狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

暴露!逆転採択現場の真相

2011-11-10 19:40:17 | 八重山教科書採択問題

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■八重山日報社 9月17日

多数決で育鵬社版不採択
2教育長に怒号響く
教科書の議論深まらず

< 逆転不採択の現場 ▼6▼ >

ー「多数決を取るかどうか」を多数決で決めよう。竹盛委員長がそう
  提案する。

竹盛委員長
「多数決で決めることを決したい人は手を挙げてください」

ー玉津、崎原両教育長は抗議し、委員や傍聴人の怒号が響く中、つい
 に退席する。挙手による採決が行われた。

竹盛委員長
「協議は多数決で決しました。不本意な結果ではあるが、委員のみな
 さんにはご協力をお願いしたい」

ーここで狩俣課長が2教育長を説得するよう求める。

狩俣課長
「お2人が抜けている。ぜひ説得をしてほしい。地区のエゴで話を
 するものではない」

慶田盛教育長
「石垣市の教育長は、採択の意志を曲げないと言ってきている。合議
 する態度ではない」

具志堅委員
「(与那国町教委は)多数決はしないように、ということ(が条件)
 だった」

竹盛委員長
「もう期限切れが間近だ。八重山の子どもたちはどうなるのか。合議
 でやるべきだと思うが、合議は有り得ないと確認はできていると思 
 う。一刻も早い採択を私は願う」

ー2教育長を説得するために、協議は休憩に入った。再開後も2教
 育長は姿を見せない。

慶田盛教育長
「教育長が退席するのは責任の放棄だ」

入慶田本委員長
「冗談じゃない。子どもじゃあるまいし」

慶田盛教育長
「全体の話が大事だ。退席した人の話は大事じゃない。勘違いする
 なよ」

ー2教育長に怒号が響く。育鵬社版に反対する委員からは、なお2
 教育長を批判する声が相次ぐ。竹盛教育長が、県教委の指導助言
 を求める。

狩俣課長
「(2教育長に)もう開始しますよと話し、会議を再開することを確 
 認して、それで席に着かなければやむを得ないと思う。この皆さ
 んであれば合意することは難しいですか。ここでも多数決になり
 ますか」

竹盛委員長
「もう1時間過ぎたが戻ってこない。県からの指導で、最後通告を
 出して出席しない場合はそのままいくこということでよろしいで
 すか」

ー異議はない。しかし玉津教育長のみ、席に戻ってきた。

玉津教育長
この場は多数決で決する場ではない。何でだめかというと、協議
 の場で、たとえある程度、話が煮詰まっても、最終的には古巣で
 ある教育委員会に戻り、再度話し合いをしないといけない。多数
 決で決することは反対だ。挙手はしない」

竹盛委員長
「この件についてまた、教育委員会を開催すると、かなりの時間が
 かかる。今日のこの場を協議の場にしたい」

大田委員
「各教育委員会で解決できなかったから、きょうの場がある。この
 場で多数決で決めてほしい」

多数決を求める圧力は、さらに強まる。

玉津教育長
「法的根拠もはっきりしない協議の場で、教科書無償措置法の決議を
 行うのは違法だという文科省からの情報も入っている」

竹盛委員長
「今、違法な場という表現があった。県教委の皆さんもいらっしゃ
 るが、違法な場か」

狩俣課長
「そうではありません。協議の場です


県教委は改めて、協議に「お墨付き」を与えた。玉津教育長は、
 さらに追いつめられていく。

玉津教育長
「まだ私たちは、育鵬社、東京書籍の教科書について一切議論が深
 まっていない」

ー複数の委員が「何を言っているのか」玉津教育長を怒鳴りつける。
 しびれを切らしたのか、大田委員は「もう決を取ってください」
 と叫んだ。

竹盛委員長
「答申通り育鵬社とするか、別の教科書を選ぶべきか挙手で諮って
 もいいですね」

玉津教育長
「多数決が決まっていない状態であれば参加する」

入慶田本委員長
「何様だと思っているのか。退席したのは責任の放棄じゃないのか」

竹盛委員長
「(育鵬社を選定した)答申について異議あり、別のものを選ぶべき
 という委員の皆さんは挙手をお願いします」

ー育鵬社版に反対し、挙手したのは7人。挙手しなかったのは玉津氏 
 を含め4人にとどまった。竹盛委員長も育鵬社版に反対だが、議
 長のため採決には加わっていない。

大田委員
「私は東京書籍を推したい。調査員が推薦していることが第一」

仲本委員長
「調査員の意見を大事にする観点からは東書と帝国。今、現在使用
 されているものは東書ということなので、東書でもいい」

石垣委員(竹富町教委)
「調査員の推薦があったということで、東京書籍を推したい」

慶田盛委員長
「育鵬社のものは、沖縄の基地に触れられていないし、今問題にな
 っている原発を勧めているように受け取られるところがある。
(教科書採択は)多くの方々に理解される状況でないといけない」

調査員が推薦し、現在使用されている教科書だから、という理由
 で、ほとんど議論もなく東京書籍に賛成意見が相次ぐ。竹盛委員
 長はここで「不採択」が決まったばかりの育鵬社の教科書につい
 て、委員の賛成意見を聞く。

竹盛
「答えにくいとは思うが、育鵬社を選定された委員の意見もお聞き
 したい」
玉津
「誘導尋問はやめてください」

ーしかし、
市教委の石垣委員は立ち上がり「私は育鵬社を選んだ」
 と賛成理由を述べ始める。

石垣委員(石垣市教委)
「(育鵬社版の)調査員の報告に、天皇の写真が多いというのがあ
 った。これは主観だ。国家、日章旗がどのように扱われているか
 みると、他の教科書は左側の片隅に、小さな字でしか扱っていな
 い。(育鵬社版の)普天間の写真が小さいというのは、必要であ
 れば教材研究して大きい写真を出せばいい。公民は、至らないと
 ころもあるが、現代社会の見方、ヨコ軸とタテ軸の問題(の記述
 で)育鵬社のものはいいと思った」

ーここで竹盛委員長が、採択を提案する。

竹盛委員長
「県からも指導を受けながら会を進めてきた。きょうこの場で採択
 することになった。東書を採択したいと思う委員は挙手をお願い
 します」

ー賛成多数で東京書籍版の採択が決まった。

竹盛委員長
「この協議会の場においては、賛成多数。合議ができなかったことは
 心苦しいところもあった。残念ながら与那国の教育長は戻られ
 なかったが、時間の問題で、不在のまま進めることになった。教
 育委員全員で決まったことは有意義だったということで、閉めたい

