豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

物づくりの神秘性…北斗市

2009-06-23 18:16:38 | ファース本部
昨夜の「たけしのTVタックル」で、超極細の痛くない注射針を開発した岡野製作所の岡野社長は「学卒者が行う結論の見える仕事より中卒者が行う結論の見えない物づくり」の方が、はるかに意義があるのだと独特な語り口で持論を述べていました。

当方も同じ中卒者として共感するところが多くあります。確かにものづくりは、理屈でなくて役立つ物を作ってこそ評価されます。手先や身体で物づくりを行うためには、見て、感じて、触って覚えるのですが、むしろ理屈が弊害となる場合があります。

誰も創った事のない物を生み出すには、原理原則の枠を取り外し、全く異なる視点から創造する事になります。つまり高等教育を受ければ受けるほど新しい物づくりが遠い存在となってしまいそうです。神業的な技能や神秘的な技術などは、まさに技なのです。

柔道などの武道の技も、理屈でなく身体で覚えた体得なのでしょう。この身体で物を覚える時に理屈が先になると、とたんに成長が停止すると言います。

岡野社長がこしらえた超極細の注射針も、出来上がった物に学識者が後から理屈をつける事になります。つまり技能による物づくりに理屈は後からつけるものなのでしょう。しかし、小手先の物づくりと異なり、宇宙船や飛行機、自動車のような多くの部材で成り立つ技術には、先ず学術的な理論設計が必要となります。

このデスクワークによる設計にも高い技術力が伴いますが、宇宙船を構成している部品の中には、岡野社長のような技能で設えた物が組み込まれています。つまり学識者の技術と、身体で覚えた技能者のチームワークが高度な物づくりの基本となっているようです。

我々が行う家づくりも、高度な学術的な理屈と、現場の職人さんの技能で構成しています。写真は、先ほど工作場の前で北斗管財の代表、野口司さんと、弊社、ハウジング事業部の小泉常務のスナップです。この二人は、常に理屈なしの現場本位で仕事をしています。

岡野社長も中卒だそうですが我々のような学歴の無いものは、物を作って見せなければ誰も話を聞いてくれません。テレビタックルで画面を独占した岡野社長も、実際に物を作っているからこそ相手にして貰えるのでしょう。

今日の東京は30℃を越えた暑さだったようですが、雨上がりの北斗市は22℃ととても爽やかです。執務室から見える函館山も夕日に反射してとても気持ち良さそうに佇んで見えます。
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