狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

八重山そばと八重山教科書問題

2011-11-20 23:21:41 | 八重山教科書採択問題

  よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします



八重山教科書問題について8月以来同じテーマで連続してエントリーしたからというわけではないが、先日、以前から気になっていた八重山そばの専門店で八重山そばを食べてきた。 沖縄そばには地名のついたそばが多いが、浦添市に住んでいた頃近所にあった「宮古そば どらえもん」の宮古そばをよく食べていた。 

宮古そばは三枚肉やかまぼこなどの具がそばの下に姿を隠しているのが特徴だというが、そんなのはどうでもよいことで、「どらえもん」の麺の歯ざわりと汁の味付けそのものが好みだった。 ところが近くの大型スーパー「マックスバリュー」の敷地内に出来た「沖縄そば あがりや」に客を奪われたのか「どらえもん」は閉店してしまった。(国際通り裏の店は営業中と聞く)

「あがりや」の沖縄そばは麺も汁も筆者の好みでだが、なんといってもソーキを焙って別皿で提供する「あぶりソーキそば」が絶品である。

「あがりや」については四年前、こんなエントリーをしている。

絶品の沖縄そば

男はソーキそばを

八重山そばから脱線したので話しを戻す。

八重山そばを食べた店は、県道330号(浦添バイパス)を浦添から宜野湾に向かって伊祖トンネルを過ぎてしばらく行くと右手に看板が見える八重山そば さくまだが、中央分離帯があるのでUターンするにはかなりの距離を通り過ぎねばならぬで裏から途中バイパスを降りて裏からアプローチする道を勧める。

肝心の八重山そばだが特徴は三枚肉やかまぼこなどの具が細切りになっていることらしく、麺は細麺で汁はあっさり味である。 

相対的に筆者の好みではあるが、具の三枚肉を細切りにしてあるのが納得できない。 

三枚肉は分厚いものをガブツと食いちぎるところに醍醐味があるわけであり、それを最初から切り刻んでしまっては三枚肉が、いやそば自体が台無しである。

とはいえ、これは筆者の好みの問題であり、八重山そばもセットで註文したジューシーも美味しくいただいたことは事実である。


  
八重山そば(三枚肉が細切り)

 

「平和な島守る」団結 自衛隊誘致反対集会
沖縄タイムス 社会  2011年11月20日 11時47分  

 【与那国】激しい雨をものともせず、会場となったレンタカー業者の車庫は、与那国島の草原をイメージした黄緑色のTシャツ姿で埋まり、熱気にあふれた。19日、与那国町で開かれた自衛隊誘致に反対する集会。島のお年寄りが、女性が、中学生が、口々に「平和で美しい島を守ろう」と島内外に呼び掛けた。

 Tシャツは町内の女性でつくる「与那国島の明るい未来を願うイソバの会」メンバーの田島琴江さん(55)が「自衛隊配備撤回に向け、団結心を生みたい」と企画。背中には「ばんた どぅなんちま かてぃらりぬん(私たちの島を捨てられない)」の文字が躍る。集会参加者の大半が袖を通し、思いを一つにした。

 制作した狩野詩織さん(22)は「私たちが守りたい自然を意識してデザインした。島の人に限らず、日本各地の人が興味を持って手にしてくれたらうれしい」。

 集会で町民代表として登壇した牧野トヨ子さん(88)もTシャツ姿。「島は町民の大事な財産。町長のワンマン行為は許されない」と、既定路線として誘致を進める外間守吉町長を批判。「民意を問うために、住民投票が不可欠です」と声を振り絞った。町内の中学生4人も参加者を前に「自衛隊基地を造ることは島の自然を捨ててしまうことと同じ。島を愛しているのなら、自衛隊には使わせないと思う。中学生にも島の未来をつくる責任がある」と訴えた。

 集会に参加した町在住の男性(63)は「島は二分されている。町長は選挙で民意は出たとしているが、選挙では親族に投票する人が多く、民意とは違う」と、住民投票の実施を求めた。

賛成派「活気でる」

 町内で建築作業に当たっていた誘致賛成派の男性(60)は「国を守るためにも、最果ての島に自衛隊がないというのがそもそもおかしな話だ。自衛隊が来れば人口が数百人増えるだろうし、活気がある所に人は集まる。反対する理由が分からない」と話した。

            ☆

■沖縄タイムス社説

[八重山・署名活動]島を思う心受け止めよ
 島は今、岐路に立っている。そう感じるからこそ、親たちも中学生たちも島の現在と将来を真剣に考え、意思表示しようと行動を起こしたはずだ。それを上から押しつぶすようなやり方は、強引すぎないか。

 混迷を深めている八重山地区の中学公民教科書採択問題で、同地区内の保護者らでつくる「子どものための教科書を考える保護者の会」が、署名活動を始めた。3市町の全教育委員協議で採択された東京書籍版の中学公民教科書を「地区内の同一の教科書」として、国や県に確認を求める内容だ。

 これに対し、石垣市教育委員会は、署名活動が「市教委の教科書採択の方針にそぐわない」などとして、市内の小中学校長に対し「適切な対応」を求める通知を出した。

 通知文は、署名活動について「教育行政を推進していく上で支障をきたすものであると思慮される」と指摘している。表現には配慮しているが、署名に協力しないようくぎを刺す趣旨だ。

 与那国町への自衛隊配備問題をめぐっては、地元の中学校の生徒が、誘致に反対する署名活動を始めた。だが、校長が署名用紙を無断で没収していたことが判明した。

 署名活動は、市民の意見をまとめ、自治体や政府、企業などに届ける有効な手だてだ。署名によって一人一人が社会に関わり、議論の活性化につながる。教職員も、未来を担う中学生も、市民の立場から声を上げることは当然の権利である。その意見を、行政も真摯(しんし)に受け止めるべきだ。

