試乗記、続きます。
鳴物入りの4ドア版が発売となる前、混まないうちにディーゼルを試しに行ってきました。(実はi3と梯子)
車を停めて、ディーゼルがあるかを聞けば「もちろんです」と意気の良い返事。
なんと、試乗車としてクーパーDとクーパーSDの2台のご用意がありますと。。
簡単に売れ行きやら皆の評判を伺い、そろそろと促された。
「両方乗られますか」と極めてサービス精神は旺盛であります。(それだけ自信があるのです)
SDをお願いして乗り込んだ。
乗り込んでの雰囲気は、以前代車で借りたものとなんら変わらず。
やはり今となっては、このセンターメーターは古臭いし、無駄なアイコンに感じる。(オプションでナビを入れれば良いのですが)
それはさておき、そろりとアクセルを踏めば、それはディーゼルのトルクであり、正にこのボディとのマッチングは絶妙。
クロスオーバーのフィールに、ものすごくディーゼルが似合うのである。
ちょっと肉厚の重そうなボディを、軽いアクセルワークでクイクイと走らせる。
何とも小気味の良いものです。
それでいて環境への負荷なども確実に減らせるのだから、今の時代のコジャレた人たちにはうってつけだろう。
ご存知の3シリーズに載せているディーゼルエンジンであるが、デチューンを施しているという。
確か、320dの184馬力に対して、クーパーSDが143馬力。
1.4tを超えるボディであるが、MINI特有のハンドリングフィールは健在で、とても元気に走り回る。
今クロスに乗るなら、断然Dがお勧めであるのは敢えて私が言うまでもないでしょう。
更にクーパーDの方は112馬力まで出力を落してあるようですが、きっとそれでも使える心臓であるのは予想できます。
しかし出力を絞ってはありますが、土台同じエンジンでありまして燃料消費がほとんど変わりません。
これの良いのは、DにもSDにも4WDが設定されている事でしょう。
現時点では明らかに過剰な投資であるように見えるのですが、私はMINIの心意気と見ます。
つまりMINIはもうパイクカーの分類ではなく、市民権を得たスタンダードになりつつある、いやそうさせるという意気込みを。
この日本において、冬に積雪路を走らなければならない地域は多い。
しかし、各社大都市圏に集中している人口密度を狙った商戦が光るのは確かでありましょう。
経営を考えるならばそれはセオリーでありましょうけれど、1極集中を緩和したり、地方の経済を回すと考えれば、その地に対応するものが必需品というレベルだけでは魅力に欠けましょう。
ゴルフRの販売比率が高い地域としてデータが上がっているのが「北海道」です。
これは、北海道にマニアが多いのではなく、4WDモデルを必須とするからなのです。
何故あれだけの販売台数を誇るゴルフのハイラインあたりに4駆を設定しないのか分かりません。
しかし、これから発売のクロストゥーラン、よしんば7型のゴルフには導入される可能性は低くないのかもしれません。
つまりこういった他社が二の足を踏んでいる隙に、ディーゼルや4WDで攻勢をかけているのだと思えるのです。
BMWミニやるじゃないか、、駆け抜ける喜びだけでない企業精神を感じます。
それにしてもこの「i8」、当時に存在すれば、そのままマイノリティリポートに出れたのではないでしょうか。