会社は株式公開していなくとも、利益の上げている企業の株価には潜在価値があります。
多くが社長の持ち株となっている零細企業でも、社員などのモチベーションを上げるため、ボーナス変わりに額面株価の株券を渡す場合もあります。
その会社の業績があがって法人税を支払えば、その株の価値も上がります。
その上がった時点で、創業時の額面で供与した場合には、贈与税が課税されます。
私達工務店の殆どは、金融機関からの融資によって経営の資金繰りを行っています。
会社の代表者は、殆どが個人で法人借入の連帯保証をしているのが現実です。
債務の多い会社で自分以外の人に事業承継させるには様々な課題があるのです。
節税対策に奔走するような会社なら、後継者の問題に悩むことなどないのですが…
我々のような地域密着工務店で家づくりを行う経営者には、出来上がった家を生涯にわたり守り抜く義務を背負っています。個人の身体は老化衰退しますが、工務店は企業として永劫であるべきです。
特に地域において家づくりを生業とするモノの宿命かも。
以前に私は、「人は有限、企業は無限」と題したコラムを書いたことがあります。
高度経済成長の原動力を担った団塊世代の経営者は、既に還暦を過ぎ、肉体的な限界を自覚する方々が大勢います。零細工務店の経営者は、後継者問題が大きな課題です。
借財のある零細工務店は、適切な後継者候補を確保するのが容易な事ではありません。
地域工務店の最大の経営資源は、社長のパーソナリティーそのものだとも言えます。
施主にとっては、一生一代の大事業となる家づくりに失敗は許されません。
工務店経営者は、お引渡しした家の建主様を幸せに出来るハードを整え、家づくりに関わる人々に対する気遣い、更には竣工した家のメンテナンス対応の万全さが。
これらのハードとソフトを持った工務店は、金額に変え難い潜在価値を有しています。
今日は仲間の地域工務店の経営者から後継問題についての相談がありました。
私と同年代となった彼には、気概を感じます。また後継者に出来る人財もいそうです。
彼には、真っ赤に燃えるような情熱が備われば、絶対に大丈夫とする自信を付けて……
さて、今日はお江戸日本橋にオフィスがある企業訪問を行ってきました。
日本列島の軸となる日本橋が、首都高速道路に挟まれて風格が損なわれています。(写真)
次世代を担う後継者は、このような心の伴わない仕事を行わないように願いたいものです。
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