読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

図説 韓国の歴史

2010年11月11日 18時58分46秒 | ■読む
姜徳相、鄭早苗、中山清隆編、金両基監修、河出書房新社刊
韓国対策二冊目の書籍です。近くて遠い国「韓国」。韓国は中国大陸の片隅にあったため、中国の歴代王朝の干渉を受けながらも独自の文化を保持しつつ、半島内で、韓民族の国家が栄枯盛衰を繰り返した。また、仏教に深く帰依した時代の後は、儒教が国の礎となり、現代においても生活の隅々まで色濃くその影響を残しているようです。
日本は大和朝廷が蝦夷を初めとする土着の人々を侵略した歴史であると思いますが、今となっては、普通の日本人は、大和朝廷側か征服された側かを気にする人々は少なくなってしまったと思います。そして、日本国内においても、韓国から渡来した人々の末裔が大和朝廷の出自に深く関与し、日本を征服した、という本当か嘘か分からない説を読みました。
しかし、その大和朝廷や、後の豊臣秀吉、明治期の日本帝国が韓国を蹂躙したことは、歴史的事実で、事実を否定することは出来ないと思います。そして、それにより、韓国の人々が日本と日本人に抱く深い恨みとなって未だに残っていることが、本書を通じて非常によく分かりました。
本書は、古の時代から近代までの朝鮮半島の歴史を概観していますが、日本が韓国を植民地化する所から、記述が一変します。まるで一時期の左翼が成したアジテーションのごとく「日帝」という言葉などが、繰り返し繰り返し使われ、日本が如何に苛斂誅求を韓国の人々に加えたが分かりました。
そして、韓国が、いくつかの国に分立して抗争を繰り返した歴史と、搾取や迫害に満ちた階級社会の歴史であったことが理解出来ました。また、ドイツと同じように、南北分断の歴史が、現代の韓国の人々のアメリカに対する憎しみを生み出していることが理解出来ました。
虐めの張本人はいじめたことを忘れても、虐めを受けた方は一生忘れない、という事実を踏まえれば、韓国の人々が日本人を本当に受け入れる日が来ることは難しいのかもしれません。
評価は4です。

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