狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

教科書採否の背景 「尖閣事故で国境再認識」石垣・与那国

2011-11-16 12:29:18 | 八重山教科書採択問題

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毎日新聞 11月15日

八重山・教科書採否の背景 「尖閣事故で国境再認識」石垣・与那国

 ◇「基地問題の記述少ない」竹富
 日本最西端に位置する沖縄県八重山地区(石垣市、竹富町、与那国町)で来年度から使われる中学校の公民教科書採択問題を巡り、文部科学省は、採択地区協議会が答申した保守系の育鵬社版を採択しなかった竹富町に自費購入を促す方針だ。育鵬社版を採択した石垣市と与那国町の2市町は教科書の無償対象となるが、沖縄本島では批判の声が根強い同社版に、2市町はなぜこだわるのか。また、竹富町はいかなる理由で拒絶するのか。八重山諸島に渡り、背景を追った。【鈴木美穂】

 沖縄本島から南西約500キロ、空路約1時間半。与那国町の教育長室に崎原用能(さきはらようのう)教育長を訪ねた。「今の教科書じゃ子供が可哀そうだ」。幼少時の記憶を引き合いに語り始めた。日の丸は祖国復帰の象徴とされ、祝日のたびに家々の門扉に掲げられた。しかし本土復帰と共に一変したという。「日の丸は悪者にされ、アイデンティティーが揺らいだ。いつまでも自虐史観の教育を続けてはいけない。被害者意識から抜け出し、本当の日本人になりたい」と時に激高しながら訴えた。

 逼迫(ひっぱく)した経済事情も無縁ではない。1940年代には約1万2000人いた島民だが、台湾との密貿易取り締まり強化などで、約1600人(今年9月末現在)に激減。病院や高校はなく、基幹産業の農漁業は後継者不足にあえぎ、中学卒業を機に離島する家族が後を絶たない。

 そんな中、地元を揺るがす事件が起きた。昨年9月に発生した尖閣諸島沖での中国漁船衝突事故だ。同諸島を行政区に持つ石垣市の砥板芳行市議は「国境に生きる意味、安全保障の認識を改めて考えさせられた。こうした意識変化が育鵬社版につながった」と振り返る。育鵬社版は尖閣諸島の領土問題に関する記述が手厚く、同市議は「従来の『地球市民的な教科書』では駄目だ」と言い切った。

 さらに政治状況も大きく関係する。同市では昨春、16年ぶりに保守系市長が誕生した。革新系の5選を阻んだのは自民、公明が推す中山義隆氏で、当選後は自ら尖閣諸島への上陸を模索。県立高校の校長だった玉津博克(たまつひろかつ)氏を教育長に抜てきした。

 玉津教育長は早速“改革”を主導。採択地区協議会委員の構成や人数を改め、協議会から教員を除外する規約改正に動いた。専門知識のある調査員(教員)の推薦が無くても選定対象にした。

 玉津教育長は言う「育鵬社版の『家族の役割』という項目は特筆すべきだ。日本人として当たり前の伝統や歴史、教育で伝えるには最適な教科書だ」

 一方、無償対象から除外されることになる竹富町慶田盛安三(けだもりあんぞう)教育長は育鵬社版について「天皇の写真を多用し、大日本帝国憲法まで全文掲載する必要がどこにあるか。沖縄基地問題の記述もほとんどない」。

 さらに「調査員が推薦もしなかった教科書を、地区協議会が答申するなんておかしい」と不審がり「子供たちは乾いた砂みたいにすべての物を吸収する。教科書は大人のためのものじゃない」と憤った。そのうえで採択した東京書籍版を「人権や平和主義、日本国憲法もきちんとしている」と評価した。

 沖縄大の新崎盛暉(あらさきもりてる)名誉教授は「中央の国会議員が見え隠れするなど国境の島を政治利用する思惑も透けてみえる」と指摘。琉球大の我部政明(がべまさあき)・国際沖縄研究所長は「疎外感を中央と同化することで埋めたい。そんな意識が働いているのではないか」と分析する。

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 ◇八重山地区で採択された公民教科書の主な記述◇
…………………………【尖閣諸島】…………………………

