ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

戸惑い

2020-12-31 10:30:07 | 

この年の瀬も、僕は諦観色に包まれている

気がつけば、詩を書くことも少なくなった

北風は冷たく、世間はなおさらに冷たい

だから手足の先や心の奥がこんなに痛いんだ

 

仕事を含めれば、今年だって何度も笑った

でも本当は悔しいんだ

やられっぱなしの人生で終わるのは

だから逆襲の種を手探りで求めてみるのだが、また今年も見つけることは出来なかった

僕の辞書を手に取り、可能性や未来を調べると、神や運命がいたずらしたのだろうか、それらは深く抉り取られていた

こうしている間にも、人生の残り時間だけは着実に減っていく

それに伴い、絶望や諦観が色濃くなるのだ

 

あと数時間たてば日は暮れていく

それと同時に今年も暮れていく

やがて僕の人生も暮れていく

今年最後の空は妙に青く透き通り、僕を励ましているのか、早く来いと呼んでいるのか、少し戸惑う

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松田聖子から藤井聡太へ

2020-12-24 11:19:38 | Weblog

昨夜、NHKでデビュー40周年を迎えた松田聖子の特集が放送されました。聖子さんに縁の深い人たちのインタビューもあり、興味深く、また懐かしく見ました。

1980年、山口百恵が引退した年に松田聖子がデビューしたため、時代が離れているようにも見えますが、年齢的には3つしか違わず、同世代なんですね。同世代ではあるけれども、時代は引退して家庭に入る百恵さんから、結婚後も勢力的に仕事をこなす聖子さんへと流れました。

 

当時の聖子さんはまさに時代の顔でした。では40年後の現在、それは誰なのかといえば、個人的には藤井聡太が浮かびます。

象徴的だったのはスポーツ雑誌Numberで今年のMVPに選ばれたことです。例えば野球選手だと清原、野茂、イチロー、松井など実力だけでなく、その年のスポーツ界の顔になった選手が選ばれています。ましてや藤井君は将棋ですからね。勿論、文化系の人物が選ばれたのは前代未聞でしょう。

そして予想通りの動きですが、来春から2社とCM契約を結びました。藤井君の高校卒業を待ってということでしょう。

 

松田聖子と藤井聡太の18才の輝き。勿論、実力やスター性に飛び抜けたものは必要ですが、時代や人々はいつの時代も若さに惹かれ、いま必要としている人物を選びます。

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22才

2020-12-19 16:14:43 | 

大学を中退した 

3年生になった春先、友人たちと単位の数を見比べた

以来、半年ほど学校には行っていない

 

入学式を終えた武道館の前に桜は並々と咲き、嫌でも僕の目に映った

それを背景にして、大学生活はどれだけ持つのだろうと考えていた

いま、それが現実になるのだ

仲間の甘ったるい苦悩を聞かなくて済むのに

辞めることは決めているのに

実行にはそれなりの時間を要した

 

18才で最初の人生が終わり、地獄の二度目を生きて4年

これで外観も崩壊した

残されたのは22才という若さだけ

ただただ若かった

未来は多いかもしれない

しかし、行く末はおおよそ知っていた 

だから明日が来るのが嫌だった

 

でも何故か、四半世紀以上が過ぎた今

あの頃の風景、流れていたメロディーが堪らなく懐かしくなる時がある

仲間は元気でいるだろうか?