ー入慶田本委員長が「全日程を終了したので閉会します」とあいさ
 つをすると、育鵬社版に反対してきた傍聴人から繰り返し拍手が
 起こった。


         ☆

竹富町の保護者の提訴は、「9月8日の全教委協の協議による教科書採択を合法だと確認すること」だという。

この提訴を見事に粉砕する決定的証拠が八重山日報の連載特集「逆転採択の現場」シリーズでる。

発狂3紙が隠蔽したつもりの全教委協の協議の内幕を暴露し、協議そのものが違法であることを見事に証明している。

この提訴が法律論争であるだけに、提訴前からこれほど結果のはっきり見える訴訟も近年珍しい。

勿論原告側の前面敗訴であろう。

地元テレビが報じた逆転採択現場の映像は傍聴席もほとんど反玉津派で占められ、罵声と怒号が飛び交っていた。

これでは静謐な協議の場とは程遠い、まるで玉津、崎原両教育長に対する集団リンチの印象を受けた。 

議論が白熱し玉津教育長が傍聴席の野次に振り返って応える場面が特に繰り返し強調されて映し出されていた。

卑劣な「玉津悪代官」の印象操作である。

沖縄タイムス、琉球新報、八重山毎日の発狂3紙が伝える、8日の全教委の協議現場には「オブザーバーとして参加した狩俣課長」の発言は出てこない。 

例えば、沖縄タイムスと琉球新報は当日の協議の模様をそれぞれ「教科書採択度ドキュメント(タイムス)」「教科書八重山採択地区協要旨(新報)」と題して時系列、発言者別に掲載している。

それぞれの記事では会議招集者の仲本氏や、玉津、崎原両教育長を含む参加委員の発言を記している。

だが、驚いたことには狩俣課長の再三にわたる強権的発言は新報記事では皆無であり、タイムス記事では、僅かに次のような記載があるのみである。

≪6時 玉津、崎原教育長に対し、仲本委員長、県教育庁の狩俣義務教育課長協議の場に出るように促す≫(教科書採択度ドキュメント」タイムス)

この二つの記事を見ると、県教育庁と沖縄2紙が示し合わせて「狩俣課長はオブザーバー」であるというアリバイつくりに必死なのがわかる。

新報は、記事から狩俣課長の名を完全抹消したのだ。

が、タイムスは退席した玉津氏らを呼びに行くよう指示した主体は、あくまで仲本委員長であると印象付けるため「狩俣課長」と「ら」を付加する涙ぐましい努力をしている。 ら抜き言葉が流行っているが、タイムスは「ら付き言葉」で狩俣課長を擁護するとは、・・・泣けてくるぜ。

だが、県の狩俣課長にとって不幸だったことは、八重山日報が全教委協の「逆転採択の現場」で、狩俣課長がs傍若無人ともいえる越権行為をして事実上採択の主役を演じた事実を、逐一かつ詳細に報道していたことである。

同じ記事でも八重山日報の連載記事を見れば、「発狂2紙」が「不都合な真実」を隠蔽するため共同謀議を重ねていることがよくわかり興味深い。

天網恢恢疎にして洩らさず、

天知る地知る、

八重山日報知る、

である。

                        ☆

■普天間基地の危険性除去シンポジウム■ 

~危険性除去道筋への第一歩~

  

開催日: 1123() 開場:12:30  開演:13:00

会場:総合結婚式場 ジュビランス 4階ホール(宜野湾市役所・市民会館道向かい)

※会場定員の500名に達し次第、受付終了致します。また、駐車場に限りがございます。

講演会プログラム

■【一部】小川和久氏講演会

.普天間の歴史

.普天間の危険性

.普天間危険性除去の為の道筋

 

■【二部】パネルディスカッション

パネラー

小川和久氏(国際変動研究所理事長・ 軍事アナリスト)  

島尻安伊子氏(参議院議員)

コーディネーター

玉寄 将 JC沖縄地区協議会 副会長

 

主催:公益社団法人 日本青年会議所 沖縄地区協議会

お問合せ:098-858-1110 
担当:沖縄人未来創造会議
議長 岸本 功也

 

                 ★

 

琉球新報の言論封殺と捏造報道に敢然と戦いを挑んでいる上原正稔さんをご支援下さい。

■カンパ協力のお願い■

琉球新報の言論封殺に対し、徒手空拳で戦いを挑んでいるドキュメンタリー作家上原正稔氏の「パンドラの箱掲載拒否訴訟」の第4回公判が2週間後の11月8日(火)、午前11時より那覇地裁で行われます。

これまで皆様のカンパにより戦いを継続してきましたが、沖縄のマスコミから村八分状況の上原氏は現在闘争資金に不足をきたしています。

担当弁護士の先生も手弁当で支援して下さっていますが、打ち合わせ等をするにも交通費等の出費を無視できません。

沖縄の閉塞した言論空間に戦いを挑んでいる上原さんの訴訟にカンパ協力をお願いしております。

三善会は、平成23年1月31日に上原正稔氏が琉球新報社を提訴した裁判「パンドラの箱掲載拒否訴訟」を支援する為、皆様の支援金のご協力のお願いを致しております。

支援金は、裁判の支援・報告会・講演会等の開催や広報活動等に活用させて頂きます。
振込手数料につきましては振込者にてご負担下さるようお願いします。

--------------------------------------------------------------------------------
ゆうちょ銀行からの振込の場合
【金融機関】ゆうちょ銀行
【口座番号】記号:17010 口座番号:10347971
【名  義】サンゼンカイ.
--------------------------------------------------------------------------------
ゆうちょ銀行以外の金融機関からの振込の場合
【金融機関】ゆうちょ銀行
【店  名】七〇八(読み:ナナゼロハチ)
【店  番】708
【口座番号】普通:1034797
【名  義】サンゼンカイ.

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コメント (1)

続・無償給付へ提訴!敗訴覚悟のイデオロギー闘争

2011-11-10 09:42:22 | 八重山教科書採択問題

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■八重山日報社 9月14日

調査員意見は最優先か
意見言い合うだけの ” 協議 ”
県教委、重ねて一本化迫る

< 逆転不採択の現場 ▼3▼ >

竹富町の慶田盛教育長が育鵬社版を批判する。

慶田盛教育長 「教科書を現実に使用する学校の意向はどうか。
        この点は調査員の調査結果だ。なぜ調査員に
        推薦されていない図書が上がってきたのか、
        客観的な説明がない」

地区小中校長会、八重山地区PTA連合会が育鵬社版に否定的な要請
を行っていることを指摘。地域住民の声にも言及した。

慶田盛教育長 「地域住民の意見は沖縄タイムス、琉球新報に載って
        いる。育鵬社関係の教科書を採択した市教委をどう
        思うか。タイムスは56%、琉球新報は61.3%
        が反対している。半数以上が反対している。こう
        いう状況を踏まえても、考えないといけないところ 
        があるのではないか」

