名曲だと思いますが、シングル曲でもないですし、そもそもこの曲を知っている人が少ないですから。

曲にも寿命があり、クラシックのようにとてつもなく長寿なものもあれば、1年、2年で忘れ去られるものも多くあります。
「二人」は小泉さんの代表的なバラードの「木枯らしに抱かれて」「優しい雨」などと比較しても劣ってはいません。あとは好みの問題だと思います。小泉さんのセルフカバーもいいけれど、出来れば若い人に歌い継いでもらいたい


傷ついた心を
隠さずに見せたら
少しづつ惹かれていた
いつか私
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