白雲去来

蜷川正大の日々是口実

先生の桜の句。

2023-04-06 10:25:13 | 日記

4月4日(火)晴れ。

二日分のブログを更新。朝食は、コロッケ、赤ウインナー、キャベツの千切り添え、新玉ねぎの味噌汁。昼は、何とかと言うドーナツ2個とコーヒー。夜は、筍、鶏肉、人参の煮物。筍のから揚げ、ごぼうの天ぷら。お供は「黒霧島」。酔狂亭にて独酌。

桜の季節だが今年は天候のせいで例年より早咲きである。野村秋介先生の獄中句集『銀河蒼茫』の「春の章」には、好きな桜の句が多い。しかし、なぜか「満開の桜」を詠んだ句が少ない。滅びの美学を愛した野村先生らしいものばかりだ。「花の雨 けむる祖国のさみしさよ」「さくら散るいまも三島の死の光芒」「独房の茣蓙にも 風よ 花びらよ」。面会の後一句、として「妻去りてかりそめならぬ花吹雪」「葉桜の鬱蒼たりし 大悲の獄」「葉桜の 風の言葉は 独り聴く」「滅びゆくものゝ淡さに 花筏」「唯なけて 泣けてならない桜の空」「誰もしやべるな 桜が散っているから」「祖国の涙のやうに桜が散る」「ひとすじの落花 夕日を手へ運ぶ」。

夕方から歯医者。街路樹の桜は、すでに散りかけている。反対に、日当たりの良い場所にあるツツジのつぼみが目立った。「昭和の日」の頃には、今度はツツジが目を楽しませてくれる。そうかその頃は札幌か。昨年亡くなられた札幌の前田伏樹兄の「追悼講演会」に来賓として招かれている。また満開の桜が見られるかもしれない。散る桜、残る桜も散る桜、か・・・。   

 


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今の自民党に必要な人は。

2023-04-06 09:27:01 | 日記

4月3日(月)晴れ。神武天皇祭。

愚妻が友人から筍を頂いた。有難いことに下処理済みである。朝食は、その筍と結びこんにゃくの煮物、麻婆豆腐、卵スープ。昼は抜いた。夜は、ナスと豚肉とキムチ炒め、山芋の甘辛炒め、マカロニのトマトソース煮。お供は、「黒霧島」。控えめに飲んだ。

昭和初期の政治家に田淵豊吉と言う人がいた。早稲田の弁論部で永井柳太郎、中野正剛などと共に「弁論部の三羽カラス」と言われた。卒業後に自費でドイツ、イギリスに留学。帰国後に衆院選挙に立候補して当選、議員となる。議員となってからの奇行、変人ぶりは有名で、明治から昭和20年までの衆議院の歴史で、懲罰を受けた議員は48人にのぼるが、最多記録は田淵の4回。また退場命令は数知れずだったそうだ。しかし、ただの奇人ではなく、田淵の発言は憂国の情にあふれていた。

その田淵の真骨頂を示すエピソードがある。大隈重信の養子・大隈信常が政治家に立候補する意欲を示し、民政党の代議士たちを築地の料亭に招待した。増田義一、小山松寿、永井柳太郎、中野正剛、田淵豊吉、松村謙三ら十数人が集まり、信常は「老侯の志を継いで政界に一旗上げるので、ぜひ助けてもらいたい」とあいさつした。新党を作り、民政党を分裂させようというもの。増田、永井も中野も、みな無言のままで、十分間ほど一座は静まり返った。その時、田淵が若輩ながらと、大声で「私ども早稲田で老侯から学問の独立は常におそわりましが、おやじの縁故によってその息子の旗上げについてゆけという教えは聞いておりません。情実因縁についてゆかぬことこそ老侯の教え。おやめなさったほうがよろしい」とズバリと言った。信常は黙って引き上げた。(前坂俊之著『痛快無比ーニッポン超人図鑑』新人物文庫)。今の自民党には、田淵みたいな政治家が見当たらん。


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