もうこの世にいない人間がいても不思議ではない年になった

未来は随分と少なくなったのだ

苦しかっただけの季節

あれも青春にちがいないのかもしれない

 

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コロナ渦での女性の自殺急増

2020-12-18 10:54:04 | 社会

コロナウィルスは第3波が猛威をふるっています。昨日、東京では感染者数が800人を超えました。また全国の感染者数も過去最高を記録し、広島などの地方都市で感染が拡大しています。

そんな中で今年の後半から自殺者数が増えています。特に女性の急増が目立ちます。マスコミは女性は非正規が多いという結論が多数派のようです。勿論、そうした方もいるでしょう。

僕は少し違った見方をしています。いま、産後うつになる女性が3倍に増えているそうです。思い当たる理由としては、コロナによって人との接触が少なくなり、孤立するケースが増えているのだと思います。女性は男性よりも、他人に話してストレスを解消することが多いでしょうから、孤立というのが女性の自殺急増に繋がっている可能性は高いでしょう。

孤立といって思い当たるのは夏の第2波の原因とされた夜の街関連で働いていた女性たちです。こうした方の中には水商売しか出来ないという人が多いと思われます。一般の人とは生活時間が逆ですし、とても地域に溶け込めているとは思えません。唯一の仕事もなくなり、ひとりで考え込むうちに悲観してしまった可能性はあると思います。世の中は残酷です。

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西山、里見に大逆転勝利

2020-12-15 11:01:36 | 将棋

昨日、女流王座戦第5局が行われ、西山女流王座が里見女流四冠を下し、3勝2敗で防衛を果たし、幕を閉じました。

それにしても大逆転でした。僕は終盤の形を見て、てっきり里見勝ちと決めつけてしまい、「里見さん、お見事。西山さんも里見さんに負けた悔しさをバネにして、さらに強くなってくれれば」などと思っていたのですが、まさかの展開でした。西山さんの豪腕が炸裂しました。終盤の強さだけなら、男性棋士の中でも上位に入るのではないでしょうか。あとは、序盤、中盤を磨いて、女性初のプロ棋士になってもらいたいです。

一方、敗れた里見さんのショックは計り知れません。勝負師として悔しいのは、負けることより、才能の違いを見せつけられた時と言いますが、昨日の敗北がまさにそれに当たるからです。「出雲の稲妻」と呼ばれ、天才少女だったはずの彼女に、初めて現れた自分を上回る天才。いつの間にか、「才能の西山、努力の里見」が定説になりました。里見さんにはこの屈辱から何かを掴みとってもらいたいです。

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竜王戦 豊島vs羽生

2020-12-14 14:01:56 | Weblog

将棋の竜王戦七番勝負は豊島竜王が羽生九段を4勝1敗で下し、幕を閉じました。これまで防衛戦では失敗が続いていた豊島竜王ですが、初めて防衛に成功しました。一方の羽生九段のタイトル100期は持ち越しになりました。

互いに力を出しあった結果だと思います。現在の力関係では豊島さんが上でしょう。羽生さんが勝つには、豊島さんが力を出し切れなかったか、羽生さんが絶好調でない限り、難しかったのではないでしょうか。羽生さんの中盤までの指し回しは豊島さんを上回っていたと思います。しかし、終盤力の衰えは隠しきれませんでした。

とにもかくにも、豊島さんがまたひとつ壁を越え、大棋士への道を着実に歩んでいるのは確かなようです。

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藤井銀河

2020-12-13 09:53:41 | Weblog

藤井聡太二冠が銀河戦で初優勝を果たしました。これまでNHK杯など持ち時間が少なく、秒読み30秒の棋戦では結果が出ていなかったので少し心配でしたが、これである程度、払拭できたのではないかと思います。

これで18才にしてタイトル2期に加え、棋戦優勝4回。まさに怪童ですね。藤井君、おめでとう。

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瀬戸の際

2020-12-03 11:05:27 | 

初冬の太陽が、弱々しく地上を照らす

辛うじて光の届いた枯れ葉色の公園のベンチの隅に

あなたは遠慮気味に腰掛け、さまよっていた

この世と別の世の違いにこだわりがなくなれば、あなたは何らかの決断を下すのかもしれない

あなたはポケットをまさぐり、命の残り銭を確認している

 

山頂の人の指は痛々しく

椅子上の人の指は今にも折れそうで

北風が吹けばなおさらに

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