読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

南方熊楠

2009年03月13日 19時12分47秒 | ■読む
クマグスの森(松井五著、新潮社 とんぼの本)
学問と情熱:南方熊楠(紀伊國屋書店):ビデオ
内田春菊さんの「クマグスのミナカテラ」で、南方熊楠に俄然興味が湧き、ビデオを観て本を読みました。
『ミナカテラ』とは、熊楠が発見した粘菌の学名だそうですが、そのことは、今回のビデオと本で分かりました。若い時分から南方熊楠の名前は聞いていましたが、熊楠の大学予備門での同期が夏目漱石、や幸田露伴だというので、時代の雰囲気が少し飲み込めました。更に、夏目漱石が国費留学生としてロンドンに派遣される直前まで、アメリカと南米を経由してロンドンで学問に打ち込んでいた、と聞いてビックリ。あの時代に自費で外国へ行ったとは! 勿論経済的に恵まれていたのでしょうが、何よりも気宇壮大な熊楠の在り方が、新しい世界への雄飛を実現したのでしょう。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/南方熊楠
     http://kajipon.sakura.ne.jp/kt/haka-topic32.html
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更に熊楠の生涯を知りたくなりました。現代で言えば立花隆さんが近いのかもしれません。一切知を探求せずにはいられない天才。生涯定職を持つことなく、紀伊半島の田辺にあって、世界へ自らの知的活動の成果を問い続けた生涯は、想像を絶するものであったと思います。おそらくは、熊楠を支える家族の苦労も並大抵ではなかったと思いますが、一切を受け入れた奥さんや、沢山の理解者の支援の元に、熊楠ワールドを築き上げたのでしょう。
評価は4です。

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