1月12日(木)晴れ。
珍しく10時過ぎまで布団の中にいた。雨戸を開ければ良い天気。こんな時間まで寝ていては、汗水流して労働に勤しんでいるカタギの衆にスマン・スマンのオスマントルコと心の中で謝った。昼近くになって、昨日茹ですぎてしまった「善光寺蕎麦」を昨日に続き、野菜の天ぷらそば。夜は、ナスと豚肉のみそ炒め、キュウリのナムル、生ワカメとレタスのしゃぶしゃぶ。お供は「赤霧島」。酔狂亭にて独酌。
司馬遼太郎記念財団が、生誕100年に合わせてインターネットなどで行った「好きな司馬作品」のアンケートの結果を発表したことが、今日の産経新聞に出ていた。1位が『坂の上の雲』で2位が『竜馬がゆく』、3位『燃えよ剣』。以下『街道をゆく』『峠』『花神』『国盗り物語』『菜の花の沖』『関ケ原』『世に棲む日々』までがベスト10。私が読んでいないのは『関ケ原』だけだ。『峠』は映画化されたものを年末にDVDで見たばかりだ。
凄いのは、発行部数1千万部(電子書籍を含む)を超えているのは『坂の上の雲』1987万部、『竜馬がゆく』2496万部、『街道をゆく』1224万部。司馬遼太郎の国家観や歴史観を全て肯定するものではないが、特に幕末以降の近代史を学ぶ素地になることは間違いないと思う。戦後に生まれた私たちは、近現代史と言うものを義務教育の中でほとんど教えられなかった。司馬遼太郎に代表される歴史作家の作品がある意味で教科書となったことは否めない。その本の中に出てくる登場人物や歴史的な出来事を知り、他の本を読むきっかけとなったのである。「好きな司馬作品」の1位となった日露戦争を題材にした『坂の上の雲』を読んだ方は、是非とも併せて吉村昭の『海の史劇』を読んで頂きたい。歴史を学ぶのに文庫本は安すぎる。
中国の歴史書『史記』を編纂したのが司馬遷(しばせん)。その司馬遷に「遼󠄁(はるか)に及ばざる日本の者(故に太郎)」をペンネームとした。