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田原総一朗著、文春文庫刊
3.11の福島原発事故後の2011年7月10日に刊行した書籍ですが、内容は1986年9月に刊行された「ドキュメント東京電力企画室」の新装版とのことです。私は、国が原発を推進して来たと理解していたので、3.11以後の政府と東電との関係に疑問を持っていたのですが、本書によりやっとそれぞれの立ち位置と責任の領域が理解出来ました。
著者は、戦前からの電力業界の発展史及び国策との関係から説き起こし、後に電力会社主導で原発を導入した経緯が明らかにされています。また、未成熟であった原子力発電の技術を安易に導入してしまった理由も示されています。本書は、結果として大きな惨事を招いた歴史的な流れを示して、日本の政策決定の不合理性を見せつけています。
著者の書籍を初めて読みましたが、これだけの内容を取材して全体像をまとめ上げる力量に感嘆しました。予断を持って取材するのではなく、取材の途上で何度も仮説を検証し、最も合理的な全体像を組み上げていくタイプと思います。他の著作も読んでみたいと思います。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/田原総一朗
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評価は4です。
※壁紙専用の別ブログを始めました => カメラまかせ 成り行きまかせ
3.11の福島原発事故後の2011年7月10日に刊行した書籍ですが、内容は1986年9月に刊行された「ドキュメント東京電力企画室」の新装版とのことです。私は、国が原発を推進して来たと理解していたので、3.11以後の政府と東電との関係に疑問を持っていたのですが、本書によりやっとそれぞれの立ち位置と責任の領域が理解出来ました。
著者は、戦前からの電力業界の発展史及び国策との関係から説き起こし、後に電力会社主導で原発を導入した経緯が明らかにされています。また、未成熟であった原子力発電の技術を安易に導入してしまった理由も示されています。本書は、結果として大きな惨事を招いた歴史的な流れを示して、日本の政策決定の不合理性を見せつけています。
著者の書籍を初めて読みましたが、これだけの内容を取材して全体像をまとめ上げる力量に感嘆しました。予断を持って取材するのではなく、取材の途上で何度も仮説を検証し、最も合理的な全体像を組み上げていくタイプと思います。他の著作も読んでみたいと思います。
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