ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

生まれ変われたなら

2022-10-18 10:51:24 | 

もしも生まれ変われたなら

タイガースの縦縞のユニフォームに袖を通したい

別に大成しなくてもいい

甲子園のマウンド、或はバッターボックスに立てればそれでいい。

 

もしも生まれ変われたなら

大学を卒業したい

今生では叶わなかったから

 

もしも生まれ変われたなら

持続的に君を愛したい

できるだけ長く一緒にいたい

子供はいても、いなくてもどちらでもいいから。

 

もしも生まれ変われたなら

パニック障害だけにはなりたくない

 

もしも生まれ変われなかったなら

特に不満はない

いや、本音はそれを望んでいる

生きていくのは多難なことであり、厄介だ。

せいぜい小さな幸せが見つかれば上出来だろう

 

 

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里見、編入試験不合格 将棋は女性には無理?

2022-10-14 10:42:57 | 将棋

里見香奈女流五冠は編入試験の3局目も狩山四段に敗れました。これで3連敗となり、編入試験不合格となりました。

内容的には1局目はともかく、それ以降は里見さんらしい将棋ではなかったですね。攻めることを忘れてしまったように見えました。重圧が大きく実力が出せなかったのは確かだと思います。しかし、勝負の世界では里見さん自身も口にしたように「実力不足」ということになります。

 

「将棋は女性に向かない」という僕の考え方を変えたきっかけは里見さんでした。

すでに女流では第一人者だった里見さんが奨励会1級に編入し、二段に昇段したと知った時、少し驚きました。ただ、好きな漫画は「空手バカ一代」、ファッションなどにも興味を示さない。女子力では妹で女流棋士の咲紀さんの方が遥かに高く、しかし、そうした性質が将棋にはプラスに働いているのではないかと思いました。

 

里見さんが奨励会三段に昇段しても「彼女は特別」という考えが拭えませんでした。そんな時に、また女性が奨励会三段に昇段したのです。現在、女流二冠の西山朋佳さんです。西山さんは三段リーグでは里見さん以上の成績を残し、プロ棋士まであと一歩の成績を残しました。この辺りで僕の考え方は変わりました。女性の将棋人口が少ないだけで、男女の能力差は気にする程のことではないのではと。

 

しかし、今回の試験とは別の話ですが、僕は子供の頃、女子と将棋を指したことがありません。相手は必ず男子です。その状況は今もさほど変わってません。子供、学生は圧倒的に男子が多いです。おそらく、将棋というゲームが男性が楽しいと感じやすい性質があるのでしょう。なので女性が男性の棋士に実力的に近づくのは、かなり難しいかもしれません。

 

とはいえ、昔に比べれば、男性プロ棋士と女流のトップ棋士の差は格段に縮まったことは間違いありません。

今後も里見さん、そして西山さんには機会があればプロ棋士編入試験に挑戦して欲しい。それが女性の将棋人口の底上げに繋がるのは想像に難くありません。

 

 

 

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長い想い

2022-10-11 11:25:01 | 

僕が君を知ったのは高校1年の初夏

長い髪をしていた

白く透き通るような肌に黒目がちな瞳

長身のようだが僕の方が少し高いようだ

隣にいる女生徒に笑いかけた君

僕の心にその顔が強烈に焼きついた

高校3年になり、僕は君と同じクラスになった。

文化祭をきっかけに話すようになり

僕が「友達になって欲しい」と声を絞り出すと

君は「いいよ」と笑って応えた

高校を卒業して、僕らの淡い恋はあっけなく終わった。

 

再会したのは2年後の同窓会

僕にも君にも恋人はなく、再び連絡を取り合い、そして付き合うようになった。

僕らは大学を卒業したが、今度は固く結び付いていた。

お互い都内の企業に就職し、やがて同棲を始めた。

 

20代半ばの頃、僕は少し無理をして、君は白い指に婚約指輪をはめた。

君は涙を一滴、二滴と頬に真っ直ぐ流したね。

 

しばらくして、君ははにかみながら、自分の腹部に僕の手をくっつけた。

やがて、男の子が生まれた

父親になった実感はなかったが、小さな命を抱いた君が、女神に見えたことを覚えている。

 

二人とも仕事が忙しく

僕らが息子に充分な愛を注げたかは分からない。

それでも子供の成長は早く、僕らよりも背が高くなり、やがて巣立っていった。

僕と君はまた二人きりになった

僕は白髪が目立つようになり

君も皺やシミを気にして、白かった肌も次第に赤や茶色が混ざった。

 

