読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

ハラスのいた日々

2009年06月26日 22時44分45秒 | ■聴く
中野孝次著、文藝春秋発行、武田国久朗読
本作の朗読を聞くのは二度目です。朗読が淡々としていながら、作者の愛犬ハラスに対する愛情が良く伝わってきました。思い付きでプレゼントンに希望した柴犬は、子供のいない夫婦のかけがいのない家族になります。幾分か理知に過ぎると思われる作者とその奥様が、幼いハラスに心を惹かれ、成犬になって以後、様々な体験を共有して、人間同士以上の深い絆を育んで行きます。
老犬になってから、ふとしたことで行方不明になった時のご夫妻の嘆き、帰還したときの深い安堵、そして重傷を負った時の悲嘆、更には、病没の際の深い悲しみの様が簡潔に、そして率直に描かれていました。
-----------------------------------------------
URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/中野孝次
-----------------------------------------------
本作は、新田次郎文学賞を受賞しているとのことですが、優れたノンフィクションである一方で、人の心を解き明かす、癒しの書でもあると思います。
評価は4です。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« クライマーズ・ハイ:DVD | トップ | ダック・コール »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

■聴く」カテゴリの最新記事