狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

ケビン・メア氏を嵌めた罠

2011-11-27 20:24:19 | ★改定版集団自決

   よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします

 

【動画】⇒未来ビジョン『ケビン・メアが考える日米同盟』(2011.10.29)




■■ Japan On the Globe(725) ■■ 国際派日本人養成講座 ■■

         Media Watch: 米国務省日本部長を嵌めた罠

 ワシントン在住の左翼活動家と、共同通信記者が仕組んだ罠とは。
■転送歓迎■ H23.11.27 ■ 38,903 Copies ■ 3,473,913Views■
無料購読申込・取消: http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/
携帯向けブログ → http://japan-on-the-globe.at.webry.info/


■1.「沖縄はごまかしの名人」

 事の発端は、共同通信が本年3月6日に配信した次の記事だった。[1]

__________
和の文化「ゆすりの手段に使う」 メア米日本部長が発言

 米国務省のメア日本部長(前駐沖縄総領事)が昨年末、米大学生らに国務省内で行った講義で、日本人は合意重視の和の文化を「ゆすりの手段に使う」「沖縄はごまかしの名人で怠惰」などと発言していたことが6日までに分かった。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 同記事では、「沖縄の人々より、他県の人の方が、より多くゴーヤーを生産する。沖縄の人々は、怠惰でゴーヤーも育てられない」とメア氏が発言したと伝えている。これだけ聞くと、なんと低級な人物だと誰もが思ってしまう。

 メイ氏は8月に出版した『決断できない日本』の中で、言ってもいないことを言ったとして、共同通信に嵌められたと主張している。この著書はすでに10万部を突破するベストセラーとなっているが、今回はこの本によって、その経緯を追ってみたい。


■2.「地元の方々が安心できなければ(移設は)無理だ」

 まずメイ氏の人となりを見ておこう。1954年サウスカロライナ州に生まれ、苦学してジョージア大学の法科大学院で法学博士号を取得。学生時代に知り合った日本人女性と結婚した。

 1981年に国務省に入った後、キャリアの大半を日本関係の業務に費やした。最近では、05~06年、駐日大使館安全保障部長、06~09年、在沖縄総領事、09~11年、国務省日本部長などである。

 日本駐在は19年におよび、これほど長期間、日本に滞在したアメリカの外交官は見当たらないという。まさに知日派外交官の筆頭とも呼べる存在だった。

 在沖縄総領事の時は、産経新聞のインタビューに答えて、次のように語っている。[2]

__________
 われわれも基地負担を軽減すべきだと考えており、日本にもチャンス。地元調整は日本政府が行うことだが、計画実行に向け地元の声を聞く必要があると認識している。・・・

 安全性や騒音に配慮し、地元の方々が安心できなければ(移設は)無理だ。その観点から調整する柔軟性はある。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 まさに日本、特に沖縄の事情、感情を熟知し、配慮する知日派外交官ぶりが窺われる。こう発言した人物が、「沖縄はゆすり、たかりの名人」などという発言をしたとは、どうにも想像しがたい。


■3.ワシントンにいた左翼活動家

 共同通信が「メア発言」として報じたのは、昨年の12月3日に、米国ワシントンのアメリカン大学の学生ら14人が、東京と沖縄に約2週間の研修旅行に出発する直前にメア部長から受けた講義のことだった。

 それが3ヶ月も経ってから、日米間の安全保障に関する重要協議「2プラス2」(日本の外務大臣、防衛大臣とアメリカの国務長官、国防長官が参加する)の最終準備をするための会議が始まる直前に報道された点に、メア氏は「非常に意図的なものを感ずる」と述べている。

 メア氏が辞職後に調べてみると、この講義の裏に仕掛け人がいることが分かった。講義を依頼してきたのは、アメリカン大学の准教授だったが、その後ろにいたのが猿田佐世という日本人女性だった。

 そして、この猿田氏が学生たちの研修旅行を企画・募集したことは、アメリカン大学の公式ブログに明記されていた。この女性は、沖縄を始めとする反基地運動やその他の左翼的運動を積極的に行なっていた女性弁護士だった。土井たか子氏が代表を務める「憲法行脚の会」の事務局長でもある。

