夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

菊の花を摘んで

2014年11月01日 21時20分27秒 |  漢詩を長崎弁で


もう11月になりましたね。
今年もまた、神様たちの大宴会が開かれているのでしょうか。
ちょっとばかし風邪っぽい11月の始まりになりましたが、
まあ、がんばってまいりましょう。

陶淵明 飲酒 その五

  結廬在人境  
  而無車馬喧  
  問君何能爾  
  心遠地自偏 
 
  採菊東籬下  
  悠然見南山  
  山氣日夕佳  
  飛鳥相與還  

  此中有眞意  
  欲辨已忘言  


  廬を結んで人境に在り
  而も車馬の喧しき無し
  君に問ふ何ぞ能く爾るやと
  心遠ければ地自づから偏なり

  菊を採る東籬の下
  悠然として南山を見る
  山氣 日夕に佳く
  飛鳥 相與に還る
  
  此の中に眞意有り
  辨ぜんと欲して已に言を忘る

見事ですね~
陶さん、我家にきたことあるんでしょうか、
我が家の生活そのものじゃありませんか。



終の棲家を田舎に構えたとよ
仕事で訪ねてくる人なんか誰もおらん
なして、そげん生き方ができるとって聞かれるばってん
欲や得の生活から離れてみればどげんところにおっても、こげん生活たい

東の屋根の下にある菊の花を採って
ゆったりとした気持ちで南に広がる山を見れば
山の気配は朝も夕方もよか~
鳥は塒に向けて帰っていきよる

これこそ人間の本当の生き様たい
それを分かるごと説明ばしようとしたけど、そげんこともうどうでもよかよね