三浦雄一郎著、実業之日本社刊。昔々、急な雪の斜面をパラシュートを引きずりながらスキーで滑り降りる映像を見た記憶があります。それは、富士山を滑降するものだったと思います。多分小学生位で、その大変さが理解できなかったので、「へぇーっ、変な事してるなぁ」という程度の感想しか持っていませんでした。しかし、文字通り、死と隣り合わせの冒険だったのだと理解できる今では、人は何によって生きるのか、という少しく哲学的な思いにとらわれてしまいます。人は何故がんばれるのか?理由は様々でしょうが、止むに止まれず行う内的な衝動と、報酬などの外的な要因によるものとに分けると、内的な衝動に従って頑張る方がハッピーだと思います。
三浦さんの冒険は、体の中から湧き出る衝動によって成し遂げられたのだと思います。そして、高齢期を迎え、再び冒険への挑戦に取り組んだのでした。本書は、氏が75歳でエベレストに挑んだ冒険を自らが記した物です。非常に淡々と描かれています。新田次郎の山岳小説や、ボブ・ラングレーの「北壁の死闘」などで、登山の厳しさを想像していましたが、氏の記述は、自らの肉体の大変さの描写に力点が置かれており、同行者の特別寄稿により、客観的に大変な冒険であったことが記されています。人生をどう生きるかは、それぞれの内的衝動とどう向き合うか、ということなのでしょう。知り合いで何人か非常に慎重な人達がいます。三浦さんとは正反対のタイプです。多分に、失敗を恐れる傾向が強いようで、何かをする時に「失敗すると損をする」という価値観が中心にあるようです。私自身はこうした人と三浦さんの間で、行きつ戻りつ中途半端な人生を過ごしているのだと思います。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/三浦雄一郎
http://www5.hokkaido-np.co.jp/kyouiku/kodomo/040508miura/index.php3
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評価は4です。
三浦さんの冒険は、体の中から湧き出る衝動によって成し遂げられたのだと思います。そして、高齢期を迎え、再び冒険への挑戦に取り組んだのでした。本書は、氏が75歳でエベレストに挑んだ冒険を自らが記した物です。非常に淡々と描かれています。新田次郎の山岳小説や、ボブ・ラングレーの「北壁の死闘」などで、登山の厳しさを想像していましたが、氏の記述は、自らの肉体の大変さの描写に力点が置かれており、同行者の特別寄稿により、客観的に大変な冒険であったことが記されています。人生をどう生きるかは、それぞれの内的衝動とどう向き合うか、ということなのでしょう。知り合いで何人か非常に慎重な人達がいます。三浦さんとは正反対のタイプです。多分に、失敗を恐れる傾向が強いようで、何かをする時に「失敗すると損をする」という価値観が中心にあるようです。私自身はこうした人と三浦さんの間で、行きつ戻りつ中途半端な人生を過ごしているのだと思います。
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