都築政昭著、近代文芸社刊
都築さんの著作は黒澤明監督の映画作品の制作現場を再現した書籍を何冊か読み感銘を受けましたが、本書は、日本の写真界に画期を築いた土門拳の撮影への執念、それを形に表した撮影の方法を述べています。タイトルの「写真撮影」という部分は、カメラ本とは異なり、土門拳の生き方、ものの捉え方、価値観によって編み出された独自の手法のあらましを述べています。細かい設定などではなく、極限まで絞り寄って撮るスタイル、撮影前に被写体に没入する様子などが述べられており、写真を撮影する意味を土門拳がどう考えていたか、そしてそれを撮影のスタイルにどの様に反映したのかが繰り返し述べられています。
不合理で徒労とも思える撮影の積み重ねによって、対象の存在感を極限まで克明に描写し、その本質を探究したのではないかと思います。土門拳の生き様だけでなく、著者の執筆までの丹念で綿密な取材と構成力に感銘を受けました。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/都築政昭
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評価は4です。
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
=> カメラまかせ 成り行きまかせ
=> カメラまかせ 成り行きまかせ その2
都築さんの著作は黒澤明監督の映画作品の制作現場を再現した書籍を何冊か読み感銘を受けましたが、本書は、日本の写真界に画期を築いた土門拳の撮影への執念、それを形に表した撮影の方法を述べています。タイトルの「写真撮影」という部分は、カメラ本とは異なり、土門拳の生き方、ものの捉え方、価値観によって編み出された独自の手法のあらましを述べています。細かい設定などではなく、極限まで絞り寄って撮るスタイル、撮影前に被写体に没入する様子などが述べられており、写真を撮影する意味を土門拳がどう考えていたか、そしてそれを撮影のスタイルにどの様に反映したのかが繰り返し述べられています。
不合理で徒労とも思える撮影の積み重ねによって、対象の存在感を極限まで克明に描写し、その本質を探究したのではないかと思います。土門拳の生き様だけでなく、著者の執筆までの丹念で綿密な取材と構成力に感銘を受けました。
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