2023年に日本公開されたモンゴルの映画です。
地味で真面目な女子大学生サロールが、然程仲良しでは無い同級生の女子から、怪我のせいでアルバイトを休まなければならないので、その間代わってくれるよう頼まれた。
その店に行ってみると・・・・
アダルトショップでした。
それでも仕事をすることにして、経営者に売り上げを届けに行くと、カティアという年配の女性です。
未成年と勘違いされ身分証明書で誤解を解き、働き続けることに。
その後は、主人公の地味な学生生活と、真逆の店での様々な客への対応。
依頼があれば配達もします。
毎日会っている内にカティアに気に入られ、食事や気晴らしに誘われる様になり、次第に二人の関係が変化し、精神的なつながりが生まれてきますが・・・・
大学で原子力工学を学ぶ主人公は、素朴で垢抜けない、どこにでも居そうな女性ですが、趣味は絵を描くことのようで、中々上手です。
描き方も独特です。
貧しいながら懸命に働く両親のお陰で大学に通っていますが、自主性は感じられません。
何となく毎日を送っている様子は、昔の自分に重なるように感じました。
この何気ない毎日が、少しずつ変化して行きます。
その変化が主人公にも変化をもたらします。
自然で無理の無い表現とユーモアが散在する味わいがなんとも魅力的です。
途中で何度か登場する洋楽っぽい歌い手や、モンゴルの民謡のような歌声が秀逸でした。
何より、主人公のサロールと謎の経営者カティアが素晴らしい。
滋味深く心に染み通る暖かい作品でした。
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○セールス・ガールの考現学 ○公式ウェブサイト
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評価は5です。
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