竹富町の石垣安信竹富町委員、与那国町の入慶田本委員長、石垣市の
仲本委員長からも、育鵬社版の選定や、協議会の運営方法に対する
批判が続出する。

石垣委員   「公民の教科書だけ、調査委員の推薦がなかったものが
       急に浮上して、育鵬社が採用された。協議会の規約が突然
       変更され、現場の経験のある職員が外されたことも疑問に
       思う」
入慶田本委員長 「竹富町が悪者扱いされているが、私はそうではないと
         思う。原因を煮詰めていただいて、協議してほしい」
仲本委員長  「現場の先生方、調査員が研究した図書が採択されていな
       い。教科書を実際に使用する学校現場の意見が十分に反映
       されているのか。PTAの要請にも十分に答えられたのか。
       住民の世論調査が新聞で出ているが、もろもろの世論調査
       が十分に反映されているのか。この事実は無視できないと
       考えている」

石垣市の嵩田美代子委員も、ほぼ同様の論旨を展開する。        
 
嵩田委員   「なんと言っても調査員が上げてこなかった教科書を協議
        会が採択したことが納得できない。玉津教育長は責任と
        権限という言葉をしきりに発するが、調査員が上げたも
        のを選ぶという前提のもとの責任ではないか」

嵩田委員と竹盛洋一委員長は協議会の構成メンバーも疑問視する。

竹盛委員長  「協議会のメンバー8人の中に教育委員が6人いる。協議
        会は教育委員会の諮問機関であり、構成からして非常に
        おかしい」
嵩田委員   「3市町教育委員メンバーが自分たちで諮問して、自分たち
        で答申を受けるという入口のところから、大変な迷路に
        入った。今一度、原点に立ち戻って協議しないと一本化
        は諮れない」

「調査員の推薦がない教科書が選ばれた」という批判に玉津教育長が反論する。

玉津教育長  「推薦なしの教科書を採択したという話があったが、第2回の
        協議会で、6人の委員が集まった中で私は『拘束性をを持た
        ない推薦制を考えておりますから、そのうちにシステムを
        提示します』と申し上げている。協議会が自分の責任と権限
        で選ぶということをはっきり申し上げ、何ら反論がなかった」

育鵬社版を擁護する委員がさらに反論に出た。

徳松委員   「調査員の報告を尊重しなさいというが、報告書が、あるグル
        ープの反対意見とほとんど同じだとA新聞は書いてある。私は
        実際に分厚い調査報告を見た。八重山の調査員はマイナスの
        意見ばかりで、どういうことか首をかしげていた。ある種の
        誘導があったのかと思うふしがある。調査員といえども、
        それぞれ主義主張がある。その中でしか調査できない」

市教委の石垣委員は「協議会に教育委員が入っているのはおかしい」という批判に
反論する。

石垣委員   「なぜ協議会の総会で(委員を入れ替える)提案があったときに
        議論しなかったのか。総会で通ったんですよ」

委員全員が発言したが、お互いが意見を言い合っただけで、中身のある議論に
発展しない。ここで竹盛委員長が提案する。

竹盛委員長   「きょう、この13人の教育委員がいらっしゃる中で(教科書)
         決めてほしい。ここで採択してはどうか」

ここで玉津教育長は、義家弘介参院議員が文科省幹部から取った文書を読み上げる。
文書によると、この場を教科書採択に向けた協議の場とするなら、3市町教委の
合意が必要だ、玉津教育長は、義家氏の名前を伏せた。
ここで狩俣義務教育課長が発言する。 

狩俣課長    「(文書は)私たちが確認しているところと若干異なるところ
         もあり、確認が必要だ」

狩俣課長はさらに、育鵬社版を選定した採択協議会の答申について説明する。

狩俣課長    「採択協議会で出されたのは答申だ、答申はあくまで答申。
         各教育委員会
を拘束しない。文科省からも、弁護士、行
         政法専門の大学教授にも確認している」

狩俣義務教育課長は、この場での採択協議入りを改めて迫る。

狩俣課長    「各教育委員会が異なる採択をした場合は、協議しないこと
         は許されない。残るのは協議の形態。委員長だけに一任し
         てやるか、委員長と教育長でやるか。だいたい、こういった
         ところだと思う。答申と異なる採択であっても一本化して
         いればいい。そのことを確認してほしい」

この場で協議しないという選択肢はないと断言する県教委。育鵬社版を擁護する
少数派の委員たちは追い詰められていく。

■八重山日報 9月15日

 ” 多数決 ”の是非で紛糾
石垣、与那国は拒否
「決定この場で」迫る県教委

 逆転不採択の現場 ▼4▼ >

ー竹盛委員長が、教科書の一本化へさらに議事を進める。

竹盛委員長
「教育委員は基本的に合議で話をしようというのが基本だが、合議は難しい。ここで採択について決める、教科書を1つに絞ることを皆さんに諮ッていいか」

ー玉津教育長が反対する。

玉津教育長
「協議会は、あらかじめルールを定めて協議するのが無償措置法の基本だ。最低条件は、各教委が合意することだ」

ここで狩俣義務教育課長が玉津教育長に反論。協議は、県教委の事実上の「主導」が鮮明になってくる

狩俣課長
「協議は、あらかじめルールを決める必要はない。ここでルールを決めて話し合えばいい」

ー狩俣課長は、教科書採択に向けた具体的な協議の方法を提案する。

狩俣課長
「いろんな協議の仕方がある。教育委員長だけでやる方法、教育委員全員でやる方法。他教行法で教科書は教育長の専権事項ではなく、教育委員に専決権があるので、どうしても協議には教育委員会が入っていないといけないというという判断を持っている。教育長だけの協議は考えていない」

ー教育長だけの協議だと、2対1で育鵬社版の採択が決まる。教育委員全員での協議、教育長と教育委員長の協議では、いずれも育鵬社版に反対する意見が多数だ。
狩俣課長は、なおも協議入りを迫る。

狩俣課長
「教育委員会で協議した結果、協議しないことにしました、ということは有り得ない。そこは誤解がないようお願いしたい」

竹盛委員長
「ここは多数決で、協議の場とすることを決めたい」

ー崎原教育長が反対する。

崎原教育長
「法的拘束力もないのに、多数決で決めてどうするのか。世間受けを狙っているのか」

玉津教育長
「(3市町教育委員会に)分けてください。採択を変えるか変えないか確認して戻ってくる」

ーここで玉津教育長は、3市町が育鵬社を採択したあとで、竹富町だけは副読本として東京書籍を購入することを提案するが、竹富町の委員から「沖縄の教育を揺るがす問題だ。受け入れるわけにはいかない」(大田委員)と断られる。
議長役は仲本委員長に交代した。

仲本委員長
「堂々めぐりをしている状況だ。この場を協議の場として確認し、教科書を一本化したい、採択は挙手でお願いしたい」

ーいきなり多数決を持ち出す仲本委員長。崎原教育長、玉津教育長が抗議する。

崎原教育長
「これは拘束力があるのか」
玉津教育長
「法的根拠は何か」

ーここで、狩俣課長が両教育長をけん制する。

狩俣課長
「協議は、しっかり最後までやってもらわないといけない。席を立つようなことがないようにお願いしたい。協議の仕方を決めてほしい。3つの教育委員会に分かれるなら、どういう形で協議するのか対案を出してほしい」