 現場教師の調査員が推薦していない教科書の答申と、町有地を取得しての自衛隊配備計画。どちらも、住民の意向を積み上げる中で出てきた動きではない。突然、用意周到な形で表面化し、既にレールが敷かれていた点で共通している。

 防衛や、尖閣諸島などの領土問題について、踏み込んで記述している育鵬社版を採択し、中国の脅威を訴え、自衛隊への抵抗感を薄めたい。陸上自衛隊の与那国島への配備計画をスムーズに進め、南西地域の防衛態勢強化を図りたい―。そう考える中央の意図が見え隠れするのである。

 水面下でつながる二つの動きが、政治的に仕組まれ、ほぼ同時に噴出した。住民は唐突な動きに戸惑い、揺れている。署名活動は、住民の危機感の表れだ。与那国の中学生も、自分たちの問題として捉え、疑問を感じ動きだした。自然な行動だ。

 教科書問題については、県教育委員会が、3市町の教委に対し、一本化に向け再協議するよう指導・助言していくことを確認した。解決の糸口を見いだすのは難しいが、粘り強く努力してもらいたい。

 八重山の先人たちは、厳しい自然条件の下で互いに支え合って生きてきた。竹富島に伝わる「うつぐみ」という言葉は、皆で協力する精神を言い表したものだ。

 このような精神風土を持つ地域が、政治的な思惑によって引き裂かれる現状は異様だ。異議に耳を傾け、後世に恥じない選択を求めたい。

              ☆

さすがは発狂新聞の報道はわかっり易い。

何がわかり易いかって?

記者が熱に浮かされて、憑依しているのがわかり易い。

>陸上自衛隊の与那国島への配備計画をスムーズに進め、南西地域の防衛態勢強化を図りたい―。そう考える中央の意図が見え隠れするのである。

この文を書いた記者は一体どこの国の記者なのか。

国の防衛・安全保障は政府の最も重要な案件であり、中国の南西諸島海域に対する一連の侵犯行為に対し、防衛体制を強化するのは政府の欠くことのできない責務である。

その一環として国境の島与那国に自衛隊配備を検討するのは国防の責任者としてはごく真っ当な行為である。

それを「中央の意図が見え隠れす」などと、国防に意を注ぐのはまるで悪事であるかのような文言だ。

沖縄タイムスは、国防を疎かにさせておいて、その間に中国の黄色艦隊の援軍を待つつもりなのか。

沖縄タイムスは中学生が学校内で署名活動などの政治活動をすることに賛成のようだが、それを認めたら学校の規律はどうなるのか。

思想信条の自由を叫ぶ左翼教師に洗脳されたバカな生徒たちが国旗,国歌反対を唱え、卒業式を混乱させた過去の例を知っての上での発言なのだろうか。

高校生でさえこの有様だったというのに。

25年前の日の丸・君が代強制?

 

【おまけ】

■八重山日報 11月19日

住民大会
子どもの手に「東書」を
玉津教育長に抗議決議
 東京書籍版の採択を求める住民大会(実行委主催)が18日夜、石
垣市健康福祉センターで開かれ、文科省に9月8日の全員協議の有
効性を認め、東京書籍版公民教科書が『同一地区同一教科書』とし
て採択されたことの確認、中川正春文部科学大臣の10月16日の衆
文教委員会での発言の撤回を求める決議をした。また、市教育委員
会の玉津博克教育長の市内小中学校校長あてに出した通知に対して
抗議決議も行った。
 決議では、八重山教育問題の解決が遅れているのは、文科省の法
的拘束力のない地区協議会の答申を絶対視し、県教委が指導助言を
行った9・8全員協議を否認していることにあるとし、中川文科相
の衆院文教委員会答弁は義務教育を無償化としている憲法に抵触す
るとした。
 また抗議決議では、玉津教育長が市小中学校校長に出した通知が
表現の自由や請願権を侵害することになるとし
、強く抗議するとと
もに撤回を求めるとした。この日は約250人の住民が集まり、ビデ
オ上映での経過報告や佐久間正夫琉球大学教授による講話「八重山
の教科書採択に関する問題点」、行政訴訟の原告である保護者2人
が意見を発表した。
 佐久間教授は育鵬社版の内容と問題点と八重山教科書採択に関す
る問題点を挙げ、
八重山地区の教科書採択が子どもの教育にあた
る教員の意見、父母や地域住民の意思も反映して行われるよう、教
育条件整備を適切に行うことが文部科学省の責務」
と指摘した。
 原告の保護者2人は「事の実際を知ることによって、自分事とし
て考えるようになった。今後、多くの市民や保護者の皆さんに事の
実際をしてもらうことが大事」と訴えた。竹富町住民として登壇し
た仲村貞子さんは「竹富町の子どもに真理を教える教科書採択を求
める町民の会」が中心となり今月29日、同センターで群民大会を開
催することを発表した。


教科書問題
署名活動で通知文
「市教委方針にそぐわず」
 八重山地区の公民教科書問題で、東京書籍版の採択を求める署名
用紙が各学校で出回っているとして、石垣市教育委員会(玉津博克
教育長)は16日、各校長に対し「しかるべき判断の上、適切に対
応」するよう求める通知文を送った。署名活動は「市教委の方針に
そぐわない」と指摘しており、事実上、校内で署名活動を行わない
よう求める内容。署名活動を行っているのは「子どものための教科
書を考える保護者の会」。八重山地区PTA連合会会長の平良守弘氏
ら6人が共同代表を務めている。
 署名用紙には、育鵬社版を「子どもたちにふさわしくない」と断
じ、東京書籍版を「地区内の同一の教科書」として確認するよう文
科相、県教育委員長に求める要請文が印刷されている。署名活動は
保護者有志が進めており、同会によると、学校には配布していな
い。教員が校内に持ち込んだ可能性はある。市教委はすでに、育鵬
社版の採択を決定しており、市教委幹部は通知文について「学校内
にイデオロギーを持ち込んでもらいたくない」と話している。平良
共同代表は「教員にもそれぞれに考え方がある。教育委員会にそこ
まで規制する権限はない」と市教委の通知を批判した。

