なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

入院続々

2012年10月13日 | Weblog

 昨夜入院した70歳女性は今日の午前2時ごろから呼吸困難・喘鳴が出現して、一時は血圧が70まで下がった。宿直の外科医からの連絡で午前3時に病院へ行った。酸素飽和度も下がったが、10L/分でなんとか90%台後半となった。血圧も戻った。心電図では低酸素も加わり判読しがたいが、全誘導でSTが下がった。胸部X線で入院時にはなかった心拡大・肺うっ血を認めた。CKとCK-MBも上がってきていた。心筋虚血による心不全の増悪だろう。ST上昇はないが、心筋梗塞が冠動脈末梢側で起きていると思われた。心臓センターのある病院へ連絡して、転院治療をお願いした。その病院からドクターカーで迎えに来てくれて助かった。見送って午前5時すぎだったので、そのまま病院にいた。

 98歳女性が午前1時に吐血して、朝方再度吐血して救急搬入された。今日の内科系日宿直はが大学病院の応援医師だった。医局でぼさっとしてところに連絡を受けた。内視鏡でみると、食道裂孔ヘルニアで胸腔内に持ち上がった胃体上部の前壁に露出血管があり、そのからの出血だった。内科クリニックからPPIを処方されていて、最近のNSAID内服の既往はない(数か月前はNSAIDを結構飲んだらしい)。HSE局注とクリップで止血処置をして入院とした。

 86歳女性で寝たきり胃瘻造設の女性が誤嚥性肺炎となり、かかりつけの内科クリニックの紹介で受診した、左下肺野に肺胞性陰影が広がっていた。数年前から何度も誤嚥性肺炎で入退院を繰り返している。家族も慣れたものだった。数日前か血痰が出ていた。抗酸菌染色は陰性で胸部CTで抗酸菌感染らしい陰影はなかった。訪問看護を受けているが、喀痰吸引はされていないので、物理的に傷つけたわけではない。肺癌でもないし、気管支拡張症でもない。数日個室管理で経過をみることにした。

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