「いちばん美しい恋の詩」と副題のついたこの映画、ドリパスというサイトでチケット購入者が一定人数に達したためリバイバル上映が決定したので行って来ました。理由は3つ。①ベン・ウィショーくんを見たかった②ロンドン、ハムステッドのキーツ・ハウスには行ったことがあり、夭折した詩人というだけの知識だけど興味があった③ジェーン・カンピオンって夫の出身地ニュージーランドの監督だけど、見たいと思いながら作品を1度も見てなかったからです。
さて、ウィショー君キーツは期待どおり病弱な詩人そのまんまぴったりで文句のつけようがありませんでした。もうそれだけで見に行った価値がありました。上の木の上に横たわっているポスター写真は、木の上に浮かんで誰かとキスをしたという夢を再現して味わっているのです。細くて若い詩人にしかこんなこと許されませんよね?
それから、下の髪にお花をつけたまま踊る青年・・・これも彼にしか許されません。
しかし、どうもこの映画の主人公は、始まりと終わりに出て来る、キーツの恋人ファニーの方なんですね。そしてその俳優アビー・コーニッシュがまったく感情移入することができなくて困りました。すごく健康的な体型してて、そりゃ病弱なキーツから見たら魅力的だったのかも知れないけど、実在の人物なので肖像画を見たらそんなにプクプクしてなかったのに。顔も美人なのは認めるけどまったく琴線に触れる部分がなくてね・・・すみません。これはウィショー君とキスできる役に嫉妬か?!と思ってもみたけど、一緒に見た夫もそのことに同感してくれました!うーむ。。。
↑ 壁を隔ててベッドをくっつけて寝る二人。若い恋人達だけどロミオのように情熱的なイタリア人じゃないし、そこはロマン派詩人のイギリス人ですもの、情熱を秘める愛が演技が良かったです。シャーロックやTTSSで感情秘める演技に免疫できててよかったわ。でもね~あまりにファニーが健康的すぎるもんだから、時々説得力なくて・・・
しかしファニーの弟と妹は良かったのせめてもの救いでした。特に妹!名役者ですよ!眉毛のない顔だけど、と~ってもかわいいのです。キーツとファニーが親密さを増して行く場面にはいつも彼女の視線が描かれていて、たぶん親にね、姉が悪いことしないよういつも見張ってるように言われてるんだと思う。一応メイドや家庭教師のいる当時(1818年)の中流家庭の厳しさがわかります。
名女優!
それから、音楽が良かったです。特に、この合唱が、教会音楽のようで禁欲的な愛の伴奏にぴったりでした!この動画も素敵なのでどうぞご覧下さい。
[[youtube:GnutO6k-waw]]