 ▼育鵬社▼

 東シナ海上の尖閣諸島については、中国がその領有を主張しています。しかし、これらの領土は歴史的にも国際法上も、日本の固有の領土です。

 ▼東京書籍▼

 沖縄県先島諸島の北方に位置する尖閣諸島は日本の領土ですが、中国がその領有を主張しています。

………………………【沖縄の米軍基地】………………………

 ▼育鵬社▼

 在日米軍基地の75%が沖縄県に集中しています。

 ▼東京書籍▼

 アメリカ軍基地は、復帰後も残り続けました。これに対して、基地を縮小し、なくそうとする運動も続けられ、わずかずつですが日本に返還されてきました。

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 ■ことば

 ◇八重山教科書採択問題
 石垣市、竹富町、与那国町で来年度使用する中学校の教科書を選ぶ諮問機関「採択地区協議会」が8月、公民について育鵬社版を選定し答申。石垣市、与那国町は育鵬社版を選んだが、竹富町は東京書籍版を採択した。教科書無償措置法は同一地区では同じ教科書を使うよう定めており、沖縄県教委からの再協議要請を受け、3市町の全教育委員が会議を開き一転、東京書籍版を採択。これに対し、文部科学省は有効性を疑問視し、竹富町のみ無償措置から除外する方針を示した。

                      ☆

毎日新聞が取材チームを八重山に派遣し、イデオロギー論争に巻き込まれた教科書問題を現地取材をした。

朝日新聞に勝るとも劣らない偏向報道で知られる毎日新聞の報道と聞くと、大方の読者はある一定の先入観を持って記事を読むだろう。

だがその期待は見事に裏切られる。

ヘンタイ新聞とも呼ばれるあの毎日新聞にしては、比較的バランスの取れたまともな記事ではないか。

沖縄紙の発狂報道に慣らされた筆者の目にはある種の新鮮さを感じたくらいだ。

内容は騒動の当事者とも言える石垣市、与那国町、竹富町の各教育長にそれぞれ直接取材している。

さらに育鵬社版教科書を支持した砥板石垣市議と東京書籍版を支持する二人の大学教授を取材してバランスを保っている。

沖縄の大学教授でこの種の取材に異論を述べても、某大学教授のように沖縄2紙にバッシングを受け、村八分を恐れて引き下がるのがオチである。

毎日新聞が市議はともかく沖縄紙の御用学者にだけ取材するのも仕方のないこと。

だが、いくら左翼学者のコメントにしても我部琉球大学教授の上から目線のご高説は、国境の島に住む住民の神経を逆撫でしている。

我部氏の専門分野は国際政治と聞くが、国際政治のパワーバランスの境目に住む八重地区漁民や一般住民の苦渋は、国際政治とは無関係だとでも考えているのだろうか。

机上の空論で沖縄2紙に媚を売るのも結構だが、今回の教科書騒動に対する「疎外感を中央と同化することで埋めたい。そんな意識が働いているのではないか」という我部教授のコメントはあまりにも尖閣諸島を行政区としている石垣市や、国境に接する八重山地区住民を軽視した発言ではないか。 この発言から離島の住民を見下すような視線を感じるのは筆者だけだろうか。

沖縄2紙や左翼学者は「沖縄は差別されている」という文言を攻撃の武器に使う。

だが、差別という言葉を多用する人こそ本物の差別主義者であると何度か書いた。

本土に差別されていると叫ぶ沖縄人で、その一方離島やヤンバル出身者に対し差別的言辞を弄する人は今でも多く見られる現実がある。

那覇の出身でもクニンダ(久米町)出身者以外の人との結婚は親族が嫌がるという話しを真顔でした人物を筆者は知っている。

いや、その那覇市の出身者でも少し昔は首里出身者にとっては差別の対象だったという。

沖縄人の差別について詳しくは 「人類館」、恨み辛みの歴史観

我部教授が数年前、NHKラジオのインタビュー番組で、沖縄の米軍基地の話しをしているとき、出身地は沖縄の何処かと聞かれ、「沖縄市出身だが、先祖は首里武士である」などと自分の氏素性を自慢げに話した。

そのときは地元の大学教授がNHKのインタビューを受けているので応援の気持ちで聞いていたが、「先祖は首里出身」などと番組の主旨とは無関係な自慢話を聞いた瞬間、応援を忘れ引いてしまったことを記憶している。

 今回の毎日新聞の取材に対する我部教授の八重山地区住民に対する上から目線の発言を聞いて、数年前の氏のNHKでの「先祖は首里出身」発言を想いだしてしまった。

毎日新聞の取材を受けた砥板石垣市議によると、この取材をした女性記者は、山口県出身だそうで、砥板氏が『山口県も岩国基地などがあり、米軍基地問題を抱えているんじゃないですか?』と聞くと、その女性記者は、『山口県は、明治維新で国を作ったという誇りがあるせいか、沖縄のような基地問題にはなりませんね...』と言っていたのが印象的だったとのこと。

