うかうかしていたら、BBC2ドラマ「Versailles」のシリーズ2が本国テレビ放送で始まっていました!
好きな俳優はマーリンのモードレッドだったAlexander Vlahosだけであとは知らないなあと、シリーズ1は気になりながらもネトフリが配信してから一気見をして、すっかりその毒気に染まってしまいました。
ルイ14世が太陽王になる前の話、というところが考えたこともなかったので興味深いなあと思っていたら、
鹿島茂著で「太陽王ルイ14世 ヴェルサイユの発明者」という本が今年出ていたことを知り、ああ、同じ視点だ!!と気がつきました。
そう、ルイ14世が建てる前にはヴェルサイユ宮殿は存在しなかったのです。あのコンセプトはルイの発明だった・・・ということは、一体どんな人物だったのかー
ここにドラマへの吸引力があったことに気づきました。
本はアマゾンでKindle版の無料サンプルを読めるのでそれだけでもドラマを見る助けになります。本編も是非読むぞ~。
シリーズ2は、忘れていた1を思い出しながら見はじめました。
ルイが愛人だった弟の妻を亡くした後の愛人と仲良くしながらも、妻もたまに会って(と言っても話するだけ)政略結婚を保つ抜け目のなさ。王ともなればどんな女も手に入らない女はなさそうなので、あちこちつまみ食いしてそうなイメージがありましたが、案外1度に1人の女を大事にしてるみたい。
仲違いしている弟のフィリップ公はヴェルサイユを出て男と愛の巣で贅沢な暮らしをしている・・・のだけれども、結局フィリップは兄に全てを奪われていると被害者意識を持ちつつも兄を離れられない可愛い奴。最初の嫁が毒殺されたので、またかわいいお妃をあてがわれヴェルサイユに戻ってきました。
エピ2では、オランダに軍を出すのにAn army marches on its stomach!と怒鳴ってたルイですが、「腹が減っては戦はできぬ」と訳されるらしいこの慣用句は、実はナポレオンが言ったとされてました。シリーズ1でもパリに老兵院を作ってフランス国家のために尽くした国民をねぎらう姿勢の王が描かれていたので、軍才や政治センスがあったと示したかったのかな。
フィリップの新妻の侍女が貴族なのにはすっぱでえらいキャラがたって登場するのですが、鹿島茂の本の無料密林サンプルに「王が愛した女リスト」という表が入っていて、なんとその侍女もリストに載っているんです!ドラマのネタバレにはなっちゃいますが、史実なんだから、知りつつも見てる人も多かろうし今後が楽しみです。
フィリップの愛人の男がフィリップに「僕がいないと悲観主義になっちゃって!」と言うんですが、発言が示す通り、えらい軽い男なんですね。そしたらエピ2の終わりの方でイタリアン・ファッションを提げてフィリップの前でウォーキングしてて、デザイナーになるのかな?って予感。商才もありそうですし。