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ANXミステリーでの「主任警部モース」の最終話(第33話)まで見終えてしまいました。
エピ名が「The Remorseful Day」って変じゃありませんか?!Remorsefulは「後悔の」という意味で邦題は「悔恨の日」となっていますが、
remorseがモースにreがついている形というのが『何なの?!この単語?』って思いますし、意味は「1深い後悔,悔恨;良心のとがめ,自責の念」とあり邦題はこれかと思われますが、「2 ((廃)) 哀れみ,慈悲,同情 」という意味もありました。(goo辞書)モースにはこの廃れた意味がピッタリだと私には思えます。
なぜこんなことを考えたかと言いますと、前のエピでモースは病に倒れて入院し、かなり危険な状態だと診断され、警視正ストレンジにはどうせもう直ぐ定年退職なのだからと早期退職を勧められます。しかしモースはそれを断り、病も治りきらぬというのに職場に復帰しアルコールも止めていません。入院中にもウィスキーの瓶を忍ばせていたくらいです。
つまり、モースは病だろうと何だろうと、自分の好きなことをして最終話で心臓発作で倒れたんですね。ということは彼の人生に「後悔」はなかったのじゃないかなあ。
では Remorseful は何だったのか?単なるモースの名前が入った単語の遊び?
このフレーズはデクスターとモースが好きだったA.E.Housmanの詩からの引用で、寂しい死のことをとうとうと謳っているのでモースの死にちなんで引用してだけかもしれません。その詩の訳だと「悔恨の日」でいいんです。
でもおそらくそれは、モースを見守る視聴者にとって、そしてルイスにとっては「哀れみの日」でもあると思います。
元の詩の訳も、寂しい死なのだけど、死を客観的に見たら、後悔ではなく哀れみなので、このRemorsefulは両方の意味が入っていると感じます。
特にルイスにとっては、彼はいつもモースの下でこき使われてきたと周囲から思われていて、昇進試験に受かっても警察ではそのポジションは同じ署では限りがあるのでモースがいなくならない限り、ルイスが逆にどこかへ行かないといけないという状況なので、
ルイスにとってはせっかくいい仕事をしても上司であるモースにいつも手柄を取られ、しかも昇進できない立場にいました。
当のルイスはあまり気にしてなかったのですが、出世よりも家庭のある彼にとっては収入アップは子供の成長につれても必要なわけで、それと周囲が「いつもモースのいうなりでいいのか」なんて口出しもするし、一応自分の仕事には誇りを持ってやっているので、
退院したモースが、ルイスのやりかけの仕事に無断で立ち入ってきた時には、彼も本気で怒ってました。
実はモースの仕事とプライベートにも関わるその仕事だったんですが、ルイスはまだその時点では知らないので、かなりモースを疎んじました。
一方モースの方は、それなりに自覚もあったようで、弁護士に遺産をオーストラリアに住むガールフレンドと何かのチャリティと、そしてルイスに分けるよう言っていました。
そして心臓発作で倒れ救急車で搬送された病院で救急用のベッドの上で事件を解決しルイスに指示を出すんです。モースは虫の息、ルイスは捜査に走る。
そしてルイスがモースの指示で事件の確証を得ている頃、モースは病院でストレンジに「ルイスにありがとうと・・」という最後の言葉を残して息を引き取ります(涙)。最後の最後にルイスのことを思って・・・
モース&ルイスの最後の事件を解決し、それを知った時のルイスの心境や。
モースが散々芸術論をルイスに語っていた時、私は、
「もう、ちょっと頭がいいからって、クラシックだの古典絵画だの、芸術芸術ってうるさいおっさんだよ。自分では芸術を生み出せないくせに」と思っていました。多分、ルイスもそう思っていたはず。
そのルイスが後のスピンオフ「ルイス警部」ではワーグナーを1人で聴いているのを見るととってもとっても切なくなります!
が、それが「ルイス警部」を盛り上げる要素でもあるという。
ということで、モースの最終話を踏まえて、ただいまANXミステリーで放送中の「オックスフォードミステリー ルイス警部」の続きを見ていきます!毎週木曜日の夜8時、来週は0404で「ルイス」はシリーズ9まであるので中盤に差し掛かりました!