なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

心臓と体力の限界?

2012年10月02日 | Weblog

 施設に入所している93歳女性が、施設の嘱託医の紹介で内科外来を受診した。洞不全症候群(除脈頻脈症候群)で7年前に心臓ペースメーカー植え込み術を受けていた。心電図では心房粗動とペースメーカーリズムが混在していた。胸部X線は左肺が真っ白だった。胸部CTで確認すると、左側優位の両側胸水貯留があり、左肺は無気肺になっていた。循環器科に相談すると、心不全というよりはもう老衰じゃないのということで、内科入院となった。治療である程度改善しても、食事摂取できるかどうかわからない。最近はとろみを付けてやっと飲み込んでいたというので、このまま飲み込めなくなってしまう可能性が高い。

 内科新患外来に1か月咳が続く中年女性が受診した。内科医院と耳鼻咽喉科クリニックを受診していたが、咳が続いているという。関節リウマチで隣町の病院に7-8年通院しているという。メソトレキセートを内服していて、症状はほとんど消失していた。間質性肺炎を疑って、胸部X線さらには胸部CTを撮ってみたが、間質性変化はなかった。当初は微熱もあり、痰はうすい黄色だttが、今は無色透明になっていた。その後発熱はない。慢性咳の原因となる、胸やけ・後鼻漏・喘鳴症状もない、おそらく上気道炎後のいわゆる感染後の咳(postinfectious cough)と思われる。もう2週間ほど鎮咳剤で経過をみることにして、症状が続くときは再受診してもらうことにした。

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