毎日新聞は琉球新報と提携関係にあるので、従来通りの取材だったら事前に地元紙(琉球新報)のブリーフィングを受け、概ね地元紙の論調を受け売りするのが通常であった。

ところが今回の八重山教科書騒動は3ヶ月以上にわたり発狂新聞がデタラメ記事を垂れ流したお陰かどうか、砥板議員によるよると、毎日新聞の取材チームも、沖縄の県紙の異常さは充分理解しているように感じられたとのこと。 

つまり沖縄の発狂新聞が3ヶ月の長期にわたり誰が見てもわかるデタラメ記事を拡散し続けたために、さすがの毎日新聞でも事の真相を理解することが出来たのだろう。

その結果上記引用のような比較的中立的な記事を書くことが出来たものと考える。

沖縄紙 狂える記事が ブーメラン (爆)
 

                 ★

琉球新報の言論封殺と捏造報道に敢然と戦いを挑んでいる上原正稔さんをご支援下さい。

■カンパ協力のお願い■

琉球新報の言論封殺に対し、徒手空拳で戦いを挑んでいるドキュメンタリー作家上原正稔氏の「パンドラの箱掲載拒否訴訟」の第5回公判は年が明けて1月24日(火)の予定です。

これまで皆様のカンパにより戦いを継続してきましたが、沖縄のマスコミから村八分状況の上原氏は現在闘争資金に不足をきたしています。

担当弁護士の先生も手弁当で支援して下さっていますが、打ち合わせ等をするにも交通費等の出費を無視できません。

沖縄の閉塞した言論空間に戦いを挑んでいる上原さんの訴訟にカンパ協力をお願いしております。

三善会は、平成23年1月31日に上原正稔氏が琉球新報社を提訴した裁判「パンドラの箱掲載拒否訴訟」を支援する為、皆様の支援金のご協力のお願いを致しております。

支援金は、裁判の支援・報告会・講演会等の開催や広報活動等に活用させて頂きます。
振込手数料につきましては振込者にてご負担下さるようお願いします。

--------------------------------------------------------------------------------
ゆうちょ銀行からの振込の場合
【金融機関】ゆうちょ銀行
【口座番号】記号:17010 口座番号:10347971
【名  義】サンゼンカイ.
--------------------------------------------------------------------------------
ゆうちょ銀行以外の金融機関からの振込の場合
【金融機関】ゆうちょ銀行
【店  名】七〇八(読み:ナナゼロハチ)
【店  番】708
【口座番号】普通:1034797
【名  義】サンゼンカイ.

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プロ市民が立ち上がった

2011-11-16 06:19:38 | 八重山教科書採択問題

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昨日のエントリーで概略次のようなことを書いた。

竹富町の町民大会も「9・8全教委協」も主張することは同じでも、どちらも法的に何の根拠もない似たもの同士だ。 そして弁護士先生がどんな屁理屈をこねくり回しても、ネット時代の今時騙される読者は少ない。

保護者と称する母親が同じ主旨で裁判に持ち込んだわけだから司法の判断を待てば良いものを、今度は予想通りの「県民大会」を開くという。

八重山教科書:23日に県民集会 全教育委員協議決定求め/沖縄 毎日新聞

 八重山地区の公民教科書採択をめぐる問題で、沖教組など7団体で構成される「9月8日八重山全教育委員協議の決定を求める県民集会実行委員会」は23日午後2時から、嘉手納町のかでな文化センター大ホールで県民集会を開くことを14日、決定した。16日に共同記者会見し、参加を呼び掛ける。

 実行委員会は沖教組のほか高教組、連合沖縄、平和運動センター、統一連、沖縄から平和教育をすすめる会、9・29県民大会決議を実現させる会。 (琉球新報)

           ☆

よくよく見たら「県民大会」ではなく「県民集会」としているのは、会場が屋内なので、参加人数にお得意の大幅水増しが出来ないからなのだろう。(笑)

でも実行委員の顔ぶれを見たら「県民集会」でもとんでもない、「左翼政治集会」ぐらいが相応しいと思う県民は多い。

裁判では負けると知ったプロ市民がついに立ち上がった?

