吉行淳之介著、朗読:渡辺謙、新潮CD発行
私が生まれた1954年に直木賞を受賞した作品だそうです。昔、テレビに出演していた吉行さんをボンヤリと記憶していますが、ダンディな方でした。
さて、本作の印象ですが、私の苦手とする「文学」特有の、丁寧で陰影に富んだ心理描写が延々と続きます。中盤までのその描写は、理屈っぽい感じがします。娼婦に次第に心を傾けて行く主人公の心の動きと、ボンヤリした娼婦の真実の輪郭が次第にはっきりと描かれるに従って、心が詰まるような苦しさを覚えました。理屈に合わない嫉妬や損得を超越した情愛の機微が繊細に描かれています。
やはり、こうした作品を本で読むのはしんどいと思いますが、渡辺謙さんの上質な朗読によって、抵抗なく鑑賞することが出来ました。渡辺さんの演技は総じてクサイ感じがしますが、朗読では、押さえたトーンで緊張感があって良かったと思います。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/吉行淳之介
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評価は4です。
私が生まれた1954年に直木賞を受賞した作品だそうです。昔、テレビに出演していた吉行さんをボンヤリと記憶していますが、ダンディな方でした。
さて、本作の印象ですが、私の苦手とする「文学」特有の、丁寧で陰影に富んだ心理描写が延々と続きます。中盤までのその描写は、理屈っぽい感じがします。娼婦に次第に心を傾けて行く主人公の心の動きと、ボンヤリした娼婦の真実の輪郭が次第にはっきりと描かれるに従って、心が詰まるような苦しさを覚えました。理屈に合わない嫉妬や損得を超越した情愛の機微が繊細に描かれています。
やはり、こうした作品を本で読むのはしんどいと思いますが、渡辺謙さんの上質な朗読によって、抵抗なく鑑賞することが出来ました。渡辺さんの演技は総じてクサイ感じがしますが、朗読では、押さえたトーンで緊張感があって良かったと思います。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/吉行淳之介
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