”足手まといだ。”
人生を共に過ごすことを約束したフィアンセに言われた。
この言葉があったから、人格を保つためには経済的自立という裏付けは必要不可欠と深く心に刻み、耐えられたことも多かった。
この言葉を発せられた状況は、私にとっては厳しい経験だったようだ。
というのは、学生時代を思い出そうとしたきっかけがあって、
記憶がない!ということに気付き、PTSDになっていた!
反芻して直視して、やっと離脱できたような気がする。
”足手まといだ!”
病気になったときに浴びせかけられる視線を言葉に表したものだ。
浴びせかけられた私が臨床医になって、
浴びせかけられないで臨床医になったより良かったし、
生死をともに戦った患者は、
私を助けてくれた、優しい存在でもあった。
病人を相手に働く病人に対しての環境は、厳しいけれど柔らかであった。