読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

謎解き音響学

2010年06月07日 20時06分18秒 | ■読む
山下充康著、丸善刊
音にまつわる様々なトピックをごく平易に紹介しており、気楽に読める本です。私は理数系なので、大まかには知っている事柄が多かったのですが、なる程、というものもありました。
たとえば「デシベル」の意味が恥ずかしながら良く理解できませんでしたが、半世紀越しに本書で理解できました。また、著者は音響に関する研究の黎明期から研究に携わっていたようで、昔の音の研究に通じておられ、かつては実験の0音源として、サイレンや音叉がよく使われていたと紹介しています。
知り合いに、音叉を作っている人がいますが、戦後間もなくは、特定の音程の音叉を作るのは、それなりの技術が必要であったとのことで、結構儲かったようです。その音叉の起源が以下の通り紹介されています。
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1711年、イングランドの軍楽隊にいたトランペット奏者の一兵卒が当時部隊ごとにまちまちだった楽器の音程を統一するために音叉を発明した。彼は農夫の使うフォーク(乾燥した草を積み上げるのに用いた農具)を叩いた時に特定のピッチの音が発せられることに注目してこれを調律に用いることを考えついたのである。音叉が「Tuning-fork」、あるいは「Pitch-fork」と呼ばれるゆえんである。
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評価は3です。

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