読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

言ってはいけない 中国の真実

2021年08月23日 11時19分27秒 | ■読む

橘玲著、新潮文庫刊
巻頭に、中国の鬼城(ゴーストタウン)の写真が何枚も掲載されているので、てっきり鬼城を巡る紀行文かと思いきや、まったくそうではなかった。
近くて異質な国と感じる中国に関する書籍を多く見掛けますが、その多くは、具体的な事象を紹介しています。
例えば
○こんな人もあんな人もいます。良い人も悪い人もいます。だから決めつけないで理解しましょう。
○あるいは、こんなに悪いことばかりだから、やはり中国は酷い国だ。
の2パターンが多いのではないでしょうか。

一方本書は、日本が最も影響を受けた国であるので、何故、違和感を感じてしまうのか、という根源的な理由を具体的に示しています。
人口が多すぎる事から生じる、社会での人間関係の原理が全く異なることが根本的な理由だとしています。

著者は、具体的な解釈の根なっている書籍を紹介していて参考になりました。

冷静かつ論理的で、右でも左でもなく、現実に即した見方がすがすがしくて説得力がありました。
良書と思います。
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橘玲  ○鬼城 (地理学)
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評価は5です。

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カメラまかせ 成り行きまかせ  〇カメラまかせ 成り行きまかせその2


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