東久留米の『世界』3月例会の報告
3月の『世界』を読む会の先陣を切って、9日、東久留米の『世界』を読む会・3月例会がzoomで2名で行われました。
参加者待ちで、楽しく情報交換をしました。
2名は、それぞれが、ウクライナ侵略反対のスタンディングを実施していました。さすが『世界』の読者です。
■第一テーマ・渡辺豪「沖縄・半世紀の群像」
・〔p.45〕「日本にとって沖縄とは何か、沖縄にとって日本とは何か」という問題を今後も頭の中に置いておこうと思った。
・キャラウェイは沖縄の自己決定権を認めない良くない印象が残っていたが、本土の閣僚の沖縄蔑視発言にキャラウェイが激昂したという件は新鮮に思った。〔p.53〕
・〔p.56〕沖縄の神である『ニライカナイ』が垂直神ではなく、水平神であるということで親しみやすくていいなと思った。
・明仁上皇は、立場が弱く差別されてきた沖縄の市民のことを気にかけていて好感が持てた。
・〔p.49〕当時の『天声人語』で、沖縄を無視したサンフランシスコ条約で『二つの日本』にならなかったと喜びを表現したことは、日本の沖縄への意識を表すすごいことだと思った。
・明仁上皇や美智子上皇妃が、沖縄に対して正しい歴史認識を持っているのは、良い歴史教育が施された結果だろうが、国民は自民党の教育政策によって悪い歴史教育を施されているのだな、歴史教育は大切だなと思った。
・朝鮮人というとき、差別意識を感じるが、琉球人、沖縄人という言い方をしたことはなかったが、戦前の人にはそういう経験があったようなのだと思った。
・琉球処分以前の沖縄の歴史を知ると、沖縄独立論に惹かれる気がする。
・この川平朝清さんの話は、全く知らなかったことで、とても面白かった。この連載は期待できそうだ。
■第二テーマ・文谷数重「防衛費2%の無理と無駄」
・「現状の防衛水準であれば、より少ない防衛費で実現可能である」〔p.75〕元自衛官で軍事ライターの人からこんな指摘がしてもらえるとは驚いた。
・自民党の「防衛費2%」という政策を、決定的に批判していて嬉しかった。
・調べたら太平洋戦争(日中戦争を含む)で戦争にかかったお金は七六〇〇億円で、当時のGDPの三三倍だった。(九年間で)。2%とかとは次元の違う額だった。とんでもないことだったと分かった。
・日本の防衛予算はコストパフォーマンスを全然追求していないと分かった。市民も防衛費の効率性にも関心を持ってもいいのかと。
・軍事衝突を避けて、平和を維持するための予算というものを数値として考えることはしていないように思った。そういう予算を明確にして増額してほしい。
・「緊張改善の忌避」をしないで、改善すれば、最も安上がりに安全保障ができるのに、緊張関係があることで利益を得ている防衛セクターや軍需産業の人たちの動きが問題だ、いうことに多くの人の注目が行けば、と思う。
・2ストのカワサキのバイクのファンだが、川崎重工が軍事産業と関係あるので、バイクを止めた。そういうことをカワサキのサービスセンターに伝えてみたいと思った。
・ウクライナに防弾チョッキを送るようだが、武器の政策でもうける企業が幅を利かせる国になったら困ると思い、心配になった。
・2%は小さい数字ではなく、実行のためには他の予算支出を一律25%も減らさないと出来ないような数字だということを分かった。
■第三テーマ・青木理「町工場VS公安警察」
・何とも酷い事件だ。せめてこれからの裁判で勝ってほしいと思う。
・この「大川原化工機事件」のことは知らなかった。あまり大きく報道されていないようだ。
・亡くなった相嶋さんの長男さんの「ここまで人権が守られない国だとは思ってもいなかった」〔p.106〕という憤りは多くの人に共有してほしい。人権が尊重される社会へ一歩でも進んでほしい。
・このような国のあり方を問うような内容のものこそ、ジャーナリストや論壇で取り上げてほしい。青木さん、『世界』が取り上げてくれたから分かる。
・自分だったら一年間も拘束されたら、していない罪を認めてしまうかも知れない。人質司法が行われている日本は恐ろしい国だ。権力から目障りなことを仕勝ちな自分だから、招来拘束されることがあるかも知れない。そこで、古本屋で『救援ノート』(救援連絡センター)(サブタイトル「逮捕される前に読んでおく本」)という本を見つけたので、読んで置こうと思っている。
・「経済安保」という考えが進む中で、こういう冤罪が起こる可能性が増している。
※ 今回も、自由な話し合いの中で、何冊かの本の紹介をし合いました。
3月号のその他のお勧めは
○ 髙木 「なぜ資源/食料の自給を語らないのか」 柴田明夫
○ 須山 「子どもがいて、地域があって、学校がある」
久保敬、名田正廣、斉加尚代
でした。
◎ 東久留米の『世界』を読む会、4月例会のお知らせ
●日 時 4月13日(水) 午後7時
●zoomでのオンライン開催
参加希望の方は、メールを下さい。案内を送ります。
●持ち物 雑誌『世界』4月号
○共通テーマ
・「日中関係の現在地と方向性」 高原明生
・「外交の知恵を尽くせ」 河野洋平
・「まずは子どもの声をきくこと」 半谷まゆみ
※ 第2水曜が定例です。ご承知ください。
※ 他に、昼の部として、第3水曜、4時から会場で行なう会もあります。
● 連絡先 須山
suyaman50@gmail.com