与那国
文科省に指導要請も
県教委の再協議方針で
 八重山地区の公民教科書問題で、与那国町の崎原用能教育長は18
日、県教育委員会が今月中に必要な教科書の冊数を文科省に報告し
ない場合、県教委を指導するよう文科省に要請する考えを明らかに
した。文科省は報告の期限を今月中に設定。育鵬社版を採択した石
垣市、与那国町は公民教科書を無償とするが、竹富町が東京書籍版
の採択を変えない場合、有償とする方針を示している。
 これに対し、県教委は公民教科書の一本化に向け、3市町が再協
議するよう指導する考え。崎原教育長は報道陣に対し「育鵬社版は
だめだ、という県教委の腹は読めているが、県が『教科書が統一さ
れていない』と言って報告を先送りする可能性が心配」と懸念。そ
の上で「もしそんなことがあれば、文科省に対し、県教委を指導し
て早めに問題を解決してもらうよう直訴する」と述べた


自衛隊誘致
反対署名 校内に持ち込み
無許可、校長が没収
 与那国中学校で、与那国改革会議が作成した自衛隊誘致反対の署
名用紙を生徒が無許可で持ち込み、東迎和芳校長が没収していたこ
とが18日分かった。関係者によると、署名用紙は複数の子どもが校
内に持ち込み、17日、昼休みの時間に出回った。校長が気づき、自
らの判断で没収したという
。同日夜の自衛隊配備に向けた住民説明
会では、署名用紙を持ち込んだ中学生が没収に抗議し、「ぼくたち
も住民だ」と述べる場面もあった。学校内で署名用紙が出回ったこ
とについては、同日中に、保護者から町教委にも連絡があった。崎
原用能教育長は「子どもたちを利用して自衛隊に反対させようとし
ている。これから育つ子どもたちに、間違った教育をされたら大変
なことになる」と述べ、不適切だと指摘した。
 与那国改革会議の田里千代基町議は「子どもたちの自主的な判断
で署名活動した。校長の許可がなかったのは問題だが、教育者とし
てはいきなり没収するのではなく、子どもたちに説明した上で預か
るべきだ」
と話した。

記者の目
 与那国町自治公民館連絡協議会が、自衛隊配備に伴って、宿舎を
各施設にバランス良く建設するよう求めた。崎原用能教育長は「公
民館のけんかは、どこが陸上協議で一番になるかだ」と、早くも有
力選手となる隊員の「争奪戦」を予告。防衛省側は「隊員と住民が
一緒にジョギングするという話になれば、自衛隊としても大歓迎だ
と思う」と期待。



■八重山毎日 11月19日

全員協議の有効性認めよ
教科書問題
文科相発言の撤回を
住民大会250人
 八重山地区の公民教科書に東京書籍を求める「東京書籍版公民教
科書を子どもたちに!住民大会」(同実行委員会主催)が18日夜、
石垣市健康福祉センターで行われた。約250人が参加し、東京書籍
版を賛成多数で採択した9月8日の全員協議の有効性を訴え、八重
山採択地区協議会の答申と違う採択をした竹富町を無償措置の対象
外とした文科相発言の撤回を求める決議案を採択した。中川正春文
科相、県教育長、3市町教育長らに送付する。
 決議は「問題解決が遅れている最大の要因は、文科省が法的拘束
力のない地区協議会答申を絶対視し、9・8全員協議を否認してい
ることにある」とし、大臣発言を「無償、有償の差別的判断を行
い、義務教育の無償化をうたう憲法にも抵触する」と追及した。佐
久間正夫琉球大学教授は9月8日の協議を無効とする大臣発言を
「法制度面からの根拠は全く述べられていない」、竹富町を無償措
置の対象外とする見解にも「憲法26条の原理・原則を覆すもの」と
指摘、「教科書採択が子どもの教育に当たる教員や父母、地域住民
の人たちの意思をも反映して行えるよう、教育の条件整備を適切に
行うことが文科省の責務」と述べた。
 9月8日の有効性の確認を求める行政訴訟を起こした原告の母親
2人は「法廷という開かれた場でこそ、真実が明らかになる」など
と決意を語ると、ひときわ大きな拍手が沸き起こった。教師の池村
久美さん、上原邦夫さんも声を挙げた。この日、文科省の担当課長
らと面談したという高嶋伸欣琉球大学名誉教授も「報告期限の11月
末はあくまでも目安、法的根拠はない。このまま解決できないと大
臣辞任の問題まで発展する」と警告を発した。
 教科書問題で大会や集会が開かれるのは5度目。「竹富町の子ど
もに真理を教える教科書採択を求める町民の会」(仲村貞子世話人
代表)は29日、同施設で群民大会を予定しており、中村代表は「文
科省に届くまで何回でも声を挙げよう」と訴えた。

教育長通知に抗議決議
住民大会
 「東京書籍版公民教科書を子どもたちに!住民大会」は18日、子
どものための教科書を考える保護者の会の署名活動に石垣市教育委
員会(玉津博克教育長)が市立小中学校長あてに「適切な対応」を
求めた通知文書に対し抗議決議を採択した。決議は保護者の会の共
同代表の1人、東蔵盛充氏が「教育行政に対する父母の意見や要求
が教育委員会の方針と異なることを理由に、教育長自らが権力的に
抑圧しようとする意図のもとになされたものとしか解せず、まさに
民主主義に反したファッショ的対応として看過できない」と決議文
を読み上げた。決議は「表現の自由や誓願権を侵害することになる
ことから憲法違反と言わざるを得ない」と抗議、通知の撤回を求め
ている。