 猿田氏は自身のブログで日米関係は「ごくわずかな人によって対日政策が決定されている」「その5人だか10人だかによって、実際には日本の国内政治もほぼ動かされてきたということを考えると、本当に許しがたい」と語っている。[3,p73]

 そして「ワシントンで、何がどこまでできるか、どこまで食い込めるか、まったく分からないが、あいもかわらず、ジタバタしてみようと思う」と書いている。

 この「ジタバタ」のために猿田氏は4年ほど前から、ニューヨークやワシントンに留学していたようだ。そして「許しがたい」「ごくわずかの人」の中には、メア氏を入れていたようで、メア氏とも2,3回会ったという。

 しかしメア氏は彼女が左翼の活動家とはまったく知らなかったというから、自分の正体と真意を隠して、メア氏に接触し、どう「ジタバタ」できるか、機会を窺っていたのかも知れない。


■4.悪意に満ちた曲解

 そんな企みがあるとは露知らず、メア氏は学生たちに講義を行った。その主張点は次のようなものだった。[3,p59]

__________
 ・・・日本政府は毎年、名護市、辺野古地区を含めた北部地域に100億円もの補助金を出しています。・・・

 私の主張のポイントは、地元の政治家たちが「コンセンサス社会」であることを逆手にとって、補助金を手にしているにもかかわらず、「基地移転」に関して何も実行できていないことです。

この16年間の体験からいうと、彼らが「基地移転」に反対する最大の理由がここにあります。辺野古への基地移転が成立してしまっては自治体に対して補助金が減ってしまったり、なくなる可能性すらあります。・・・

 本来ならば、補助金は「基地移転」にともなう痛みの軽減に使われるべきものでしょう。それが逆に「補助金システム」そのものが「基地移転」を阻害している最大の要因になってしまっている。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 この「補助金システムの弊害」を「沖縄はごまかしの名人」と報じたとすれば、悪意に満ちた曲解と言うしかない。

 ゴーヤーの話も「補助金システムの弊害」の一例として挙げたものである。[3,p60]

__________
 私の説明は、学生からの「補助金の影響」についての質問に答えたものです。わかりやすい例としてゴーヤーを挙げました。・・・

なぜなら、サトウキビ栽培には補助金が出る。地元名産のはずのゴーヤーも沖縄では栽培量が足りず、ときには宮崎などから取り寄せていると沖縄の知人から聞きました。

台湾や東南アジアと比べて価格競争力がない沖縄でサトウキビを栽培するのは、補助金がついているからでしょう。これも補助金というシステムの悪影響ではないでしょうか。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 こういう文脈なら、ゴーヤーの話が出てきた理由も理解できる。これを「沖縄の人々は、怠惰でゴーヤーも育てられない」と報道したのでは、なぜ突然、ゴーヤーの話が出てくるのか理解できない。


■5.米学生たちの「平和を 基地はなくせ」横断幕

 メア氏の講義を聞いた学生たちは非常に積極的で、質問も多く、いい学生たちという印象だったという。帰り際には「勉強になりました。長い時間をとってくれてありがとう」と感謝していたという。

 その後、学生たちは12月16日から、約13日間、東京および沖縄を訪問した。東京に着いてから、そのうちの何人かは冒頭の問題記事を書いた共同通信の石山記者の家に泊まっている。後で述べるように、猿田氏と石山記者は連携をしているので、これも猿田氏の紹介であろう。

 学生たちは18日から27日まで沖縄に滞在していたが、彼らは辺野古のキャンプ・シュワブ基地のフェンスに「AMERICAN UNIVERSITY OKINAWA 2010 PEACE NO BASES! (アメリカン大学 沖
縄2010 平和を 基地はなくせ)との横断幕を掲げた。この横断幕は猿田氏が作ったと、彼らのブログに記されている。

 学生たちは東京に戻ってからも、また石山記者の自宅に泊り、夕食をご馳走になったと、ブログで記述している。学生たちと石山記者の間で、どのような会話が交わされたのか、想像するのは難しくない。


■6.「直接取材をしたというアリバイづくり」?

