Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

「ジェームズ・ボンド仕事の流儀」

2014-08-06 00:02:00 | いろいろ
7/26付「贅沢品」のところで、ykさんに教えていただいた本「ジェームズ・ボンド仕事の流儀」田窪寿保著の、密林レビューが両極端でおもしろかったので読んでみました。



イギリス産高級品の本国副社長や各社の日本代表、ショップオーナーである著者がジェームズ・ボンドをお手本にビジネスやご自身の高級品体験が書かれています。

レビューで低評価している人は007のファンで、007に関する記述が少なく著者の体験自慢話は薄っぺらい、という趣旨。そのレビューが最も参考になったと投票されているのです。

うーん、きっとそのレビュアーと同意者の皆さんは、著者と趣味が合わないんじゃないでしょうかね~
私はイギリス製品好きなので、サヴィル・ローでのスーツ仕立て経験談とか、老舗ブランド社長さんとの逸話なんて、おっもしろいなあ~と読みましたが、そういうものに興味がないと、ただの自慢話にとれる、ということかしら。憧れの店でオーダーした経験だけではなく、無知による高級ホテルでの失敗談など読者に親近感を持たれることも書かれていますが、趣味が合わないともう親近感もわかないのかもしれませんね。

経営者である著者は、ただのバイト人である私にはない経験をたくさん積んでいらっしゃるけれど、共感できる項目は多かった。それは多分、著者がビジネスを通して、ユーモアの重要性とか、含みの表現とか、見せびらかさない優越感などのイギリス気質を伝えているからだと思う。私のブログを読んでくださってる方々も、イギリスのドラマや映画を見ているから、そういう美学の理解者だと思います。

しかし、こういう気質って、改めて「わかりにくいもの」なんだなと、ボンドファンの怒りの声を読んで思いました。イギリス人との交渉ではどういうことに気をつけないといけないか、なんてことはボンドファンだったら興味があると私には思えますが、逆に、そんなことに興味のないファンはボンドのどういうところを好きでファンなのか聞いてみたいと思いました。

こんなにイギリスのこと書いてる私も、やはり趣味が合わない著者のイギリス話はピンと来ないどころか、何かイギリスを過大評価しているのでは?とか思うことさえありますので、人の趣味って可笑しい(笑)。