震災後、福島原発事故発生後、
潮が引くように世界が去って行った。
そうなのね という諦念で受け入れている。
今回の、オランダ アムステルダム国立美術館から
アイルランド ナショナル ギャラリーから
USA ワシントンナショナルギャラリーから
手紙という心通わせるテーマの作品が貸し出された。
天の配剤ともいうべきテーマに不思議な意志を感じる。
フェルメールの描いた絵を、国際学会に参加した合間に、
世界中に点在している36点の半数近くを見にする機会があった。
1970年代は、フェルメールの名は知らずに作品に接したのだが、
光に浮かぶ人物像の印象は記憶に残り、
その後世界の垂涎の作家と知っての再開、
ワールドカップがオランダで開かれた年のオランダで鑑賞した”手紙を読む青衣の女”は
修復後の世界初公開。
学会で共に鑑賞した
恩師宇塚先生は、旧式単眼顕微鏡で患者の標本を見続け、弱視となり
今回の展覧会の絵は、心の中で思い出としてよみがえらせるばかり
後輩の真理先生は、他界し、
高橋先生は、福島原発事故の影響濃厚な相馬市で多忙を極め鑑賞できるか?
心をめぐらし、時間の経過を感じながら
一人で鑑賞し、世界の支えを受け止めた。