僕らは定年を迎え、その後、孫も誕生した。

初孫をあやす君を見て「おばあさんになったんだ」と小声で呟き、しばらくして自分がおじいさんになったことに気付いた。

 

やがて君は病に侵された

医者にもう長くないことを聞かされると、

僕は病院のトイレにこもり、しばらく泣いた。

 

僕の目の前に高校生の男女が歩いていた

少女の背中まで届いた長い髪

半世紀も前のことなのに、記憶は鮮明だった。

もう二度と君に逢えない 

僕は空を見た

青かった

その青さに涙が溢れた

 

 

 

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竜王戦開幕 藤井、黒星スタート

2022-10-10 11:35:30 | 将棋

いよいよ竜王戦が開幕しました。第1局は挑戦者の広瀬章人八段が、藤井聡太竜王を下しました。

第1局を簡単に振り返ると、角換わりという戦型で、序盤、広瀬八段に工夫が見られました。それが功を奏して、藤井竜王が中盤でやや劣勢になりました。終盤、藤井竜王が飛車のただ捨ての勝負手を放ちましたが、最後まで広瀬さんの落ち着いた指し回しが光りました。

いずれにせよ、竜王戦全体の盛り上がりを考えれば、面白くなったと言えるかもしれません。

 

しかし、今回の広瀬さんは藤井竜王にとっては、かなり厄介かもしれません。もともと才能の高い広瀬さんですが、勝負師としてはおおらかで優し過ぎるのでは、という懸念がありました。将棋に関しても、上手さえ取れば負けないという自信もあったのだと思います。

ただ今回の相手は藤井聡太です。いままでとは取り口を変え、前密を引き頭をつけ、上手を相手に与えない将棋を意識しているのではないかと感じます。底知れね潜在能力を持つ広瀬さんが、そのような気持ちで盤に向かえば名勝負の予感がします。

 

竜王戦から少し離れますが、スポーツ雑誌の「Number」最新号の表紙は藤井聡太竜王ですね。以前の将棋界からは全く考えられないことです。改めて藤井君は将棋界の救世主であることを思い知らされます。

 

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猪木は死してなお生き続ける

2022-10-02 14:01:04 | 人物

アントニオ猪木さんが亡くなりました。難病と闘って、やせ衰えた猪木さんを見ていたので、それほど驚きはありませんでした。むしろ僕の心の中ではこれから猪木さんの存在感は大きくなるのだと思います。いま50才前後の人は「長嶋茂雄のプレーは知らないけれど、アントニオ猪木の戦いは知っている」。それだけのスーパースターでした。

 

ジャイアント馬場さんも好きでした。馬場さんの試合は楽しかった。対して猪木さんはかっこよかった。美しかった。そして芸術だった。

子供の頃から僕は体が細かったので、長身ではあるものの体格で劣る猪木さんが、人間山脈と言われたアンドレ・ザ・ジャイアントをはじめ、ハルク・ホーガンやスタン・ハンセンなどパワーで勝る外国人選手と勇敢に闘う姿が、今でも目に焼きついています。

 

「プロレスは八百長」とよく言われましたが、過酷なスポーツであることに間違いはないでしょう。猪木さんは長生きな方で、早死にした人が多いことからも命を削って闘ってきた事が伺えます。

そんななかで、猪木さんが絶対に勝たなければならない戦いがありました。ボクシングのベビー級チャンピオン、モハメド・アリとの一線です。数年前に初めて見たのですが、物凄く内容の濃い戦いでした。立ち上がっての勝負は無謀とみた猪木さんは、寝転がり、アリの足を徹底的に狙います。アリは打ち降ろしのパンチを繰り出しますが、猪木さんは巧く交わして地道にアリの足を狙い続けます。その成果が終盤になって表れ、アリの動きが鈍り、猪木さんが攻勢になったところで終了のゴング。実質的には猪木さんの勝ちだったと思います。確かに地味な試合内容でしたが、あれを茶番といった当時のNHK某キャスターは、まるでわかってないですね。

 

「元気があれば何でもできる」という猪木さんの決まり文句がきつい時期もありました。しかし、これからは自分を鼓舞する意味でたまには自分に問いかけてみたいです。「元気ですか!」と。

猪木さん、長い間お疲れ様でした。そしてありがとうございました。ゆっくり休んでください。ご冥福をお祈りします。

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