ーさらに狩俣課長は続ける。

狩俣教育長
「協議の方法は、この場で多数決で決めていただかないといけない。ちゃぶ台を返さないで決めていただきたい」

ー多数決での決着を容認する発言だった。ここで3市町教育員会は、協議入りするかどうかを話し合うために、別々に協議を開くことになり、休憩に入る。協議が再開し、3教育委員長が報告する。

入慶田本委員長
「(与那国町は)合意を前提に全員で決める」

仲本委員長
「(石垣市は)採択の意見は曲げない。協議の形態についてはまとまらなかった」

竹盛委員長
「(竹富町は)委員13人全員で(協議)という結果が出ている。全員で決めることでよろしいですね」

ーここで、教科書採択に向けた協議入りに異議は出なかった。しかし条件として、与那国町教委は全会一致、市教委は育鵬社版を採択するという意見は曲げないということを明言した。この条件が無視されたことがのちに「協議は無効」だとする主張の根拠になる。

竹盛委員長
「協議会の答申は育鵬社、竹富町は東京書籍。この2つについて、挙手して決めたい、よろしいですか」

ーいきなり多数決に持っていこうとする議事運営に対し、狩俣課長が止めに入る。

狩俣課長
「答申は生きているので、まず、答申の是非について確認した上で、もし答申通りいかないものであれば、2番手(の教科書)はどうするのか議論してほしい」

ここで崎原教育長が「多数決」に異議を唱える。

崎原教育長
「与那国町は多数決でないと条件を言っている。ぼくたちは3人しかいないので、多数決したら負ける。だから合議にしてくださいとお願いしている」

竹盛委員長
「多数決は採択協議でもやられたことだ。今の状況では合議は無理だ」
ー「多数決」を認めるかどうかをめぐり、協議は紛糾してくる。

崎原教育長
「(与那国町教委の)人間が少ないと分かりながら、多数決に持っていこうとするのはどういう魂胆か。全体で多数決を取ると負ける。民主主義ではない」

玉津教育長
「石垣市も、採択は曲げないと言っている。私たちは多数決は受けない」

ー慶田盛教育長が反論する。

慶田盛教育長
「石垣だって多数決だった」

玉津教育長
「それは、そういう規約を作ってやっているからだ」

ーあらかじめ決められた規約などにもと基づき、多数決を取った採択協議会や市教委と、何のルールもないところから始まったこの日の協議をを同一視できないと玉津教育長は訴える。

            ☆

■八重山日報社 9月16日

「協議には拘束力」県教委明言
育鵬社の採択疑問視
玉津氏「多数決はいけない」

< 逆転不採択の現場 ▼5▼ >

ここで竹盛委員長が、県教委に指導助言を仰ぐ

狩俣課長
「全体で協議することは決まったので一歩前進。あと3段ぐらい階段
を上ってもらわないといけない」

協議の進行を求める狩俣課長。さらに、育鵬社版の採択を疑問視す
るような発言が飛び出す。

狩俣課長
「お願いしたいことは、文科相の通知には『地域において広く関係者
の理解を求める』とある。皆さんは絶対的な権限があって参加してい
るのではない。関係者の意向をくみ取って自分自身の意見を出してい
ただくということだ。学校現場、保護者、地域の意向はこうだ、とそ
れぞれ話をしてほしい」

ー校長会やPTA、地域住民から育鵬社版の採択に反対する意見が上が
っていることを念頭に置いた発言だ、宮良学教育事務所長は、さらに
踏み込む。

宮良教育事務所長
「校長会は調査員の意思を尊重してくれと言った。八P連も『つく
る会』系の教科書採択には反対。教育は保護者、学校、地域の信頼
があって始めて成り立つ。校長会、八P連の主張をどう各委員が判断
したのか、そこを聞きたい」

ー玉津教育長が反論する。

玉津教育長
「教科書15種目のうち、2種目が調査員が推薦しなかった教科書が
選定された。残り13種目は、何らかの形で教員の専門性に基づく
調査報告書と複数推薦制を参考にした結論が出ている。教員、校長
先生の思いも、十分選定に生かされている。何ら問題はない」

狩俣課長
「今の考え方は誤認がある」

ー玉津教育長に再反論する狩俣課長。こうした県教委の姿勢の背景に、
協議はさらに、育鵬社版に反対する委員に有利な情勢となっていく。
仲本委員長は
、再び新聞の世論調査を持ち出す。

仲本委員長
沖縄タイムスの世論調査で育鵬社反対が56.2%。市、与那国町
の教員が調査員推薦ではない教科書を採用したのに反対は61.3%。
地域の実態も十分反映して尊重してほしい」

ー崎原、玉津両教育長が反論する。

崎原教育長
「マスメディアを含めて不採択運動に走っている。世論、世論という
が、世論作りをしているのは誰か。新聞が正論だと思ったら大変な間
違いを犯す」

玉津教育長
公務員にとって大事なのは法律だ。世論ではない。世論は参考と
して聞くが、私たちは法に基づいてやることを確認しましょう」

ー協議はここで、「多数決」の是非に再び戻る。崎原教育長が、
多数決に反対する意見を述べる。

崎原教育長
「合議制でやるなら協議に参加するが、委員が少ないと分かりながら
多数決を押し付けるなら、脱法行為だ」

大田委員
「市教委、協議会でも最終的には多数決だ」

崎原教育長
「あれは、あれでいい。(傍聴人から大きな笑いが)条件が一緒
だった。われわれは3人しかいない。条件が違う」

崎原教育長の発言に大きな笑い声を上げる傍聴人。育鵬社版の不
採択を求める団体のメンバーたちが会場に詰め掛ける。玉津教育長
を罵倒する私語が多い。笑い声だけではなく、時おり拍手すること
もあり、傍聴マナーに問題がある。

玉津教育長
合議制を希望している人がいる場合は多数決はできない」

ー入慶田本委員長が「できないということがあるか」と声を張り
上げる。

玉津教育長
「3市町教委は独立した機関だ、その独立した組織が決めた結論
を変える場合は、決めた本人たちが決める」

慶田盛教育長
「何のためにこの会議を持っているのか」

崎原教育長
「条件が違うので、採決を取る意思決定方法はやめてください。
そうでないと、与那国に帰って協議事項を否決する(多数決なら)
拘束力がないからだ」

ー多数決をめぐる議論がさらに白熱する。

玉津教育長
協議会では、多数決という規約を決めてきた。きょうは合議で
やるか、多数決でやるかを、多数決で決めてはいけない。何でこ
れを、みんなで集まったから変えようという話になるのか


