「染まずただよふ」

・・・塾講師スミレの日記・・・

留年制度(あるいは今日の愚痴)

2012年02月28日 | 今日のお仕事 
中3はともかく、低学年は本当に気が緩みきっています。
定期テストの点数もひどかったのに、この調子じゃあ先行きが心配だなあ。

まったく学力が身についていないのに進級できるというのも
勉強を甘く見ているひとつの要因なのかもしれません。
大阪の橋本市長が「小中学校にも留年制度を」と言っているみたいですが
その考え方には賛同しますが、果たしてうまくいくのか…。
教員がなんとか単位が取れるようにいろいろな方法でゲタをはかせていたり
留年した生徒はほとんど退学していたりする高校のことを考えると
高校だって留年制度がうまく機能しているとは思えないからなあ。

中学の先生だって、宿題を出したり定期テスト以外にこまごまとしたテストをやったりして
生徒たちの学力向上のために一生懸命機会を作っているのに
生徒の方が全然ついていってない。
きっと高校だってそんな感じなんでしょう。
生徒の方に危機感がない!

今どきの子供は甘やかされて育っているせいか
「自分だけは大丈夫。まわりの大人が助けてくれる。」となめてかかっているからなー。
まるで『千と千尋の神隠し』の「坊」みたいな感じ。
おまけに「湯婆婆」みたいなのもいっぱいいるし。
留年制度がきちんと機能して、「進級できないとタイヘン」ということになれば
少しは変わるのかもしれないけど、その「きちんと」というのが難しそう。

留年制度がうまくいくか、あるいは、そんな制度がなくても学力を身につけさせるには
結局、子供のやる気と興味関心をどうやって勉強に向けるか、ということ尽きると思います。
そしてそれは、大人が見せるこの社会のありようも大きく関係しているんだろうな。
「なんのために勉強するのかわからない」ような社会だから
勉強に身が入らないのも仕方ないのかもしれません。

そうはいっても、私の仕事は塾講師。
目の前の子供たちに対して、私が今できることをやらなければなあ…と思います。