「校内での署名活動はできない」
玉津教育長
 子どものための教科書を考える保護者の会が採択地区内の同一教
科書は東京書籍版として行っている署名活動に対し、石垣市教育委
員会(玉津博克教育長)が市立小中学校長あてに出した「適切な対
応」を求めた通知文書について玉津教育長は18日、庁舎管理規則
上、市教委が管理する校舎内で署名活動はできないとの認識を示し
た。通知文では「(保護者の会の)要請文が出回っているようで
す」と指摘、市教委の教科書採択の方針にそぐわず、教育行政を推
進するうえで支障をきたすとして「しかるべき判断」と「適切な対
応」を求めている。
 玉津教育長は「市の庁舎管理規則に基づき、教育委員会の管理す
る校内では、署名活動はできませんよということです」とせつめい
した。

校長が署名を没収
生徒の自衛隊反対活動
「学校にそぐわない」
与那国中
 【与那国】与那国中学校の東迎和芳校長が、同校生徒が校内で自
主的に行った与那国町への自衛隊誘致反対の署名用紙を「内容が学
校で行うものにそぐわない」として没収していたことが18日までに
分かった。同日午前、東迎校長は生徒に理由を説明し、理解を得
た。中心となって署名活動をした同校2年生らによると、「署名活
動は自分たちの島が大変なことになっている。島の未来をつくる僕
たちに何かできることはないか」と考え、14日から開始。16日ま
でに全校生徒36人のうち、16人の署名が集まっていたという。
署名活動の用紙は、与那国改革会議が署名活動で使用した用紙を使
用。同会議の印鑑が押されていた。町教育委員会に同校の保護者か
ら学校で署名活動が行われているとの連絡があり、17日、同校の東
迎校長を教育委員会に呼び、事実を確認。校内で署名活動が行われ
ていることを知った校長が没収した。東迎校長は「校内で署名活動
が行われていることを知らなかった。内容自体も学校で行うものと
してそぐわないため、私が預かった」と没収理由を説明したうえ
、「町内を2分していることを校内に持ち込むのは避けなければ
ならない
」と話した。崎原用能教育長は「校長に事実確認は行った
が、止めさせるよう指示はしていない」と話した。東迎校長は、校
外で生徒が署名活動を行うことには関与しないとしている。

 

  よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします

コメント (1)

平和な島を誰が守る、与那国自衛隊配備問題

2011-11-20 08:28:09 | 八重山教科書採択問題

  よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします

与那国「民意」二分 陸自説明会紛糾
沖縄タイムス  2011年11月18日 11時56分   

 【与那国】夜の公民館に怒号が飛び交った。「誘致ありきじゃないか」「町民無視だ」―。17日、与那国島への自衛隊部隊配備について防衛省と与那国町が開いた住民説明会。賛成派を上回る町民556人の署名を集め、誘致は町民全体で合意されていないとする反対派町民に対し、2009年の町長選で民意は示されたとする外間守吉町長の主張は平行線。島内を二分したまま、配備が着々と進み島民の反発と危機感が強まっている。(又吉嘉例

 説明会冒頭。反対派町民でつくる与那国改革会議の崎原正吉議長が、防衛省職員の紹介を制し「町民全体の議論がなされていない。町民の合意を基に、防衛省が説明するのが筋だ」と発言。「どうして誘致か、町長が説明会を持て」「誘致反対の署名数をどう受け止めるのか」と続いた。

 外間町長は「誘致について町長選と別に民意を問うつもりだったが、皆さん(反対派)が争点にして私が当選した。すでに民意は出ている。町として説明することは何もない」と拒否。

 与党多数の町議会9月定例会で、自衛隊誘致活動の中止を求める要請決議案が否決されたことも挙げ「(否決は)誘致に向けて頑張ってくれ、という意思表示だ」と述べた。

 反対派町民は「防衛省の説明を受けたら、既成事実づくりになる」と数十人が退席。公民館の外で集会を開き、「町長は住民の声を聞け」「防衛省は帰れ」と気勢を上げた。

 崎原議長は「町民全員が納得した上で説明会をやったと思われたらたまらない。賛成、反対はあっても議論に基づき決めるのが民主主義のルール。町民を無視したやり方で進めるのはおかしい」と町側を批判。

 集会では牧野トヨ子さん(88)が「沖縄戦では与那国も空襲を受けた。何もないところに弾は飛んでこない。平和な島に自衛隊はいらない」と訴えた。

 集会に参加した与那国中学校の2年生島の将来を守るのは僕たち中学生。自衛隊に任せるのはおかしい」と誘致を疑う。

 一方、集会後に与那国防衛協会の金城信浩会長は「賛成派、反対派が話し合う機会ができてよかった。皆さん納得したと思う」と配備計画が進むよう期待した。

             ☆

又吉嘉例記者が与那国自衛隊配備問題で、久し振りに張り切っている。

八重山教科書問題では、自分で火を点けておきながら、逆風が吹いて自分が火傷しそうになると、今度は攻撃の相手を「与那国自衛隊配備」にスウィッチし、またぞろ発狂記事をばら撒く予定らしい。

教科書問題で不利なってくると「教育に政治が介入した」などといいながら、その実、教育に政治・イデオロギーを絡ませるのは沖教組ら「極悪複合体」の専売特許であり、政治闘争に子どもを引っ張り込むのも彼らの得意技である。