大田委員
「始めに確認してスタートしている」

慶田盛教育長
「採決の意見は曲げないと出席しているのに、どんな合議ができ
るのか」

ー狩俣課長が発言する。

狩俣課長
「採択が異なれば協議をしなければならない。そこを確認してく
ださい」

竹盛委員長
「多数決で諮るか、諮らないか決めたい」

大田委員
「多数決で諮ってください」

崎原教育長
「多数決を取るなら私は退席する。ルール違反だ」

玉津教育長
「私も退席する」

狩俣課長
「退席という選択はできるだけ避けてほしい


崎原教育長
「人間の少ないほうが不利だ」

狩俣課長
皆さんは協議する義務がある。そこから逃げないでください」

崎原教育長
「ここで決めたことには拘束力は何もない」

ー狩俣課長が明言する。

狩俣課長
ここで話したことは拘束力がありますよ。先ほどの段階で、全
体で協議することを確認したので、それを踏まえ
て、無償化措置
法13条4項で、そこで決めたことに拘束力がある。答申は拘束
力はない。もう一度確認する。この違いは大事だ


育鵬社を選定した協議会の答申には拘束力はないが、この日の
協議には拘束力があるー。
県教委は、答申に従わなかった竹富町教委の意向を支持する姿勢を
明確にした。

つづく

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コメント (3)

無償給付へ提訴!敗訴覚悟のイデオロギー闘争

2011-11-10 07:35:56 | 八重山教科書採択問題

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八重山教科書問題東京書籍版の無償給付求め提訴

琉球新報 2011年11月9日    
訴状では、8月23日に育鵬社版の教科用図書を採択した八重山採択地区協議会は地教行法でいう、協議して同一の教科書を採択したことにあたらず、9月8日の3市町教委の教育委員による全員協議で東京書籍版を多数決で採択した経緯が、同法の協議による採択であるとしている。≫

 子どもを巻き込んで保護者がイデオロギー丸出しの法廷闘争に打って出たのはそれこそ前代未聞の醜聞である。

原告側は「教科書に内容を争点にするものではない。行政が行った教科書の採択という手続きが正しく行われたかどうかを裁判所に判断してもらう」(9日付八重山毎日)と発言しているが、これはイデオロギー闘争をカムフラージュするための強弁であることは明白である。

「採択手続き」のみの問題なら、大浜前市長の極左政権の下に歴代教育長が行ってきた数々の違法行為を問題にしないのは何故なのか。

採択教科書が自分らのイデオロギーに合致する教科書だったからだろうが。

琉球新報によると、訴状では「9月8日の3市町教委の教育委員による全員協議で東京書籍版を多数決で採択した経緯が、同法の協議による採択である」としている。

つまり9月8日の「井戸端会議の2次会」で決めたことを合法とせよということらしい。

沖縄タイムス、琉球新報、八重山毎日新聞ら「発狂3紙」が連日垂れ流すデタラメ報道を鵜呑みにするなら、9月8日の会議が合法と信じる人もいるだろう。

だが、「発狂3紙」のデタラメ報道には「不都合な真実」は報道しない、というデタラメも含まれたいる。

当初オブザーバーと自称していながら、騙まし討ちのように玉津石垣市教育長と崎原与那国教育長を強引に法的根拠のない「井戸端会議」に参加させ、突然会議を終結させ、続く2次会で教科書採択に持ち込むという県の狩俣課長の悪代官も驚く越権行為を「発狂3紙」は見事にスルーして読者の知る権利を奪っている。

ところが唯一八重山日報が、「井戸端会議」の違法な採択決議を白日の下に晒してくれている。

■八重山日報社 9月13日

「最も民主的な協議の場」
ちらつく ” 多数決 ” カード
育鵬社版に嫌悪感あらわ

< 逆転不採択の現場 ▼2▼ > 

 市教委、与那国町教委はすでに、採択地区協議会の答申に従った教科書採択
を終了している。新たな「採択協議」は認められないと、玉津教育長が反論した。

玉津教育長     「(この場を)教科書無償措置法の協議会にするには、各教育委員会がお互いに
           合意しなくてはならない。(各教委で)3つに分かれて話し合いをしま
           しょう。文科省のある課長補佐からの情報だが、協会を協議会に変える場合 
           は、それぞれの教委が合意した上でないとできないという回答だ」
慶田盛教育長    「(教育委員が)全員集まっているから協議の場だ」

 強く協議入りを求める慶田盛教育長を、狩俣課長が再び「援護射撃」する。

狩俣課長      「ここに教育委員会の全委員がそろっている。最も民主的な協議の場だ。ここで    
           話し合いをしていただきたいというのが県教委の希望だ」

 育鵬社版の採択に賛成した市教委の徳松節子委員が異議を挟む。

徳松委員      「私たち(市教委)は2時間近く議論を重ねて採択した。それが最終のものだ
           と思っている。民主主義は多数決原理だと思うが、今回は多数決の原理を超
           えて、それぞれの主義主張が出た。こういうところで1つにまとめましょう
           ということに対して、最初から大変無理があると思う」

 異論があるにもかかわらず、仲本委員長は、協議入りに固執する。

仲本委員長     「この場を13人の委員の責任と英知によって、協議の場とすることについて、
           採決にもっていきたい」

 早くも「多数決」のカードをちらつかせる仲本委員長。崎原教育長、玉津教育長が猛烈と抗議すると

崎原教育長     「竹富町のように、協議会では多数決で負けたから、帰って覆すという民主主義
           がどこにあるのか」
玉津教育長     「すでに8月31日で協議会の業務は終了している。今後、協議会を開くことには
           賛成できかねる。仮に協議会をやるのなら、これは各自、教育委員会に持ち
           帰って、13人の場を協議会にするかどうか、改めて話し合いをやるべきだ。
           県教委のご意見もうかがいたい」

 狩俣課長が「指導助言」に立つ

狩俣課長      「3教育委員会には協議をする責任と義務がある。ぜひ協議してほしい。全員が
           参加しているこの形が最も望ましい。もし協議ができないということであれ
           ば、県として招集しないといけなくなる。そういう事態は避けたい

 県教委による教育委員の「招集」まで持ち出し、協議入りを迫る狩俣課。協議は休憩に入った。協議の再開後、議長役は竹盛委員長に交代する。委員が一人ひとり意見を述べる。

崎原教育長     「今回に限り、竹富町が協議会の答申を受け入れなかったことが疑問。復帰後、
           ずっと答申案の通りやっている。文科省も静ひつな環境の中で、他人の圧力に
           屈しない判断をしなさいといっている。(竹富町は)まともに判断したとは思
           えない。世間の圧力でそういう結果になった。外部の圧力ではなく、子どもた
           ちの目線で判断してもらえるか聞きたい」 

