読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

秘密のミャンマー

2009年04月19日 08時28分41秒 | ■読む
椎名誠著、小学館刊。
怪しいおとっつぁん4人が、これまた怪しいミャンマー人のガイドに従って、ミャンマーのあちこちを旅します。とにかくお寺と坊さんが多い!食べ物は、昆虫やら何やら怪しいものが沢山出てきます。温くて甘いビールしかない。しかも食べ物はヒジョーに脂っこい。なので、日本人が慣れている、熱いものは熱く、冷たいものは「冷たい」という贅沢はないようです。そして何より、暑い!読んでいるだけでも、相当に暑い事が伝わってきます。
そんな積もりで読んでいる内に、少しずつ語り口が変わってきました。ミャンマーは世界最貧国の部類に入るので、人々は本当に貧しい。だから、社会全体が物質的には恵まれていない。しかし、敬虔な仏教徒が非常に多いお国柄で、沢山の托鉢僧へ食べ物を喜捨することが広く一般的になっているそうです。その純朴な国民性に、著者は次第に惹かれていくようでした。巻末付近で、軍事政権に対する批判を少し書いていますが、恐らくも一度行けるようにか、遠慮気味です。怪しいおとっつぁんの観光旅行風でありながら、今回は、かなり生真面目な作品となりました。
評価は5です。

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