ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

18才で壊れた君へ

2014-01-31 22:11:36 | 
18歳で壊れた君へ


あの時、電車に乗って受験してくれてありがとう

君のその苦しみは無駄にならない

浪人した後、君は大学に合格するんだ

だけど、君も分かっていると思うけど、中退することになる


君の苦しみは世界で唯一の苦しみだと思っているね

その正体はパニック障害という名の病気なんだ

今では世間でもぼちぼち知られているみたいだ


君は驚くだろうが、25年後、君はまだ生きている

とてもまともな生き方はできていないが

勿論、結婚もしてない

医者に通い、薬の力を借りながら

力を振り絞って生きているよ


自慢できるような報告はできないが伝えたい

やせ細っている18歳の君に。すなわち25年前の僕に

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18の冬、壊れたのは世界ではなく

2014-01-26 00:48:27 | 
18の冬、世界が壊れた

いや壊れたのは世界ではなく、俺だった

繰り返し襲ってくる過呼吸発作に耐えて

電車に乗って大学を受験した


久しぶりに学校へ行った日

クラスメートは俺に向かって「変わらないな」と言った

たかだか10日やそこらで人は変わる訳ない

そう信じきっていたからこその言葉だった

ところが何もかもが変わっちまったんだよ。壊れちまったんだよ


努力で何とかなるならそれほど幸福なことはない

それを知らされた18の冬


死にたいとは思わなかった

だからといって生きていけるとも思わなかった

カップルの笑い声が通り過ぎて

俺だけが終わったことを知らされた18の冬



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心を纏う服

2014-01-22 16:15:32 | 
見覚えのあるおじさんが店に入ってきた

こないだまで普通に歩いていたのに

いまは杖をついている



おじさんのタバコを渡し、値段を伝えると

おじさんは片手で財布を探る

もどかしく、少しばかり寂しい時が積もっていく

ようやくおじさんが小銭を出し、僕は安堵した



店を閉め、コンビニへ立ち寄り、暗がりの家へ向かう

居酒屋から炭酸の抜けたような歌声が

冷たい夜風に乗っかって僕の耳に届く

なんとも幸福そうな声だ



足の裏が痛い

靴底が薄いからだろう

僕を纏っているセーターも

きっと薄いから心が痛いんだ



師走前から輝いている

ひっそりした住宅街でひときわ目立つ派手な電飾

クリスマスも終わったことだし

そろそろ消してくれないかな



僕は電飾に恨めしげな視線を送り

少しだけ目を伏せ、それから足を速め

暗がりの家路へ急いだ


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16の秋

2014-01-18 21:35:35 | 
担任の女教師に「歯が痛い」などと下手な仮病を伝え

高校を早退し、僕は跳ねるように大宮へ向かう

脳内のレコードにキョンキョンの「魔女」をかけて



寂れた路地裏

いかがわしい映画

僕は圧倒的に少年であることを思い知る



ポケットからセブンスターを取り出し火をつける

大人になろうとするたびに、幼さは鮮明になっていくんだ



助けを求めるように

すがるように飛び込んだ古めかしいラーメン屋

張り詰めていた気が急激に緩和してゆく

凡庸なラーメンの温もりが愚かな16才のささくれ心に沁みて痛かった

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2014年、この寒い日に

2014-01-15 16:53:23 | 
陽の光に抗する凍りざまが胸に響き

俺は目を細め、白く輝くアスファルト見つめる

しかし苛立ち隠せぬ人の靴に破られ、音立てて弾けた

いつの時代も人は身勝手でガラス細工な生き物だ



大人たちはタバコをスマホに持ち替え、早足に駅へ

若い者はギラギラをもみ消し、うつむいたまま



アベノミクスとやらで株の力は漲るけれど

若さ捥ぎ取られた心はただ萎えていくだけか



街は色褪せ、人もずいぶん、皺を刻んだな

あの教室も今じゃ、じいさん、ばあさんの終の棲家だ



あの花の名前は何だったっけ?

すっかり忘れちまったよ


ああ2014年、この寒い日に我想う

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若手女優の2014年

2014-01-08 22:17:07 | Weblog
昨日、ラジオで小林信彦さんが出版した「伸びる女優、消える女優」という本について語っていました。それに触発され、久しぶりに若手女優中心に今後を予測してみようと思います。

まず小林さんも注目していた綾瀬はるかと堀北真希について。もう綾瀬さんに関しては若手というより中堅の域ですが。

僕は以前から堀北さんは王貞治の一本足打法と重ね合わせています。押しても微動だにしない型を持っている。それに対して綾瀬さんは長嶋型でしょう。それが紅白での二人の司会ぶりによく現れていました。堀北さんはそつなくこなしたけれど、面白みには欠け、逆に綾瀬さんはとちってはいたけど、面白いという評価になります。

演技に関しても同様ですね。堀北さんはきっちりこなすけれど、冒険はしない。ミスパイロットを見ましたが、70点から80点のいわば合格点ですが、想定内の演技でした。綾瀬さんはきっちりという点では堀北さんに及ばないかもしれないけれど、表情が豊かで、演じる幅では堀北さんより上ではないかと感じます。とにかく2人とも2014年はさらに大きな女優になっていくと思われます。

北川景子は「筆談ホステス」というドラマを見た時、懸命な演技が伝わってきました。そのとき僕は「この人はうまくなる一方だな」と思いました。そして彼女のブログを読んでさらに確信しました。ブログを読んでいるうちに、いつの間にか彼女の写真集を買っていました。才能あふれる女優も好きだけど、やっぱり一生懸命という姿も美しいですね。今後もこの姿勢は続くでしょうから、今年はさらに飛躍しそうな予感がします。

新垣結衣は「リーガル・ハイ」で好演していました。そろそろアイドル女優から脱皮の年齢になってきたので、大人のガッキーが見たいところです。

長澤まさみはこないだテレ東で映画「モテキ」を見たけど、抜群のプロポーションをいかす方向に転換して、成功しつつあるのではないでしょうか。

それと「あまちゃん」三人娘がどうなるかも楽しみなところです。

個人的に女優という職業は特別です。女性として最高の職業のひとつではないでしょうか。大女優という言葉はあっても大男優なんて言葉は聞いた事がありませんからね。

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