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藤本ひとみ著、中央文庫刊
フランス革命に関する本を何冊か読むと、王政を所与の体制と受け止め、ルイ16世に対する敬愛の念が深かったパリ市民が、最終的に王とその家族を処刑したのは、マリー・アントワネットの愚行に起因するとの事でした。
無論、当時の様々な状況が重なった上での結果でしょうが、「引き金を引く」指に最後の力を加えたのはアントワネットであったという事のようです。
本書は、アントワネットの出自と両親の人となり、本人の成長過程、フランスでの生活の実態など、著者が、アントワネットの足跡を辿りながら、その愚行の数々を確かめながら、何故、そのような行動を取ってしまったのかを解き明かそうとしています。
アントワネットと限らず、世の中には、理解に苦しむ言動を繰り返す人が存在します。(身近にもアルアル?)
現代では、人格的、あるいは精神的な障害と考えると納得できることが多いものの、本書では、アントワネットを育んだ両親及び家族の有り様に根源を見出しています。
本書で、アントワネットの人生を詳しく知ることができました。
他書で、当時の政治状況の予備知識を得ていたので、大変興味深く読むことが出来ました。
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○藤本ひとみ ○マリー・アントワネット
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評価は4です。
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