 年が開けて1月31日、猿田氏からメア氏宛に、「共同通信の石山の安全保障に関するインタビューを受けて欲しい」とEメールで依頼があった。猿田氏は「私は石山さんのもとでインターン(研修)をしている」との事だった。

 国務省からは「今の時期は取材に応じないように」との指示があったので、メア氏は断ったが、猿田氏から「石山がどうしても会いたいと言っている」と再度の要請をしてきた。そこまで熱心に言われるならと、メア氏は「オフレコで日米関係の背景説明だけなら」と応じた。

 2月9日、ワシントンでメイ氏は石山記者と猿田氏とともにカジュアルな夕食を共にした。

__________
 初対面の石山記者の印象は日米安保については勉強不足、何を聞きたいのかなんのために来たのかも分からず、私には時間の無駄のような気がしました。[3,p70]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 不思議なことに、石山記者はアメリカン大学の学生たちへのブリーフィングの話をまったく持ち出さなかったと言う。普通なら、まず会話のとっかかりとして、「あなたのお話を聞いた学生たちは、私の家にも来ました」くらいは言いそうなものだ。

「あとから考えれば、私に直接取材をしたというアリバイづくりだったのかもしれません」とメイ氏が疑うのも当然だろう。


■7.2ヶ月半後に作られた「発言録」

 石山記者が書いた記事では、彼がワシントンにいた2月中旬に学生たちが集まってメイ氏の「発言録」を作ったという。その中には「沖縄の人は日本政府に対するごまかしとゆすりの名人だ」という一節も登場する。

 しかし、12月3日の講義から、すでに2ヶ月半も経っているこの時期に、なぜ今更ながら「発言録」を作成したのか、ここにも意図的なものが感じられる。

 2月14日になって、石山記者から初めて、学生たちのまとめた「発言録」に関する事実確認とコメントを求める取材依頼がEメールで寄せられた。

 メイ氏は、翌朝すぐに、「発言録」は「事実ではないし、正確でもないし、完全でもない。所謂(いわゆる)『発言録』は学生達が書いたもので私が言った事ではない。第三者からの伝聞だけをもとに記事を書く事自体が極めてアンプロフェッショナルだ。だからこれ以上のコメントはしない」旨を返信した。

 2ヶ月半以上も経ってから作成された「発言録」のみを証拠として、しかも本人がこれだけ断固として否定しているのを無視して、石山記者は、翌々週の3月6日に冒頭の記事を配信し、まんまと大騒動を引き起こした。

 石山記者は5月28日、沖縄国際大学で講演し、「(米軍の)抑止力は架空の議論であり、常に幻想だ」という反米軍基地の立場を鮮明にしている。

 こうした経緯を見れば、石山記者は正確な事実報道を心がけるジャーナリストというよりも、自らの思想信条のためにマスコミを利用する人間だということが、メア氏の著者から見えてくる。

 メア氏の著書は10万部も突破しているが、その中でこれだけ克明に手口を明かされているのだから、石山記者に異論があるなら、堂々と反論すべきだろう。


■8.「大使! それは大間違いです」

 メア氏にとって不幸だったのは、この時期の駐日大使が学者肌のジョン・ルース氏だったことだ。大使はパニックに陥った。メア氏は大使に「『発言録』は事実じゃないと、なぜ言わなかったのか」と問い詰めた。

「いや、否定すると騒ぎが長く続くから。そういう議論はしない方がいい」と大使は答えた。日米間の「2プラス2」協議の直前だったので、メイ氏の首切りで事態を沈静化しようとしたのである。

__________
 大使! それは大間違いです。この問題は沖縄では長引きますよ。事実でないとはっきり言わないと「事実である」と日本国民みんなが思い込む。そして、沖縄の政策は私が決めていると思い込んでいるから、次にはその政策自体おかしいと主張してきますよ。[3,p80]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 事態は、メア氏の懸念通りに推移した。外務大臣や首相まで、「事実ならば遺憾だ」と言い出した。米国は、メイ氏に一切の釈明を許さず、3月10日に日本部長から更迭して沈静化を図ろうとした。