そういえば昨日エントリーの竹富町の町民大会も八重山毎日の記事を見ればやはり「町民大会」というより「プロ市民集会」としたほうが相応しいようだ。

 ■八重山毎日 11月15日

「教科書無償給付を」
町民の会が集会
竹教委に」「屈するな」と要請
文科省に大臣発言撤回求める
 八重山地区の公民教科書問題で、竹富町の子どもに真理を教え
る教科書採択を求める町民の会(仲村貞子世話人代表)は13日
夜、「竹富町の子どもに教科書無償を求める町民の会」を西表上
原多目的集会所で開き、東京書籍版公民教科書の無償給付を求め
る集会アピールと要請決議を採択、14日に中川正春文科相らに送
付した。仲村世話人代表らは同日、竹富町教育委員会を訪ね、
「町教委と県教委の判断を断固支持する。文科省の不当な介入に
屈せず、竹富町の主体性を堅持」するよう慶田盛安三教育長に要
望した。
 教科書問題をめぐり、町内で集会が開かれるのは初めて。文科
省の対応を糾弾し、町民の意思を内外に発信しようと、教員や
PTAら町民70人余が参加した。竹富町を無償措置の対象外とする
文科省見解に「憲法二六条に反する」と抗議し、「法の下に平等
原理に反する文科省の見解と指導に断固反対し、教科書有償化を
絶対認めず、無償給付を求める」と宣言した。要請決議のあて先
は文科省、県教委、県議会、町議会、町教育委。文科省に対して
は、9月8日の全員協議が「八重山郡民多数世論の下の民主的に
決められた解決策」と訴え、「県教委の努力と成果を踏みにじ
り、竹教委に法的瑕疵(かし)があるかのような対応を示してい
るのはお粗末」と批判、大臣発言の撤回を要求している。両議会
には文科省に抗議するよう求めた。
 仲村世話人代表や母親代表の村田美樹さんらが14日、町教委を
訪れ、慶田盛教育長に要請文を手渡し、「運動をもっと広げる。
一緒に頑張りましょう」と激励。議会には事務局に文書を届け
た。慶田盛教育長は「町教委の気持ちを町民が受け取ってくれ
た。頑張ろうという気持ちをますます強くした」と感謝し、「答
申が教育委員会の採択権を束縛できるのか。憲法26条は義務教育
を無償としているのに、竹富町だけ有償とするのは分からない。
4月は目の前。子どもたちには、大人のいがみ合いではなく模範
を示すべきだ」と話した。

「黙っておれない!」
無償措置を訴え
文科省に抗議町民集会に70人余
【西表】教科用図書八重山採択地区協議会の答申に基づかない教
科書を採択した竹富町教委を無償措置の対象外としている文科省
に対し13日夜、町民が立ち上がった(※注。「このまま黙っておれな
い」「法の下の平等ではないのか」「無理を通してはいけない」
―。西表上原多目的集会所で開催された「竹富町の子どもに教科
書無償を求める町民集会」で保護者や教員らは文科省に怒りをぶ
つけ、無償給付を訴えた。
 仲村貞子世話人代表は「みんな同じように無償の扱いでなけれ
ばならない。私たちの子どもだけなぜ有償になるのか」と声を上
げ、「育鵬社は偏っている。私たちが歩んできた同じ道を子ども
たちに歩ませてはならない」と東京書籍版を支持した。町PTA連
合会の宇根信夫会長は「教科書問題の発端は、結論ありきの改革
にある。調査員のマイナス評価の多かった育鵬社がなぜ採択され
たのか。協議をしない協議会、協議をさせない協議会で選定され
た育鵬社こそ無効を訴えたい」と語気を強めた。
 教師の池村久美さんは9月8日、「全員協議で東京書籍」との
連絡に教師仲間とともに喜んだが、その後の文科省の判断、対応
に「えっと思い、本当にがっかりした」。池村さんは「これを認
めてしまうと、子どもたちに無理が通るよと教えるのと同じ。絶
対認めてはならない。町教委のぶれない姿勢に感謝し、私たちも
同じ気持ちですよと伝えたい」エールを送った。
 全会一致で東京書籍版を採択した町教委に「胸を打たれた。
りっぱな教育委員。誇りに思った」という町議の津嘉山彦さん
は「町民で町教育委員をバックアップしていこう」と呼びかけ
た。

            ☆

自称「町民大会」の世話人の仲村貞子氏は平和集会の語り部をしているようだし、

仲村貞子さん招き、平和集会

アジ演説をした教師の池村久美氏は現役バリバリの沖教組八重山支部中央委員⇒教育情報

さらに池村先生は教育よりこんな活動の方が忙しいようである。

イラク戦争を検証するネットワーク

さらに町民に呼びかけをした津嘉山彦氏は自衛隊は殺人装置と公言した前大浜極左市長の子分であることもその激しい反自衛隊活動から垣間見ることが出来る。

海自護衛艦入港に怒り



 

【おまけ】

注※)「オトシタレの読んだか!ブログ」さんが八重山毎日の「立ち上がった」にこだわってオモシロイ記事を書いているので紹介する。

 

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