八重山毎日に投稿した女子高生の文章を琉球新報が使いまわして、左翼集会でもヒロインとして祭り上げられ政治利用されたことは記憶に新しい。

今回の「与那国自衛隊配備問題」でも、又吉嘉例記者は調子に乗って中学2年生のこんな意見を紹介しているが大丈夫なのだろうかか。

島の将来を守るのは僕たち中学生。自衛隊に任せるのはおかしい

有事の際は子どもたちが自衛隊に取って代わって子どもたちが、竹やりを持って立ち上がるのだろうか。

その一方で本日(19日)の沖縄タイムスは「生徒の権利侵害」だってさ。(笑)

名没収「学校にそぐわない」「生徒の権利侵害」
沖縄タイムス  2011年11月19日 09時27分 

 【与那国】与那国島への自衛隊配備に関し、与那国中学校の東迎和芳校長が、生徒が自主的に進めていた自衛隊誘致に反対する署名活動の用紙を無断で没収した問題で、東迎校長は18日、沖縄タイムスの取材に応じ、「署名活動の内容が政治、宗教的に中立性を求められる学校にそぐわない」と釈明した。誘致に反対している町民らでつくる「与那国改革会議」が使用していた署名用紙だったことも問題視したという。(八重山支局・又吉嘉例、社会部・儀間多美子)

 東迎校長は同日朝、署名活動をした生徒に対し、没収の理由を説明した。「活動に関する否定ではないが、校内で活動したのが一番の問題。(誘致の賛否をめぐり)町が二分されている状態を、学校に持ち込ませたくなかった」と語った。

 校外での署名活動については「止めるものではない」とする一方、没収した用紙は返却しないとした。

 同町教育委員会によると、17日に生徒の保護者から町の崎原用能教育長に対し、署名活動を問題視する電話があった。その後、町教委から事実確認を求められた東迎校長が署名を没収したという。

 崎原教育長は「(反対派町民による)物事の『いろは』が分からない子どもを利用した自衛隊反対活動じゃないか」と批判した。

 これに対し、同会議の崎原正吉議長は「こちらから署名活動をさせたということはない」と否定。「生徒も与那国の住民。自分たちで島のことを考えてやったことなのに、学校側で束縛するのはおかしい」と反発し、町教委に没収した用紙を返すよう求めるとした。

「生徒の権利侵害」

 琉球大学の島袋純教授(政治学)は「中学生も、政治的、社会的な出来事について考え、意思表示する権利は十分ある。校長がそれを取り上げるのは越権行為だ」と指摘した。

 与那国町では2004年、市町村合併に関する住民投票権を15歳以上に設定した。また静岡県では、中学1年生が議会に出した禁煙条例の陳情が、採択されたケースもあるという。

 島袋教授は「物事を考えるいい機会でもあるはずなのに、政治に巻き込みたくないからと彼らの意思を取り上げ、口出しさせないようにするのはおかしい。教育的にも違うのではないか」と語り、同教委と学校の対応を疑問視した

政治に子どもを巻き込むなと叫びながら、政争に子どもを常に巻き込んでいるのは左翼勢力の方である。

 ■政争の犠牲者は常に子ども

八重山毎日新聞に『八重山の民主主義の行方は?』と題する投稿をした八重山高校の三年生は、その犠牲者の典型である。

万策尽きて藁ををも掴む思いの沖縄2紙は恥もなく、高校生の投稿記事を使い回しして、被害の傷口をさらに大きくした。

投稿主の女子高校生、米国留学の経験で民主主義を学んだとのことで、文章の大半を生固い民主主義用語で占め、後半からやっと教科書問題に触れ次のように述べている。

さて、日本に帰ってきて、連日地元マスコミをにぎわしている教科書の採択問題を目にして「八重山の民主主義は大丈夫?」と大きな不安を感じずにはいられなかった。≫

アメリカ留学で民主主義を学んだという高校生が「八重山の民主主義は大丈夫?」と疑念を抱くのだから、民主主義のルール破りをした慶田盛教育長の行為を諌めるのかと思いきや、「説明責任」を果たすべきだとして玉津教育長に批判の矢を向けている。

結局はこの女子高生、新聞報道を鵜呑みにして、説明を繰り返す玉津教育長の姿は目に入らなかったのだろう。

民主主義を勉強する意欲だけは充分のようだが、この高校生にとっての不幸は、「連日地元マスコミをにぎわしている」とあるように彼女の唯一の情報源がデタラメヲをばら撒く地元紙だったこと。 

彼女のような高校生が、いくら賢いとはいえ、新聞に書かれていることは常に正しいと信じ込み、それを根拠に投稿するのはやむを得ないことではある。

いつの日にか、信じていた新聞がデタラメを垂れ流す発狂新聞であると知ったときの彼女の驚きはいかばかりかと考えると、気が重くなる。

八重山日報や複数の地元紙、ネット情報等を教材にして「メディアリテラシィー」(新聞に騙されないために)を、高校の授業にも取り入れるべきと主張する所以である。

教科書問題は常に政治問題ですが、何か


 八重山日報の仲新城記者は、教科書問題で「発狂2紙」が騒ぎ始めた8月初旬には、八重山教科書問題は政治問題であり、特に自衛隊の与那国配備とは切り離しては考えられないとして、教科書問題の「本質は『自衛隊問題』」と喝破していた。