 その翌日、メイ氏は国務省を辞め、一民間人になって記者会見をして汚名を雪ごうとした。そこに起こったのが東日本大震災だった。

(続く、文責:伊勢雅臣)

■リンク■

a. JOG(537) 何を目指すか、沖縄タイムス
 反日意識を煽り、米軍の撤退を要求する、その先にあるものは?http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogdb_h20/jog537.html

             ☆

メア氏はいわゆる「ゆすりたかり発言」を全面的に否定しており、それを最初に配信した共同通信の石山永一郎記者に訂正を求めている現状であるが、メア氏が辞任をせざるを得なくなった直接の動機は沖縄タイムス、琉球新報の「発狂報道」である。

メア氏を更迭に追い込んだの原因は、沖縄2紙が共同記事に油を注いで連日にわたる「発狂報道」により「メア更迭」の「世論」を扇動したからに他ならない。 

「普天間移設」に絡んで沖縄を腫れ物扱うような態度で接していた日米両政府の暗黙の了解で、不本意ながら詰め腹を切らされたのが「メア氏更迭」の真相である。

これは当日記の読者なら先刻承知の事実である。

30人もの内外の「識者」を動員してメア氏に対して集団リンチを加えた「発狂新聞」にしては「メア氏告訴」の記事が小さいのは、メア氏が攻撃の矛先を共同通信から沖縄タイムスに変えて、告訴されついでにメア氏のほうから沖縄タイムスを名誉毀損で告訴するのを恐れたからだろう。

「メア発言」については、早い時期から次の項目にまとめてあるので一読ください。

★メア発言(23)

23件も書いているの時間のない方は、次の3件を読めば「メア発言」の真相は概ね理解できるはず。

罠にかかったケビン・メア氏、大バッシングの真相

続・罠にかかったケビン・メア氏、学生たちは何処を訪問して、誰と面談したか

「女弁護士の罠」が米ウェブサイトに掲載!

メア氏は「ゆすりたかり」といった侮蔑的発言は否定しているが、表現の当否はさて置き、沖縄の首長がが保革を問わず大なり小なり「ゆすりたかり」を行って来たのは事実である。

 よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします

コメント (6)

バランスの取れた報道とは?

2011-11-27 07:04:26 | 八重山教科書採択問題

   よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします

(真犯人の逮捕など)事態を大きく変える出来事でもない限り、死刑執行日の二日前になって、死刑の当否についてあたふたと意見交換しても時間の無駄であり何の意味も持たない。

文科省の「期限日」である11月30日を目前にして、県教委は何の腹案もないまま、石垣、与那国、竹富3市町の教育長に意見交換するように指導した。 これで水と油のように対立している3教委が合意を見ると考えるのなら、これほど県民を馬鹿にした話はない。

マスコミがいくら隠蔽を試みてもネットの普及により、県民は騒動の真相を熟知している。 

県教委の指導で何らかの合意を期待する県民はおそらく1人もいないだろう。

こんな屁のツッパリにもならないような「指導」でやっていけるのなら、県教委なんて気楽な商売だと羨む前に、税金ドロボーだと怒りがこみ上げてくる。

昨日のエントリーで、この意見交換について、沖縄タイムスから、玉津、崎原両教育長のコメントを紹介したが、琉球新報は両氏のコメントをもっとストレートに伝えているので引用する。

★玉津石垣市教育長:
「県教委は同一の教科書を採択していない竹富町を指導してほしい」、
「石垣市の採択は終わった。意見交換では石垣市の採択の現状について話すだけだ」
「石垣市と与那国町は法に沿って粛々とやっている。法に沿って判断していないのは県教委と竹富町だ。文科省の指導に従ってほしい」

★ 崎原与那国町教育長:
「県教委のやり方に疑問があるので説明を求めたい」、
「県教委は今月末までに文科省に需要冊数を報告しないといけないので、意見交換したというアリバイをつくりたいのではないか。報告を無用に先延ばししているように思う」

