何が良いとか悪いとか

メルセデスのSクラスが発表となりました。
いつの時代もSクラスを見て、「これ欲しい」といったデザインではありませんでしたが、それは今回も同じく。
ショーファーですので、作り方や見せ方はまた一つ違うのでしょう。

とはいえメルセデスの場合、EクラスやCクラスと同じカテゴリー上にあるデザインを使うのがセオリーであります。
現行型Eクラスの存在感の無さは、歴史上一番ではないでしょうか。
それを言うと、Cクラスに酷似したデザインがいけないという意見に辿り着くでしょう。
今までもメルセデスは似たデザインをクラスを越えて使ってきましたが、例えばCクラスとSクラスを使ったのは良かったと思います。
明らかにボディの大きさが醸し出す雰囲気は、幾らデザインが似ていようが、それは別モノでした。
今や立派になったDセグとEセグでは見分けがつきにくいというものです。

マイナーチェンジで、テールライトのデザインを変えたりしたようですが、もうそれだけではイメージを払拭できないでしょう。
稼ぎ頭ではなくなってしまったセダン市場ではありますが、メルセデスのEクラスはいつの時代もセグメントリーダーでありました。
歴史あるメーカーとして、やはりここは1本しっかりとした屋台骨として欲しいものです。
W124は言わずもがなでありますが、W210への変化は大きな驚きと称賛ものでした。
W210を正常進化させたW211と続きましたが、４灯式に拘った為にW212は不評でマイナーを機に２灯式に改められました。
このW212は良い車両でありますが、ナビまわりがいかにも古臭いのが玉に瑕です。
そうして現行型W213にバトンは引き継がれました。
何がどうこうといったものではないのですが、割と革新的なイメージのついたEクラスでありましたから、とても保守的に見えたのです。
そしてCクラスと酷似したテールデザインが敗因であると私は見るのです。
こんな事だけではなく、他にも容易に想像できるのは、派生車種の多さによる共食いもあるでしょう。
そして２Lターボエンジンが主流となってしまった今、Cクラスとの棲み分けが難しくなってきたという背景もありましょう。
大きくなったDセグがすぐ下にあり、同じようなエンジンを積むのですから、それは難しいでしょう。
Eクラスのオールテレインも、もう少し洒落ていたら良いのにと感じるのです。