 育鵬社版教科書は、文科省の検定をパスした7社の教科書の1冊だ。与那国町の具志堅学子委員、石垣市の石垣朝子委員は、育鵬社版教科書を擁護する。

具志堅委員     「『この教科書は子どもたちに渡せない』というが、なぜ国も県も認めて、この
           地区に来たのか。公正な目で見てほしい。私自信は、協議会の答申が民主主義
           だと思っている。それを重視してほしい。」
石垣委員      「市教委で2時間余に及ぶ話し合いをし、結論が出た。一生懸命やって採択したも
           のを、ノーと言うことはできない」

 竹富町の内盛正聖委員が、育鵬社版に反対意見を述べる。

内盛委員      「文科省が認めているのに何の問題があるのか、1つだけ言う。育鵬社の公民に
           『私たちは両親のもとに生まれ育ち、家族の一員として助け合いながら生活を
           営んでいます』とある。本当にそうでしょうか。違いますよね。片親の家庭も
           ある。さびしくなる子もいませんか」
崎原教育長     「両親から生まれないで誰から生まれるのか。ばかなことを言うな」

 強引な論理に、崎原教育長が思わずあきれ声を上げる。内盛委員は別な角度から、育鵬社版が協議会で選定されたことに異論を訴える。

内盛委員      「どういう経緯で育鵬社の本が上がり、どういう議論があったのか、きょうまで
           に説明があっても良かった。調査員の推薦がない本が議題に上がったのはどう
           いう経緯なのか。説明してほしい」 

 竹富町の大田綾子委員は、現場教員である協議会の調査員が育鵬社版を推薦しなかったことを指摘。
育鵬社版の採択に反対する。

大田委員      「子どもたちに恥じることのない説明責任を持ちたいと常に思っている。調査員 
           の先生の調査資料を大切にしたい。それが現場の先生に指導意欲、子どもたち
           に学ぶ意欲をつけることだと信じて教科書を選んできた」

 協議会委員でもある大田委員はさらに、協議会での選定の内幕も明かす。

大田委員      「私は協議会で、歴史と地理について、かなりの時間とエネルギーをかけて発言
           してきた。その発言が公民の中にも生きてくると信じていた。しかし、それが
           覆されてしまった。公民が選ばれたときは、ショックで血の気が引いて、身体
           が震えるほどだった」

 育鵬社版へ嫌悪感をあらわにする大田委員。批判は、他の委員からもなおも続く。

            ☆

 

■八重山日報社 9月13日


「最も民主的な協議の場」
ちらつく ” 多数決 ” カード
育鵬社版に嫌悪感あらわ

< 逆転不採択の現場 ▼2▼ > 

 市教委、与那国町教委はすでに、採択地区協議会の答申に従った教科書採択
を終了している。新たな「採択協議」は認められないと、玉津教育長が反論した。

玉津教育長     「(この場を)教科書無償措置法の協議会にするには、各教育委員会がお互いに
           合意しなくてはならない。(各教委で)3つに分かれて話し合いをしま
           しょう。文科省のある課長補佐からの情報だが、協会を協議会に変える場合 
           は、それぞれの教委が合意した上でないとできないという回答だ」
慶田盛教育長    「(教育委員が)全員集まっているから協議の場だ」

 強く協議入りを求める慶田盛教育長を、狩俣課長が再び「援護射撃」する。

狩俣課長      「ここに教育委員会の全委員がそろっている。最も民主的な協議の場だ。ここで    
           話し合いをしていただきたいというのが県教委の希望だ」

 育鵬社版の採択に賛成した市教委の徳松節子委員が異議を挟む。

徳松委員      「私たち(市教委)は2時間近く議論を重ねて採択した。それが最終のものだ
           と思っている。民主主義は多数決原理だと思うが、今回は多数決の原理を超
           えて、それぞれの主義主張が出た。こういうところで1つにまとめましょう
           ということに対して、最初から大変無理があると思う」

 異論があるにもかかわらず、仲本委員長は、協議入りに固執する。

仲本委員長     「この場を13人の委員の責任と英知によって、協議の場とすることについて、
           採決にもっていきたい」

 早くも「多数決」のカードをちらつかせる仲本委員長。崎原教育長、玉津教育長が猛烈と抗議すると

崎原教育長     「竹富町のように、協議会では多数決で負けたから、帰って覆すという民主主義
           がどこにあるのか」
玉津教育長     「すでに8月31日で協議会の業務は終了している。今後、協議会を開くことには
           賛成できかねる。仮に協議会をやるのなら、これは各自、教育委員会に持ち
           帰って、13人の場を協議会にするかどうか、改めて話し合いをやるべきだ。
           県教委のご意見もうかがいたい」

 狩俣課長が「指導助言」に立つ

狩俣課長      「3教育委員会には協議をする責任と義務がある。ぜひ協議してほしい。全員が
           参加しているこの形が最も望ましい。もし協議ができないということであれ
           ば、県として招集しないといけなくなる。そういう事態は避けたい

 県教委による教育委員の「招集」まで持ち出し、協議入りを迫る狩俣課。協議は休憩に入った。協議の再開後、議長役は竹盛委員長に交代する。委員が一人ひとり意見を述べる。

崎原教育長     「今回に限り、竹富町が協議会の答申を受け入れなかったことが疑問。復帰後、
           ずっと答申案の通りやっている。文科省も静ひつな環境の中で、他人の圧力に
           屈しない判断をしなさいといっている。(竹富町は)まともに判断したとは思
           えない。世間の圧力でそういう結果になった。外部の圧力ではなく、子どもた
           ちの目線で判断してもらえるか聞きたい」 

 育鵬社版教科書は、文科省の検定をパスした7社の教科書の1冊だ。与那国町の具志堅学子委員、石垣市の石垣朝子委員は、育鵬社版教科書を擁護する。

具志堅委員     「『この教科書は子どもたちに渡せない』というが、なぜ国も県も認めて、この
           地区に来たのか。公正な目で見てほしい。私自信は、協議会の答申が民主主義
           だと思っている。それを重視してほしい。」
石垣委員      「市教委で2時間余に及ぶ話し合いをし、結論が出た。一生懸命やって採択したも
           のを、ノーと言うことはできない」

 竹富町の内盛正聖委員が、育鵬社版に反対意見を述べる。

内盛委員      「文科省が認めているのに何の問題があるのか、1つだけ言う。育鵬社の公民に
           『私たちは両親のもとに生まれ育ち、家族の一員として助け合いながら生活を
           営んでいます』とある。本当にそうでしょうか。違いますよね。片親の家庭も
           ある。さびしくなる子もいませんか」
崎原教育長     「両親から生まれないで誰から生まれるのか。ばかなことを言うな」

 強引な論理に、崎原教育長が思わずあきれ声を上げる。内盛委員は別な角度から、育鵬社版が協議会で選定されたことに異論を訴える。

内盛委員      「どういう経緯で育鵬社の本が上がり、どういう議論があったのか、きょうまで
           に説明があっても良かった。調査員の推薦がない本が議題に上がったのはどう
           いう経緯なのか。説明してほしい」 

