成績評価の季節です。
大学入試作成からは解放されたので、
担当している"解剖生理学” ”診察診療学” の期末試験採点のみで、解答を確認するのは20歳前後の女子大学生のみです。
毎年、不正解の回答で、世代の動向をうかがい知り、驚愕することしばしです。
今年は、大動脈弁を、回盲弁と解答する学生が多かった。弁は共通ですが!盲腸が胸にあることに対する違和感がないのでしょうね。盲腸炎は、古希を迎える私の年代ではありふれた病でしたが、現在は希な疾患となったので、盲腸の場所が、右下腹部にあるのは常識的でなくなっていると認識した次第。今までは無い記入解答でした。
”幽門””括約筋(出題問題に括約筋は記入済み)と答えてほしかった欄には、”肛門”と記入した学生が何人かいました。括約筋くくりで、外肛門括約筋が思い浮かんだんでしょうが、胃から十二指腸に送り出される胃内部の変化の文章の中での質問で、”肛門”と書くの!!でした。
睡眠時無呼吸症候群が正解なのですが、”いびき”と書いてきた学生も多く正解としたのですが、”い”抜きで、”びき”と書く学生がかなりの数いました。地方的に、”いびき”を”びき”と表現するのかと目下辞書で調べたり、東北各地の方に聞いているところです。
漢字の、部首は簡単に省略する学生がこれまた多かった。抗体の“抗”を 手編を抜かして記入する学生がこれまた多かった。
従来、音が同じ漢字を当てはめて書く学生はそれなりにいたのですが、書けなければひらがなどまりの回答でした。
近い将来は、管理栄養士という指導者になっていく人たちですので、共通言語としての固有名詞を位置も含め正確に記憶してほしいという願いがあるので、今年の回答をみて、講義構成をどうするか思案中です。
講義は、細胞と組織→消化器系→血液・造血器・リンパ系→循環器系→呼吸器系→腎・尿路系 が、半年間の講義の試験範囲でした。事前に、過去問を配布することになりました。赴任早々は、教科書に沿っての講義なので、教科書を勉強して試験に臨んでという方針だったのですが、合格点60点にはるかに及ばない学生が多く、再試験、採点の負担の大きさに耐えられず、試験予習問題を配布するようになった経緯があります。
試験問題形式は、当たるも八卦、外れるも八卦の〇×式は出しません。
空欄に、単語記入する形式で、文章を集中して読んで解答してほしいという意図で、だらだらした文章としています。
予備問題と全く同じでないと、解答がずれていたりで落胆することもしばしです。
問題数が少ないと、一通り回答後、眠り込み粘らない学生が多いのにショックを覚え、最終問題に到達するまで試験時間ギリギリ近くさせようと思い、問題数を増加させ200問としました。負担は大きく、右手は腱鞘炎を起こしますが。
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