今野敏著、講談社刊
今野さんの作品はイイ。大沢在昌さんや佐々木譲さんと同じぐらい良いです。登場人物のそれぞれの造形がしっかりしていて、それぞれの立場に暖かい視線があるように思います。
たまたま同期になった主人公の宇田川と蘇我。出自も性格も正反対の二人が、何となく交流を重ね、少し場から、将来の出世への足がかりに達した時から本作は始まります。
同期であるが故のシンパシーと競争意識。正反対で全く異なる部署に配属されていますが、ある事件を切っ掛けに、二人の行く手に暗く深い闇が待ち受けていました。脇役とも言える先輩刑事や上司も魅力的です。また、悪役になりがちな公安の幹部達も、それぞれの立場で正義を貫こうとする。こうした単純でない構図の上に、著者は同期である二人の男の友情を熱く描いています。永く社会人生活を送っていると、こうした感情が良く分かります。単純でない、姑息である部分もありながら気高くありたいと願う志を持つ主人公の宇田川の描き方に心打たれました。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/今野敏
http://www.age.ne.jp/x/b-konno/
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評価は4です。
今野さんの作品はイイ。大沢在昌さんや佐々木譲さんと同じぐらい良いです。登場人物のそれぞれの造形がしっかりしていて、それぞれの立場に暖かい視線があるように思います。
たまたま同期になった主人公の宇田川と蘇我。出自も性格も正反対の二人が、何となく交流を重ね、少し場から、将来の出世への足がかりに達した時から本作は始まります。
同期であるが故のシンパシーと競争意識。正反対で全く異なる部署に配属されていますが、ある事件を切っ掛けに、二人の行く手に暗く深い闇が待ち受けていました。脇役とも言える先輩刑事や上司も魅力的です。また、悪役になりがちな公安の幹部達も、それぞれの立場で正義を貫こうとする。こうした単純でない構図の上に、著者は同期である二人の男の友情を熱く描いています。永く社会人生活を送っていると、こうした感情が良く分かります。単純でない、姑息である部分もありながら気高くありたいと願う志を持つ主人公の宇田川の描き方に心打たれました。
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