発売中の『週刊 東洋経済』(東洋経済新報社刊670円)に、『ニッポンで一番売れるサービス』という特集記事が組まれています。
その特集の中に、日本最高峰の劇団として、劇団四季が紹介されています。
記事によれば、昨年は3,131の公演回数を数え、単純平均でも1日に8.5回もの公演をこなしている事になるそうです。
8ヶ所の専用劇場(記事では京都劇場も専用劇場と紹介されていました)を確保しているという事も、改めてみると凄い事だと思います。
記事では、役者のバックアップ体制の充実度(あざみ野の稽古場)や、オーディション合格者との専属契約によるギャランティの確保などを紹介しています。
常に自身を磨き競争を勝ち抜く事により、契約を安定化させるとともに、公演のクオリティを高める事ができ、観客の満足度をも高めていると言う事です。
現実的に、四季の公演に足を運ぶ回数が増えるにつれ、私自身もそれを実感させられます。
ただし、必ずしも総ての役者に当てはまるかと聞かれれば、疑問を感じる場合も出てきます。 人気の公演の主要な役を演じている役者にとって、かなりのハードスケジュールをこなしていることが多々あります。
毎週月曜の週間キャストの発表の度に、一喜一憂をされている方も少なくはないのでしょうか?
素晴らしい役者が多いだけに、それを求めてのリピータも多いと思います。
期待度が高いだけに、役者にとっても、観客にとっても無理を強いてしまうのかも知れません。
明らかに体調が優れないと解る状況でも、公演を続ける姿を目にした事があります。
初めて観る方にとっては、素晴らしい舞台と受け取られる方もいらっしゃると思いますが、反面落胆させられた方や、役者を気遣う方も多いと思います。
これだけの規模の企業に成長しているだけに、期待度は高いのは明らかです。
役者個人の体調管理が、基本的なところで本人にあるのは当然の事です。
それでも、高いクオリティを維持していくことは企業にとって、顧客満足をより高める事だと思うのですが・・・。
公演を観る側の人間としては、これ以上の姿を伺い知る事はできませんが、実情はいかがなものなのでしょう?