いやいや、さすが問題の本質を理解している両氏の言葉だけあって、言葉数は少ないが寸鉄人を刺すで、ショートフレーズで無為無策の県教委を皮肉っているのはお見事である。

もっとも、この皮肉さえ理解できないのが県教委のお偉方なので、適切な指導を期待するより早々に腹を切って辞任してもらったほうが県の教育界になんぼか貢献できるはずである。

一方、石垣市の仲本英立前教育委員長が、違法な「採択会議」を招集した疑義や公文書偽造の疑義で教育委員長を辞任し、さらに今回は任期半ばで教育委員そのものを辞任するという衝撃的出来事が起きたが、沖縄タイムスはこれをベタ記事で誤魔化し、仲本氏が石垣市教育委員長の要職に会ったことには一言も触れていなかった。 お得意の「不都合な真実」の隠蔽である。

ではバランスの取れた報道で県民の知る権利を守っている八重山日報は仲本氏辞任のニュースをどのように報じているか。

以下に引用する。

仲本英立さん
市教委を辞任
健康上の理由で

 
石垣市教育委員会の教育委員長で現委員の仲本英立氏(64)
が健康上の問題を理由に辞職願いを提出し25日、市教委定例会で
承認された。中山義隆市長は後任の人選に入る。仲本氏は2009
年12月、教育委員に就任し、任期は13年まで残っていた。
 教科書問題では育鵬社の公民教科書に反対する立場で、
八重山教
育委員協会の会長として、
東京書籍版を採択した全教育委員による
協議を招集した。(八重山日報 11月26日)

さすが、である。

短い記事ながら要点は漏らしていない。

「前教育委員長で現委員」「八重山教育委員協会の会長として、東京書籍版を採択した協議を召集した」と、

県民の知る権利を守ってくれているではないか。

仲本前市教育委員長の委員の辞任は、表面上「健康のため」としているが、元々名誉職的要素の多い教育委員を任期半ばで辞めるのはよっぽどの重病のとき以外には考えられないという。 

仲本氏は、9月までは県教委や竹富教育委と連帯し違法な「9・8協議」を仕切ってみたり、公文書偽造をする元気もあった。

こんな活動的な人物が、「死刑執行日」直前になって急遽辞任するということは、県教委の誤った指導の下に犯した数々の違法行為が心労となって健康を害したのではないか、と気の毒になる。

一方誤った指導をした元凶の県教委はカエルの面に小便の厚顔無恥である。

平気で今頃「意見交換せよ」などと寝言を言って「指導」したつもりなのだから、呆れを通り越して怒りを覚える。

 

バランスの取れた報道とは何か。

答えは極めて単純である。

記者の恣意的発想に封印して、「不都合な事実」でも隠蔽することなく、

淡々と読者に伝えることである。

そう、「発狂3紙」を反面教師にすればよい。


             ★

■八重山日報 11月26日

 教科書問題
那覇で28日再協議
一本化見通し暗く
 
八重山地区の公民教科書問題で、県教育委員会は石垣市、竹富
町、与那国町の3教育長を呼び、大城浩県教育長も含めた四者で28
日に意見交換を行う方針を固めた。3教育長とも出席する方針だ
が、石垣市と与那国町は育鵬社版、竹富町は東京書籍版を採択する
考えを変えておらず、一本化に向けた見通しは立っていない。
 意見交換会は県教委会議室で開かれる。県教委が教科書問題に関
する文科省と県教委の見解を説明したあと、3教育長の意見を聞く
予定。崎原用能与那国町教育長は「文科省が指導した通り、竹富町
を指導して育鵬社版を採択させるよう県教委にお願いする」と述
べ、竹富町が拒否する場合は、東京書籍版を有償とする文科省方針
に従うことを求めた。
 市教委からは、県教委が意見交換を行う方針を示したことについ
て、東京書籍版での一本化を「だまし討ちのように求めてくる可能
性がある」と警戒する声が上がっている。
 玉津博克石垣市教育長は「われわれの教科書採択業務は終わって
いる」と強調、意見交換には出席するものの、県主導の「一本化協
議」には応じない構えを示した。慶田盛安三竹富町教育長も出席の
意向を示している。
 文科省は、3市町で必要な教科書の冊数を今月中に報告するよう
県教委に求めており、公民教科書の一本化は事実上、今月末が期限
になっている。
 3市町がまとまらない場合、文科省は、八重山採択地区協議会の
答申に沿って育鵬社版を採択した石垣市、与那国町のみに公民教科
書を無償給与する方針。これに対し県教委は、3市町に一本化に向
けた再協議を改めて求める考えを示している。