 竹富町の大田綾子委員は、現場教員である協議会の調査員が育鵬社版を推薦しなかったことを指摘。
育鵬社版の採択に反対する。

大田委員      「子どもたちに恥じることのない説明責任を持ちたいと常に思っている。調査員 
           の先生の調査資料を大切にしたい。それが現場の先生に指導意欲、子どもたち
           に学ぶ意欲をつけることだと信じて教科書を選んできた」

 協議会委員でもある大田委員はさらに、協議会での選定の内幕も明かす。

大田委員      「私は協議会で、歴史と地理について、かなりの時間とエネルギーをかけて発言
           してきた。その発言が公民の中にも生きてくると信じていた。しかし、それが
           覆されてしまった。公民が選ばれたときは、ショックで血の気が引いて、身体
           が震えるほどだった」

 育鵬社版へ嫌悪感をあらわにする大田委員。批判は、他の委員からもなおも続く。

            ☆

八重や山日報の「逆転不採択の現場」シリーズは第6回まで続くが、第2回まで読んだだけでも「全教委協会」(井戸端会議)の協議が狩俣課長の越権行為で終始指導されていることが明白である。

オブザーバーとして参加し、「交通整理」役のはずの狩俣課長が、最初から慶田盛教育長側に立ち、ルールを乱発する有様が見事に炙り出されている。

八重山教科書問題で、これを報じた県内4紙、4テレビ局のなかで国民の知る権利に応えてくれたのは、わずかに八重山日報ただ一紙だけという事実は、沖縄のマスコミ史上特筆すべき出来事である。

沖縄メディアによって強固に張り巡らされていた全体主義の呪縛から沖縄が解き放たれた瞬間である。

小林よしのり氏が言うところの「全体主義の島沖縄」は、沖教組、沖縄タイムス、琉球新報そして県教育委という四大極悪共同体が堅固に塗り固めた巨大なダムに支えられてきた。 そのダムも、八重山日報の放った一矢で今正に崩壊寸前の様相である。巨大ダムも蟻の一穴からというではないか。

突然降って湧いたように持ち上がった全教育委協の会議は、法的に何の根拠もない親睦会のようなもの。 そんなところではお茶でも飲みながら孫の自慢話でもしたほうが良い、と書いた。

勿論、筆者は8日に石垣市で行われた全教委協の臨時総会を傍聴しに足を運んだわけではない。

にもかかわらず、10日のエントリーで、これは県が首謀したペテン劇だと書いた。

県首謀のペテン劇、全教委協

10日のエントリーでは、9日の各メディアの報道から推測して次のように書いた。

≪誤解を恐れず断言すると、県教育委は玉津、崎原両教育長をペテンにかけて全教育委協会に出席させたことになる。 

先ず県側は、半ば強引に、教科書採択に関し何の法的根拠も持たない全教委総会を仲本会長に招集させた。

玉津、崎原両教育長が出席を拒むのを、県は、協議することに意味があるといった甘言を弄して両教育局長をしぶしぶ参加させた。

総会が開会されると同時に閉会し、直ちに全教委委員会を開会宣言し、オブザーバーで参加したはずの狩俣県義務教育課長が次のような趣旨の宣言をした。

「当委員会は3教育委員会の全教育委員が出席しているので教科書採択委員会の場とみなす」と。

確かに全教委委員会の会議を、『義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律』(無償措置法)第十三条四項にある「協議」の場とすることが出来る。(文科省の「確認文書」④ )

しかし、同会議を、『無償措置法』にある「協議」の場とするには、三市町教育委員会がそれぞれ委員会で、そのことに「合意」することを前提
とする。(同確認文書④)

全教育委員が一同に会して合意すればよいという意味ではない。

勿論、石垣市、与那国町の両教育委員はこれに合意はしていない。

そして両教育長が「合意できない」として採択決議に反対するのを尻目に、強引に多数決で採決した。 

これでは玉津、崎原両教育長が、県の狩俣課長と仲本英立全教委協会長が仕掛けた罠に見事にはめられたようなものだ。

が、例え事後であっても両教育委員会でそれぞれの合意がない限り、全教育委の会議が法的根拠を持つことはない。

この詐欺的手法による採択決議はさて置いても、この会議が「教科書採択の場」とみなされるのは、あくまで三市町村教育委員会がそれぞれの委員会で合意するが不可欠の条件であり、最初から玉津、崎原両教育長が頑なに異議を唱ていた全教育委が、採択協議の場とみなされる法的根拠はまったくないのである。

勿論、8日同委員会で決議した採択決議は無効である。

原告側が「9月8日の協議の合法性の確認」と発言しているが、争点を法律論に絞ればこれほど戦う前から結論の見えた訴訟も珍しい。

原告側の主張を粉砕する決定的証拠である八重山日報の「逆転採択シリーズ」の続編は、次回再掲の予定。

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文科省の最終見解!竹富町には有償給与

2011-11-10 00:01:15 | 八重山教科書採択問題

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印象操作のためならどうでも良い記事を誇大に報道する。

その一方で重要であっても不都合な記事はスルーする。

あるいは目立たないアリバイ記事にする。

これが発狂新聞の報道姿勢。

だが琉球新報のアリバイ記事は読んでも良く真意が理解しにくいような文章になっているから呆れる。

市町村の責任指摘 教科書有償化

琉球新報 2011年11月9日      
 【東京】八重山地区の教科書採択問題について政府は8日、竹富町が東京書籍版の公民教科書を採択する方針を堅持する場合は無償給付の対象外とするとの文部科学省方針に関連して「(市町村は)設置する小学校および中学校における教育について一義的責任を負う」と市町村の責任を指摘する答弁書を閣議決定した。
 育鵬社版を採択した石垣市と与那国町が無償給付の対象になる理由として、答弁書は無償措置法の規定による採択を行ったと「同視できる」とした。「採択した」と断言せず「同視できる」と表現した理由について文科省は「3市町が同一採択したわけではないので、事実としては同一採択ではないが、行為としては同視できる」としている。
 照屋寛徳衆院議員(社民)提出の質問主意書に対する答弁書。

