Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

スタートレック イントゥー ダークネス感想

2013-09-06 00:05:00 | ベネディクト・カンバーバッチ


皆様も、ご覧になりましたか??
私は先行上映以降は8月中身動きがとれず、9/1に念願のIMAXで見ました。すごいですね?!IMAX!まるで自分の目が進化したかのように良く見えました。今日は普通の3Dで見たので、やはりIMAXほど感動できませんでした。映像のクオリティがいいということは、細部まで見えるので受け取る情報量が多いということです。それだけ感動の量も多い。あさって吹替えで予約をしています。洋画を吹替えで見るという発想はかつてなかったのですが、去年12月の初来日以来こんなに長い間つき合ってた来た映画だとあるもの全て見たくなって2Dも行きたいです。間に合うでしょうか?!

ではやっと感想を書きます。
ネタバレばっかりですので、未見の方はここで閉じてくださいね。

では、発進!


・カークがスポックを命の危険にさらしてまで惑星の火山を鎮火したことに共感できなかった。いつもコメント書いて下さるHedgehogさんも「地球人が他の惑星や異星人をランクづけすることに驚いた」とご自身のブログで書いてらっしゃいましたが、さらにカークはその惑星の生態系を変える処置までしてしまった。一応本部からは命令外だと怒られるのですが、主人公の正義感を表現するエピソードとして描かれたと思います。私は先進国の人が途上国で人の命を助ける行為は素晴らしいと思うのですが、途上国で教育や仕事まで用意してあげられないのに人口を増やすのは問題の先送りだと思う・・・・映画が火山の鎮静を擁護してはいないものの、19世紀植民地時代のアングロサクソンが世界にフロンティアを拡げた図が、そのまま宇宙に持ち込まれているのは、映画のナレーションでも堂々と言ってますので明らかですよね。未知の世界に夢を見たアメリカ建国の精神、ルーツを越えた交流と共存の精神など、良くも悪くも非常にアメリカらしい理想を感じます。

・2009年版はスポックの内面を描いてスポックが好きになりましたが、本作では本来の主人公カークと世紀の悪役にシリアスな見せ場を譲ってしまいました。あの見つめ合うキャプテンと犯罪人の間には誰も割り込めない。結果スポックがちょっと蚊帳の外に追いやられてウフーラにも尻に敷かれた感じw クリンゴンに乗り込んだ時の「今止めると敵もウフーラも怒らせる」という台詞には笑いました!

・自信家カークの鼻っ柱を折る役のハリソンに納得。そうです、地球人以外の生命体なら自分と比べたりしないけど、同じ地球人でしかも艦隊内部の人間、明らかに「全てにおいて自分より優れている」相手だったから謙虚さを学べた。そのカークの心境を観客も理解しないと映画に説得力がないですね。そんな敵を演じる役者探しに苦労したJ.J.でした。だってね~、前作2009年版は、敵が出ると眠くなってしまってたんですよ。エンタープライズ号の乗組員は全員魅力的なのに、唯一の欠点はそこでした。さすがJ.J.、そんな私の気持ちをわかってくださったのか(?)新作の悪役は何回見ても(まだ4回だけど)見たりません!カークは直球型の分かりやすい性格だけど、カーンはまだ何か私が感じきってない何かがある気がして。どこからどこまでが計画でどこが本心なのかまだよく分からない部分があります。特にマーカス提督の船に乗り込んだあたりからがスピードがあって視線が追いつきません。優性人類の動きを追うのは旧人類には無理なのか?!(だからIMAXでもう一度見たいな)

・キャロル役アリスちゃんのインタヴューでの発言「男が泣いて、女は泣かない」は、ほんとですね!カークもスポックもカーンもパイク提督も泣いてたけど、ウフーラは好きな男の危機でも泣かない、キャロルもお父さんがあんな目にあっても泣かなかった!これって、今や、女が弱くて男が強いと誰も感動しない証明ですね。いきなりキャビン・プレッシャーですが、ジョンがブログで言ってたことなんです。キャロリンとハークが田舎を散歩してて、羊を怖がるハークのエピソードは覚えてますか?あれは、最初はキャロリンが羊を怖がる設定だったそうです。通常口やかましい仕切屋のキャロリンが羊が恐かったら意外性があっておもしろいと思ったのに、話がうまく進まなかったので怖がるのをハークにしたそう。女性が怖がることはむしろリアリティがない時代なのかも。皆、実は男は弱くて女は強いと気づいてるのですかね。

・ハリウッド・フー(?)とわかっていても辛いのはスポックとカーンの肉弾戦!どっちが殴られても見ていて痛い!ここの舞台裏は、随分早い時期から公表されてましたがこんなクライマックスに使われるとは!ハーフ・バルカンとは言え、優性人類のカーン相手に素手で互角とはすごいよスポック!でもウフーラの加勢ではなあ、2対1とはフェアじゃないぞ。顔殴られてダウンしたカーンがいきなり弱そうに見えたのは私だけ?あんなに強かったのに?!顔が弱点だったのかなあ・・・ウフーラとスポック、カップルでずるいよなあ。顔はやめて~~だってワッツ先輩になっちゃうから!!(ここのシーンでは理性がぶっ飛ぶしましまです・・・)

・マーカス提督恐かった!あれぞ悪人の顔だったね。正義と世界平和の名のもとに戦争したブッシュやブレアを思い出した。本人は人類のためとか言ってるけど、自分の不手際隠しにエンタープライズ号クルーを虫けらのように。。。こういう黒幕を悪人のラベルをはらずに提示したJ.J.に拍手です。一応カーンを悪役に立てておいて見る人にラベルをはらせる手法で、娯楽大作として通用するし、あるいはアイロニックに見たい人はそう見る、と見る角度によって違う世界になるのが現実と同じです。

・全編通して拍手はスコッティ。あの人いないとこの話は成り立ってません!!サイモン、日本にもニュージーランドからベネディクトと一緒に来てくれたら良かったのになあ!脚本もいいんだろうけど、あのハッチを開けた「Sorry about this!!」~「Welcome aboard.」これ、他の役者さんじゃこんなにいいシーンにならないですよね?!

・「The enemy of my enemy is my friend./敵の敵は友達だ」カークのこの台詞、スポックによって否定されてしまうけど、私は初めて聞いた時からすごく気に入ってます。でね、この発言、うろ覚えだったからホントにこう言ってたかなあって調べてたら、見つけちゃいました・・・・脚本を・・・・。よろしかったら、「あの時の台詞なんだったかなあ!あそこは英語で何て言ってたのかなあ!」と思った時コチラをご参考に♡


では長くなってキリがないですね。こんなスタトレ初心者の感想を読んでくださりありがとうございます。たぶん「その2」を書きそうです~ご迷惑でしょうけれども~


顔はやめてえ~!!

こっちはワッツ先輩の殴られたところ。後にはゾーイじゃなくてアリスなのねw