意見交換、何のため?
市、与那国町は警戒

 八重山地区の公民教科書問題で、県教育委員会は石垣市、竹富
町、与那国町の3教育長を呼び、大城浩県教育長も含めた四者で28
日に意見交換を行う方針を固めた。3教育長とも出席する方針。し
かし教科書問題の焦点は、竹富町教委が育鵬社版を採択する決断を
するかどうかに移った。文科省が設定した期限ぎりぎりになってな
お、3市町に再協議を求めるかのような県教委の言動に、石垣市、
与那国町教委は不信感を募らせている。
 育鵬社版を選定した八重山採択地区協議会での審議は「会長が独
断で規約を変更し、議論もなく教科書を決めていた」などと批判さ
れてきたが、実際にはこうした指摘はむしろ、東京書籍版を採択し
た全教育委員による協議こそ当てはまる。八重山採択地区協議会の
選定を有効とし、全教育委員による協議を無効とした文科省の判断
は当然といえる。
 ただ、全教育委員による協議は県教委主導で進められ、県教委は
現在も文科省方針に反し、協議が有効という立場を崩していない。
市教委が「だまし討ちする気ではないか」と警戒するのは、県教委
が「意見交換」の名のもとに、教科書の一本化に向けた「再協議」
を要求する可能性があると見ているためだ。
 崎原用能与那国町教育長は「文科省が指導した通り、竹富町を指
導して育鵬社版を採択させるよう県教委にお願いする」、玉津博克
石垣市教育長は「われわれの教科書採択業務は終わっている」と強
調、ともに意見交換には出席するものの、県教委主導の再協議に
は、あくまで応じない構えを示す。意見交換で県教委が再協議を求
め、強引に東京書籍版での一本化を図ろうとするなら市教委、与那
国町教委の反発は必至。話し合いで解決できる見通しは全く立って
おらず、何のための意見交換なのか、疑問の声が出そうだ。