沖縄タイムスは同じ記事をどのように扱ったか。

総合面の見つけ難い場所に掲載されているが、ウェブサイトにはないので文字起こしする。

■沖縄タイムス 11月9日

教科書の竹富町負担

無償法で見解示す

【東京】政府は8日、八重山地区の中学校公民教科書採択問題をめぐり、竹富町が地区協議会の答申(育鵬社版)と異なる教科書の採択を変更しない場合について、「『義務教育諸学校の教科用図書の無償に関する法律』第一条一項の『義務教育諸学校の教科用図書は無償とする』との主旨を全うするには、竹富町が教科書を購入し、児童生徒に無償で給与しるはかない」との見解を示した。 照屋寛徳衆議院議員(社民)への質問主意書への答弁書でしました。 中川正春文部科学相もこれまで、竹富町が答申と異なる採択を堅持した場合、町で自費購入し無償で給与するよう県教育委員会を通じて促すとしていたが、政府が法的根拠を示すのは初めて。 照屋氏の「八重山採択地区を変変更し石垣市、与那国町、竹富町が単独で採択地区を形成することは可能か」との質問に対しては、「教科書無償措置法で採択地区を設定する最小単位は市または郡であり、竹富町と与那国町を単独には出来ない」と回答した。

見落としがちの小さな記事に重要な意味がある。

県選出の社民党議員照屋寛徳氏が、文科省に質問すればするほど竹富町や県教委の立場が不利になっていくのは皮肉なものである。

援護射撃のつもりが、結局は照屋氏が勢い込んで質問する度に、真綿で締め上げるように、県教委と竹富町の息の根を止めていくのは爆笑ものである。

 

■八重山毎日 11月8日

教科書問題あす提訴
全国初
保護者と市民団体
「全員協議」の有効性問う

 八重山地区の公民教科書問題をめぐり、来年4月から4年間で
実際に教科書を使う石垣市内の児童生徒の保護者と市民団体が、
9月8日の「全員協議」で採択された東京書籍版教科書の無償給
付を市教育委員会に求める行政訴訟は9日、那覇地裁に提起され
る予定だ。全員協議の有効性をめぐっては国と県、3市町で見解
が割れており、原告側はこのままでは事態は動かないと判断、司
法の場で全員協議の有効性を問う手段に出る。
 全員協議は、公民教科書が採択地区内で同一になっていない状
況を受け、県の指導・助言のもと開催され、採択地区協議会から
答申のあった育鵬社版を不採択とし、東京書籍版を採択した。い
ずれも賛成多数だった。これに対し玉津博克石垣市教育長と崎原
用能与那国町教育長は、市町教委の合意がなかったとして無効を
訴える文書を文科省に送付、同省はこれを基に「協議が整ってい
ない」として無効と判断。一方、県や竹富町教委は「全教育委員
によって協議を行うことが議長から提案され、異論なく、了解さ
れた」として有効との見解だ。
 裁判は、保護者2人を中心に「住民の視点で教科書をえらぶ
会」が原告団を組織して臨む。原告側は全員協議について「多数
決に13人中11人が参加したことからして、この全員協議で東
京書籍を採択した決議は『協議して同一教科書を採択した』と言
えるのは明らか」と無償措置法に基づく採択だったと主張してい
る。これを裏付ける根拠の一つとして、市教委が公開した全員協
議の音声記録をもとに文書による議事録を作成し、証拠として提
出する予定だ。議事録文書の公開請求に対して市教委は「協議の
場の位置づけが不明で、事務局の位置づけも定かでない」として
作成しておらず、文書が存在しないことを理由に請求を拒否して
いる。
 採択手続きを問う裁判は全国でも例がないという。原告側は
「教科書に内容を争点にするものではない。行政が行った教科書
の採択という手続きが正しく行われたかどうかを裁判所に判断し
てもらう」と意義を強調。代理人となる井口博弁護士は「もとも
と違う教科書から、正しい手続きで採択された教科書に変えるも
の。
9月8日に決まった教科書を無償で下さいというシンプルな
裁判だ。違法な状態から子どもたちを救う手段だ」と話してい
る。

               ☆

代理人となる井口博弁護士は「もともと違う教科書から、正しい手続きで採択された教科書に変えるもの。9月8日に決まった教科書を無償で下さいというシンプルな裁判だ。違法な状態から子どもたちを救う手段だ」と話している。

シンプル点に関しては井口弁護士の言うとおりである。(爆)

発狂新聞に誤誘導されず、問題の推移を良く知っているものなら筆者も含め、原告の前面敗訴を確信している。

勿論被告の市教委が問題の推移を一番承知しており、むしろ訴訟により「極悪複合体」のやってきた、旧悪の数々が法廷で明らかにされるのを望んでいるのではないか。

原告が主張する9月8日の「井戸端会議の二次会」で決めた採択が違法であることは、良識ある県民は先刻承知のはずである。

 

           ★

 

■普天間基地の危険性除去シンポジウム■ 

~危険性除去道筋への第一歩~

  

開催日: 1123() 開場:12:30  開演:13:00

会場:総合結婚式場 ジュビランス 4階ホール(宜野湾市役所・市民会館道向かい)

※会場定員の500名に達し次第、受付終了致します。また、駐車場に限りがございます。

講演会プログラム

■【一部】小川和久氏講演会

.普天間の歴史

.普天間の危険性

.普天間危険性除去の為の道筋

 

■【二部】パネルディスカッション

パネラー

小川和久氏(国際変動研究所理事長・ 軍事アナリスト)  

島尻安伊子氏(参議院議員)

コーディネーター

玉寄 将 JC沖縄地区協議会 副会長

 

主催:公益社団法人 日本青年会議所 沖縄地区協議会

お問合せ:098-858-1110 
担当:沖縄人未来創造会議
議長 岸本 功也

 

                 ★

 

琉球新報の言論封殺と捏造報道に敢然と戦いを挑んでいる上原正稔さんをご支援下さい。

■カンパ協力のお願い■

琉球新報の言論封殺に対し、徒手空拳で戦いを挑んでいるドキュメンタリー作家上原正稔氏の「パンドラの箱掲載拒否訴訟」の第4回公判が2週間後の11月8日(火)、午前11時より那覇地裁で行われます。

これまで皆様のカンパにより戦いを継続してきましたが、沖縄のマスコミから村八分状況の上原氏は現在闘争資金に不足をきたしています。

担当弁護士の先生も手弁当で支援して下さっていますが、打ち合わせ等をするにも交通費等の出費を無視できません。

沖縄の閉塞した言論空間に戦いを挑んでいる上原さんの訴訟にカンパ協力をお願いしております。

三善会は、平成23年1月31日に上原正稔氏が琉球新報社を提訴した裁判「パンドラの箱掲載拒否訴訟」を支援する為、皆様の支援金のご協力のお願いを致しております。

支援金は、裁判の支援・報告会・講演会等の開催や広報活動等に活用させて頂きます。
振込手数料につきましては振込者にてご負担下さるようお願いします。

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ゆうちょ銀行からの振込の場合
【金融機関】ゆうちょ銀行
【口座番号】記号:17010 口座番号:10347971
【名  義】サンゼンカイ.
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ゆうちょ銀行以外の金融機関からの振込の場合
【金融機関】ゆうちょ銀行
【店  名】七〇八(読み:ナナゼロハチ)
【店  番】708
【口座番号】普通:1034797
【名  義】サンゼンカイ.

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