読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

実務家ケインズ ケインズ経済学形成の背景

2024年08月21日 08時38分01秒 | ■読む

那須正彦著、中公新書刊
世に名高いケインズの経済理論が、自身の金融界や政策立案の実務経験を通じて形成されたのではないかという、著者の独自の視点から、ケインズの来し方と理論の形成過程を辿っています。

アダム・スミスが打ち立てが経済学の理論が、実体経済と合致しない点が見られることに注意を向けたケインズが、自身の経験を通して独自の理論を打ち立てたと言うことです。
したがって、理論の是非を問うものではなく、ゲインズの多彩で奥深い才能と、金融取引の経緯や実績を辿ることによって、著者の仮説を論証しています。
また、生い立ちや学業や交友も紹介して、ケインズの人となりが身近に感じられるようしています。
著者ご自身が金融機関で長らく働かれたことから共感を感じたのかもしれません。

かねて関心を寄せていたケインズの人となりが理解できたので、読んで良かったと思います。
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ケインズ(1)  ○ケインズ(2)  ○那須正彦
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評価は4です。

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カメラまかせ 成り行きまかせ  〇カメラまかせ 成り行きまかせその2


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