読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

伝説のプラモ屋 田宮模型をつくった人々

2014年08月10日 15時27分19秒 | ■読む
田宮俊作著、文春文庫刊
昭和30年代は日本中が貧しく、食べ物、着る物、すべてにおいてほとんどの人が、わずかな物に囲まれて生活していました。そして40年代からぐぐっと暮らし向きが良くなります。私達の世代はこうした状況で成長しましたが、特に貧しいとは感じなかった。皆が同じような生活水準だったからです。
そうした時代にあって、プラモデルはあこがれの商品でした。町の小さなプラモデル屋に言って、箱を傷つけないよう慎重に蓋を開けて中身を見るのです。決して買うことのかなわない物でした。
時代が下り、私が30代になった頃に、ハーレー・ダビットソンのプラモデルを購入しました。確か、2種類です。1万円を超える値段だったと記憶しています。非常に部品点数が多く、作り上げるまでにかなりの時間が必要でしたが、出来上がった時には感動しました。
そんな時に、田宮模型がプラモデルの製作に真剣に打ち込んでいるのだという話を来た記憶があります。残念ながら、塗装などの面倒な事は好きでないので、プラモの世界にはそれ以来足を踏み込んでいません。
本書は、現代では世界有数のメーカーに成長した同社の歴史を、現社長が、同社に関わった人を通して描いています。常に挫折と挑戦の歴史であったとのこと。そして、真剣に、トコトン技術に力を注ぎ、マスコミュニケーションにも注力していたことが分かります。前著「田宮模型の仕事」も感動的ですが、本書は、様々な人間の群像劇と言った趣がある良書でした。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/タミヤ
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評価は4です。

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