■八重山毎日 11月26日

社説
県教委は早く着地点を定めよ
―時間がない、決断し処理作業を急げ―
 ▲県教委はアクティブに
 教科書問題は5カ月にも及ぼうとしているが、一向に収束に向か
う気配がない。論点が多岐にわたり談論風発。加えて三者がねじれ
の位置関係にあるため解決の決めてを欠いている。県教委は文科省
の指導に乗らず、石教委、与教委は県教委の助言を受け付けない―
という本来の指導助言体系が機能していない。あまつさえ政治が介
入している。その上、議会、住民運動、訴訟、PTAと三者を取り巻
く状況はますます過熱。歩み寄る隙間はない。そんな中、県教委に
はもっとアクティブなリードをしてもらいたい。今月末の教科書冊
数報告に向けての動きが見えないからだ。「一本化に向けて合意に
努力してほしい」だけでは前に進まない。空念仏にしか聞こえな
い。残念なことであり、恥ずかしいことだが、「八重山教科書問
題」は八重山だけでは解決できない状態になった。法制的にも採択
システム上からも文字どおり八重山だけの問題ではなくなったこと
は自明だ。途中、はしごを外されたとはいえ、県教委は文科省の指
導を受け解決に努めてきた。その責任は残る。「ぶれない」との評
価を受けるが、一方、このままでは県教育行政のトップとしての指
導力が問われかねない。住民運動等の動きとは別に自らの立場を考
慮すべきだ。
▲窮すれば通ずるのでは
 竹富町教委に何らかのペナルティーを課さなければメンツが立た
ない―これが文科省の本音だろう。よもや教科書有償となって返っ
てくるとは―竹教委として理不尽この上なしということだろう。父
母に負担させるなどまかり成らぬことだ。このまま進展がなく、ま
た、打開策がない場合、つまり、財政措置をするということだ。な
ぜなら県教委の指導を受けて混乱収拾に努めてきたのは竹教委だか
らである。加えて、「有償の理不尽さ」も取り除いてやらねばなら
ない。来年以降の無償を、理を尽くして文科省と対峙(たいじ)し
なければならない。県教委には、文科省の指導を受けての収拾で
あったという利がある。それを生かすべきだ。法制上の不備が長期
間の混乱を招いた。では、教科書無償措置法が成立する前の採択は
どうであったか。校長が採択していた。そのため、学校によって教
科書が異なっていた。現在も、国立や私立学校の教科書採択権者は
校長である。何も、教育委員会に教科書採択の絶対権があるわけで
はない。もっと学校現場を重要視してもいい。効率性を勘案しての
現行の制度であるということを知りたい。そこで、混乱を鎮める方
策としてこんな特例措置はどうか。
(1)三市町教委とも育鵬社、東京書籍を無償購入する。
(2)使用教科書は校長に委ねる。
(3)他教科書は副読本として使用する―
そうすれば、長短を補い合い教材研究も充実したものになるのでは
ないか。法制上の不備を補う公平さもある。その文科省折衝は当然
にして県教委に当たってもらう。
▲とにかく時間がない
 あと数日もすれば12月。3月までの学校の日程を考えれば、次
年度への引き継ぎまで時間が残されているわけではない。県教委は
早く着地点を定め八重山の教育環境を整えてほしい。学校現場感覚
を持って対処すべきだ。石教委は本年度3学期制に戻した。各学校
は、これから学期末、学年末の処理に追われることだろう。高校入
試に向けた進路相談もめじろ押しだ。やがて「冬休み」には入り学
校は休業。年が明ければ総合テスト、入学願書、調査書、三者面談
等で高校入試一色。指導要録記入も加わる。人事異動内示や教職員
評価システムによる教育長面接、中体連行事もある。そんな中で、
次年度の教育改革作成、引き継ぎの準備をしなければならない。こ
れらのことは毎年のことだが、今年は事情が違う。「教科書問題」
という落ち着きのない状況でやらなければならないからだ。教師、
保護者、生徒に早く平穏を取り戻させたい。教科書が定まらなくて
は、教育課程編成、年間指導計画作成がかなわない。人事異動で他
郡に転出する教員も多い。引き継ぎに難渋し滞ることが予想され
る。このようなことで正常な学校運営ができるだろうか。教育目標
や努力事項の設定はどうなるのか。学校内に広がる虚脱感を一掃
し、鋭気を取り戻したい。そのために県教委は着地点を定め、地な
らし作業を急がねばならない。


抗議決議文提出
市教通知に住民大会実行委
 「東京書籍版公民教科書を子どもたちに!住民大会」の実行委員
会のメンバーが25日、18日の大会で採択した抗議決議文を石垣市
教育委員会に提出した。決議文は、玉津博克教育長名で市教委が小
中学校長に通知した「八重山地区中学校社会科公民教科書の採択に
関する要請文について」と題する文書に抗議し、撤回を求める内
容。市教委は、東京書籍を同一教科書として確認を求める保護者の
会の署名要請文が校内で出回っているとして、小中学校長に「適切
な対応」を求めている。
 前花雄二教育部長は「学校現場で特定の教科書をああしろこうし
ろという行動は慎んでもらいたい」と説明、市役所の庁舎管理規則
を定めた条例を準用できるとの認識を示した。ただ、学校管理規則
には禁止する規定はないため、「適切な対応」など抑制した文書に
したという。メンバーは「管理規則の拡大解釈だ」「勤務時間外に
自分の意思を表明する機会があってもよい。通知は圧力でしかな
い」と抗議したが、議論は平行線だった。


見出しのみ

仲本英立委員が辞職願
健康状態不良を理由に

28日に4教育長が意見交換
教科書問題
県教委が通知
3市町教育長出席へ

   よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします

 

コメント (16)