読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

南総里見八犬伝(三)

2009年08月25日 20時12分19秒 | ■読む
曲亭馬琴作、小池藤五郎校訂、岩波書店刊。
いよいよ八犬士がすべて登場しました。最も一同に会した訳ではなく、それぞれの犬士が、新たな犬士に相まみえるのです。物語は、相変わらず波瀾万丈です。捕らわれた犬士を、他の犬士が救いに行きますが、川岸に追い詰められてします。その時、故ある親子三人に救われるが、救った親子は命を落とす。その親子の縁者を訪ねると、亡くなったはずの親子が三々五々帰ってきます。結局息子二人は亡霊でした。そして、犬士達の追っ手に追い詰められ、結局その親夫婦も命を落としてしまいます。
その騒ぎの中で犬士達がちりぢりになってしまい、約三年の間、それぞれに互いを求め歩きますが、ある犬士は妬まれて幽閉され、ある犬士は身過ぎのため武術の稽古指南で京に住んでいます。やがて、それぞれの境涯を脱し、他の犬士を求め再び旅立ちます。
と、まぁ、本当に波瀾万丈で、因果が大きなテーマであるだけに、登場人物が複雑に絡み合っており、読み進めて行く時に注意しないと、頭が混乱する時があります。また、悪役が素晴らしく、本巻では妖婦「船虫」が登場し、得体の知れない不気味さを放っています。
評価は4です。

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