2×4(ツーバイフォー)工法の家づくりでは、柱を使わず細い板を垂直並行に立て、振れ止めとして横板を取り付けます。この横板がファイヤーストッパーの役目を果たしており、建築基準法の準耐火構造に準ずる防火性能を持つ基準適合の住宅と認知されています。
実際の施工現場を見ると横板の取り付けられていない案件も少なくはありません。
何事も最低でも基準に沿った施工を行うべきですね。
特にツーバイフォー工法で横板が入っていない場合は、単にファイヤーストッパー機能の問題だけでなく、強度的にも大きく欠落します。
私達のファース工法は、可燃性の樹脂スプレー発泡断熱工法です。
これに火炎が入ると一瞬のうちに燃え広がってしまいます。
開発当初からの課題だったのですが、孔の空いたファイヤーストッパーを開発しました。
ファース工法には可燃性の樹脂の内側にインナー通気層があります。
火炎が入ったらひとたまりもなく燃え広がってしまいます。
しかしファース工法は、通気を確保しながらも火炎を止めるに事をしなければなりません。
それで出来たのが孔の空いたファイヤーストッパーです。(写真)
実験用の壁をつくって何度も実験を行いましたが、孔の大きさと位置で見事に通気を促しても火炎が入ると火が消えてしまいます。
壁の中で火炎が出ると酸素を燃やし、酸欠を促すだけの孔の大きさがキーワードです。
この孔の空いたファイヤーストッパーは、特許登録にもなりました。
そこまで遣るのに何十枚もの実験用の壁を燃やし尽くしたものです。