「発狂3紙」が与那国自衛隊配備で発狂し始めたこの時期に、仲新城記者の筆になる「コラム」を改めて熟読して欲しい。

■八重山日報 8月4日コラム

教科書問題を読み解く

本質は「自衛隊問題」

教科書問題に対する一般住民の関心は高いものの「では、どう思いますか」と聞くと「何が問題になっているか分からない」と答える人が多い。 教科書の話となると何となく難しいきがして議論は教育の専門家に任せましょうという風潮すら感じる。 
しかし教科書問題の本質を読み解くと「教科書
問題」は「自衛隊問題」にほかならないと気づく。 教科書をめぐる攻防は「自衛隊の存在をどう考えるか」「八重山への自衛隊誘致を認めるか」という問題と底流でつながっているのだ。 
反対派から問題視されている育鵬社の公民教科書。 「自衛隊は日本の国防に不可欠な存在であり、また災害の救助活動などの面でも国民から大きくきたいされています」「戦後の日本の平和は自衛隊の存在とともにアメリカ軍の抑止力に負うところも大きいといえます」と自衛隊の役割を積極的に評価している。 
一方、八重山採択地区協議会の調査員(教員)が推薦し、竹富町教育委員会が採択した東京書籍版は「平和を安全を守るためであっても、武器をもたないというのが日本国憲法の立場ではなかったという意見もあります」(ママ)とあり、自衛隊が憲法違反だとする指摘に重点を置いているようにも読めます。 
調査員の報告書を詠むと、育鵬社、自由社が相応しくない理由として「軍事力に頼らない平和への努力や、憲法9条が果たしてきた役割がほとんど記述されていない」「自衛隊による軍事抑止力を強調し、憲法9条を改正する方向へ誘導する内容」などと自衛隊についての書き方が槍玉に上がっていることが分かる。 
この報告書の指摘は育鵬社、自由社の採択に反対するパンフレットから丸写しした文章であることが判明、報告書としての信頼度が揺らいでいるのだが、それは別にしても、両者の教科書に反対する人がイコール自衛隊に批判的な人だという図式は見える。 
事実、八重山で育鵬社、自由社版に対する反対行動を繰り広げている人たちはは「反自衛隊」を訴える人たちとぴったり重なる。 反対派が3日に開いた集会の決議でも、「自衛隊の存在についても最近の先島への自衛隊配備問題を見越してか、それを教育の場に持ち込み、戦争を容認する子どもを育てる」と育鵬社版を非難する一節があった。 
教科書問題の議論を分かりにくくしているのは、自衛隊の評価をめぐる考え方の違いが、実は最大の論点であるだということが、覆い隠されているからだ。 
この日の集会では、教科書問題について、「調査員が推薦しない教科書が選定されたから問題」「育鵬社版の教科書はふさわしくない」という議論がメイン。 それでは、一般住民には手の届かない議論にになりかねない。まさに「何が問題化分からない」という話になってしまう。 
与那国町では、基地建設計画が本格化し、石垣島、宮古島でも自衛隊配備計画が取りざたされるなど、自衛隊をめぐる議論は、八重山の住民にとってもはや避けられない。
尖閣諸島を」めぐる中国などとの摩擦、東日本大震災で自衛隊が示した存在感も、議論の必要性を後押しする。 
防災訓練で自衛官が続々と石垣市入りした中で、教科書問題がヒートアップしたのは、いかにも象徴的だ。
 一般住民がより良く教科書問題を理解し、自分たちの問題として考えるにはこうした視点も必要になる。(仲新城 誠)

             ☆

 【おまけ】

本日の沖縄タイムスの「与那国自衛隊配備」に関する見出し。

★第一面

自衛隊配備へ気勢

与那国町民ら150人集会

★社会面トップ

「平和な島守る」団結

自衛隊誘致反対で集会

住民投票求める

★社説

八重山・署名活動

島を思う心受け止めよ

       ★

見出しを見ただけで大爆笑である。

「平和な島を守る」ため、中学生を先頭に立てて中国軍に立ち向かうつもりなのか。

いやいや、中国軍を援軍と考える沖縄タイムスなら、立ち向かうどころか黄色い旗を振って中国軍を解放軍として歓迎するつもりなのだろう。

現在でも「中国の軍艦が沖縄解放のためやってくる」といった意味のコラムを平気で掲載する有様だから。

何度も再掲するが、その証拠がこれ。

沖縄タイムスの妄想、黄色い戦艦が沖縄解放に来る!

 ◆<2005年5月16日> 沖縄タイムス
[大弦小弦]

 黄色軍艦がやってくる…。船体に黄色の龍の文様を描き、黄龍旗を掲げる清国の南洋艦隊は黄色軍艦と呼ばれたという。知人とこの話をしていたら、黄色軍艦が沖縄を侵略すると、勘違いして話がややこしくなった▼実際は逆で、明治の琉球人にとって清国軍艦は援軍だった。武力で琉球国を併合した明治政府に対し、琉球の首脳らは清へ使者を送って救援を求めている。そして、沖縄側はその黄色軍艦を待ちわびたのだった▼一八八六(明治十九)年に大迫貞清県知事が上申した「事変準備ノ件」が残る。清が軍艦を派遣するとの報に対し、政府派遣の知事は、対策十項目を提案。政府も北洋艦隊から戦艦九隻が派遣されると情報を得て、県に指示を出した▼日清戦争時にも清国の援軍は話題になった。それから百余年が経過し、あれほど待ちわびた援軍をも敵と間違うところに今の位置があるのか。林泉忠著『「辺境東アジア」のアイデンティティ・ポリティクス』は当時の言葉を紹介する▼「生きて日本国の属人と為るを願はす、死して日本国の属鬼と為るを願はす」。生きても死んでも日本とは一緒にならないという激しい決意。中国で死んだ幸地朝常が李鴻章へ送った書簡に残る言葉。歴史の反転は大きかったようだ▼百余年前はともかく、少なくとも最近の銃口や占領者を忘れてはいけない。境で揺れる島だからこそ、平和の選択肢を選び取る覚悟も必要だろう。(後田多敦)

   よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします

コメント (10)

八重山教科書問題は一国二制度への一里塚か

2011-11-20 02:45:34 | 八重山教科書採択問題

 

  よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします

騒げば騒ぐほど真綿で首を締め上げられるように息の根を止められ始めた「発狂3紙」。

事態が不利に展開しているのを察知し、振り上げた拳を八重山教科書問題から与那国自衛隊配備問題にスウィッチし始めた。

だがいくら目先を変えてみても、活動している連中は同じであり、教科書問題も自衛隊問題も政治問題であることに変わりはないのだが・・・。

教科書問題は常に政治問題ですが、何か

「発狂3紙」が教科書問題で一服している間に、教科書問題の復習も兼ねて【安藤慶太が斬る】を読んで頂きたい。

長文ではあるが、日曜日の朝、じっくり読むには手ごろの長さである。

太字強調は筆者が施した。

 

【安藤慶太が斬る】
八重山教科書問題は一国二制度への一里塚か
産経新聞 2011.11.19 18:00 (1/8ページ)

 まるで「一国二制度」を求めているかのように思えてならないのが沖縄県教委である。八重山教科書採択協議会の問題で全く事態の収拾に向けた指導力が感じられないのだ。正確に言うと指導力の欠如ではない。誤った指導を繰り返しているのだ。

 正規の手続きで選んだ中学校の公民教科書(育鵬社)の採択を、竹富町のみが拒否し続けており、そこに県教委が手を貸すという話だ。県教委は沖縄メディアや反戦左翼の主張に沿った形で、知恵を出し、様々画策して育鵬社の採択を何度も邪魔したり、ひっくり返そうと試みるのだが、それが適わなかった、という話だ。

 今も竹富町は育鵬社を拒否し続けている。法令違反なのだが、そこで事態を収めるべき沖縄県教委がやることが誤っているのである。


暖簾に腕押し


 産経新聞では今回の問題を「採択の危機」と名付けて報道し続けてきた。このコーナーでも採択制度がいかに民主主義に基づく大切なものであるか、警鐘を鳴らし続けてきた。いかに県教委や竹富町が取っている行動が常軌を逸したものであるのか。いかに民主主義を蹂躙し、全体主義的であるか、ということも指摘した。採択制度を根底から瓦解させるものであるか、ということも述べた。そのことへの警戒感が当事者のみならず文部科学省の役人や民主党政権にも、いかに薄いか、ということもを何回も訴えてきた。

(2/8ページ)
 だが全く暖簾に腕押しなのである。彼らは全く痛痒を感じていないのである。法治国家で日本国である以上、政権が変わっても法律に基づく支配は変わらないことが最低条件である。ところがこれいとも簡単に破られる出来事が、民主党政権が始まって以降、相次いで起きている。

 今回文部科学省が示した「石垣、与那国=無償で育鵬社、竹富=有償で東京書籍」という解決案にも、それが端的にあらわれている。

 要はこの解決案は違法の追認であり、採択制度にどんな禍根をもたらすかという深慮が全く足りないのである。

 政治家も行政マンも、自分たちが唱えている政策が果たして法に照らして大丈夫なのか。裁判にたえうるものであるのかとか、制度の根幹を崩さないか、くらいのことはきちんと検証したうえで口にしてほしいものである。


行政体として大失態


 沖縄県教委の脱線ぶりも都道府県教委としては類を見ないレベルに達している。あんな無茶苦茶をして不問にされている。

 彼らは明確におかしい。自分たちが可笑しいことに気づいていないとすれば、それはもっと可笑しい。教育長以下、自ら責任を取って辞任するか、沖縄県として解任されるべき案件である。そのくらい深刻な行政体としては大失態である。そんな認識、自覚を持って臨むべき事案である。

(3/8ページ)
 正直、わたしは沖縄県教委の良識をはじめから疑っていたわけではない。沖縄県教委は「メディアによって作られた沖縄世論」を前になぜ抵抗できないのだろう、とは思っていたが、本音では正しい法解釈があることはきっと彼らもわかっていて、それは自分達の法解釈と異なるものであると、はじめからわかっているのだろうと思っていた。


いったん掲げるとおろせない


 沖縄メディアの執拗なバッシングを受けるのが怖いからあんな無茶苦茶な法解釈を打ち出し、採択介入をする。いずれ国に一蹴されてしまうだろうから、そしたら「国の判断は県教委として不本意だが、国のいう法解釈である以上、従わざるを得ない」などと表明して(バッシングには迎合して)事態を収めるつもりなのか、などと考えた時期もあった。自分たちで事態を収められず、国の力を借りて収拾させるつもりなのか、などとも思っていた。

 国の法解釈が示された後も自分達の法解釈が正しいと彼らは譲らなかった。これだって、県教委にはメンツがあるからなかなか、自分たちの示してきた法解釈が誤りだと突きつけられても、組織としてはなかなか受け容れないのかもしれない、と思っていた。掲げた旗を降ろせずにいるのかもしれないと思っていた。

(4/8ページ)

こりゃダメだ


 しかし、県議会での答弁でも国の法解釈の誤りを指摘したり、文科省の示した解決案を県教委が腐す報道に触れるにつれて、「こりゃダメだ」と思った。教育長が上京して文部科学大臣に竹富町が違法で、有償にするのは慎重に、などと国に要望指図している光景を見て完全におかしい、と思った。と同時に情けなかった。

 前回も述べたが、竹富町を有償にする文科省の解決案は致命的な誤りを犯している、とわたしは思っている。だが、それは沖縄のメディアがいう「竹富町が有償になるのはけしからん」からでは断じてない。

 竹富町は違法なのだ。当然の措置ではないか。少なくともそのことくらいは行政に携わっているなら、はじめからしっかり認識してほしいものである。むしろ問題は竹富町の誤りを追認することによって全体の秩序が破壊されることのほうが遙かに大きな問題なのだ。


確かに国家指導者への幻滅はあるのだが…


 もしかしたら、沖縄県教委は本気で「一国二制度」を指向しているのではないだろうか。民主党政権にもそういう思惑があるのではないか、と感じることもしばしばだ。彼らの政権運営を見ていると国家の指導者として幻滅を感じることが頻繁に起こっている。国が嘗められるのも必然だと一面思えることは確かにあるのだ。

(5/8ページ)
 鳩山政権では在日米軍の移転をこじれにこじれさせ、収拾のつかない事態に陥らせた。事態収拾に民主党の首脳が相次いで沖縄詣でをやるのだが、どっちが国家の指導者かわからないくらい民主党の首脳がみすぼらしく薄っぺらで言葉に力がないと見えることがしばしばである。

 菅政権では尖閣諸島沖での中国漁船衝突事故の処理で大失態を演じた。いずれも法治国家の根幹への信頼が揺らぐ事態であるのだが、このときの政権中枢にいる面々のその場の凌ぎの言動の数々も「オイオイ国家の指導者だろ、しっかりしてくれよ」という思いの連続だった。彼らは意図的に国家への信頼や秩序を自ら壊しているのではないか、と思えることも一度や二度ではなかったのだ。


法律を顧みない県教委って


 そして今回の沖縄県教委の振る舞いである。新聞報道では頭から文科省のスキームを腐してはばからない。もはやはじめから底が割れていて国の足元、レベルを見透かされているようにも思える。

 しかし、一方でこうも思う。県教委の言動の随所に国家が同じ法律で治められていることを全く顧みないような態度だと感じることがしばしばなのである。「沖縄には沖縄のやり方がある」と彼らは本気で思っているんではないか。文科省が竹富町にペナルティを課すという「沖縄世論」とは逆ベクトルの解決策を示したさいの国への糾弾ぶりからは、彼らが如何に国家を信じていないのか、がよくわかった。

(6/8ページ)
 彼らは法律よりも「沖縄世論」を上位に置いて振る舞っているのである。「万能無敵の沖縄世論」とそれをはばからない彼らの思考に違和感を禁じ得ないのである。一体、彼らは日本の教科書採択制度という大切な制度を自分たちの勝手を優先して葬るかもしれないのである。自分たちのそうした挙を一体どう捉まえているのだろう。自分たちのやっていることへの検証は伝わってこない。日本国のもとで同じ法令を守ってやっていきましょうという姿勢もあまり伝わってこないのである。


琉球自治区は絵空事か


 昨年8月の毎日新聞に「海を行く巨竜 転換期の安保2010 中国で『沖縄返せ』の声」という記事が載った。

 中国の歴史学者の間では、沖縄に対する中国の権利が残っている、日本の琉球併合に国際法上の根拠がない、といった主張が強まっているという記事だった。

 除勇北京大学教授などはそうした主張をする有力者の一人で、琉球併合のみならず、戦後の沖縄返還も国際法上の根拠はないと言い出した。

 黄文雄氏によると、昨年9月の漁船衝突事故のさい、中国で行われた反日デモを見ていると、「収回琉球、解放沖縄」と書かれた横断幕を掲げて行進する若者の姿があったといい、こういう横断幕はかつてのデモでは見かけなかった、というのだ。

(7/8ページ)
 中国の教科書のなかには、沖縄について清朝最盛期の版図に中国と書き込んだ上で「1879年、日本により占領」と紹介したものもあるそうだ。例の尖閣事件のさい「世界華人保釣連盟」が話題となったが香港紙に「中華民族琉球特別自治区援助準備委員会」の全面広告が掲載されたそうである。「日本は沖縄を不法占拠している」。こういう主張は既に中国から様々な形で発信され続けている。中国の覇権主義的な膨張政策を見ても、無警戒では済まされない。


改めて育鵬社採択つぶしの持つ意味を考える


 こうした出来事と今回の八重山教科書問題での沖縄県教委や竹富町の日本の法律を顧みないあの態度を重ね合わせてみると実に気がかりである。八重山地区では主権が現に脅かされ、危機感を抱いている。父祖伝来の自分たちの故郷は紛れもなく、日本に帰属するとはっきりと子供達に教えたい。中国の主張はおかしいとはっきりと書いた教科書で子供達に学んで欲しい。こういう願いを胸に、採択が行われ、法に基づく手続が進められたのだが、結果が出そうなあたりから沖縄メディアが騒ぎ出し雲行きが怪しくなった。県教委が反戦左翼と軌を一にするかのように目の敵にし始め、よってたかってのバッシングが執拗に続き、国家の裁定にも聞く耳を持たず、である。

(8/8ページ)
 八重山教科書問題でのこうした出来事が日本からの離反への一里塚にならなければいい、と願っている。しかし、沖縄を日本と切り離し、中国の影響下に置く。もしくは影響力を強める。そう願っている勢力がいて様々な活動がなされている以上、「一国二制度」「沖縄独立」などといった危惧は無根拠な空騒ぎなどではない。武力衝突ばかりが侵略ではない。むしろその気にさせながら、日本への不信感を煽り、一方で中国への不信感を和らげ、徐々に抵抗力を殺いでいき、いつのまにか無血で中国の一部にする間接侵略のほうが怖いのである虎視眈々(たんたん)と狙われている。そうかもしれないと思ってぬかりなく警戒を怠らぬほうがいいことだけは間違いない。(安藤慶太・社会部編集委員)

   よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします

コメント (3)