狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

県、取り消しの次は撤回、国の強行「公益に反する」

2015-11-01 18:01:54 | 普天間移設
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県、辺野古埋め立て承認の撤回検討 国の強行「公益に反する」

 県は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設計画について、政府が埋め立て本体工事を進める法的根拠とする前知事による埋め立て承認の「撤回」を検討していることが30日までに分かった。翁長雄志知事は今月13日、埋め立て承認を「取り消し」たが、国土交通相が取り消しの効力を停止し、さらに知事に代わり承認取り消しを取り消す「代執行」手続きを始めた。これを受け、防衛局は29日に埋め立て本体工事に着手した。県と政府はこの措置をめぐって法廷闘争に移る見通しだが、一方で県側は法廷闘争で県側の主張が認められなかった場合などに備え、「二の矢」として「取り消し」に続き、承認を「撤回」することを検討している。

 公有水面埋立法に基づく埋立承認の「取り消し」は承認前の過程にさかのぼり、違法性が確認された場合に認められる。翁長知事は県が設置した第三者委員会が前知事の承認過程に「瑕疵(かし)があった」と結論付けたことから、承認を取り消した。
 一方で「撤回」は、承認後に生じた事由で国と県の公益を比較し、県の公益が大きい場合にできる。県側は「違法性があり(取り消し理由)、かつ公益にも反する(撤回理由)事例もある」として、知事は取り消しと撤回の両方を行使できるとみている。
 県は辺野古埋め立て承認に付した「留意事項」で、防衛局は本体工事を始める前に実施設計や環境対策に関する事前協議を県と行うよう定めている。県が協議を「継続中」とする立場なのに対して、防衛局が一方的に打ち切りを通告し、29日に本体工事を強行している。県はこうした点などが「承認後に生じた撤回事由」に当たるとみている。
 複数の県関係者は「今後も防衛局は承認権者である県の指導に従わずに工事を進めようとするだろうが、そうした行為が積み重なれば(次々と)撤回事由となる」としている。県は週明けに防衛局に対し、事前協議の復活と、協議の間は工事を中断するよう求める行政指導を行う。
 また昨年の知事選や名護市長選で県民の多数が新基地建設に反対していることが示された点も、県内部では撤回事由の「公益」となるとの見解がある。
 県はこうした対抗手段を既に顧問弁護士らに照会し、撤回が選択肢となり得るとの回答を得ている。
 県は当面、既に実行した承認「取り消し」に関する国側との法廷闘争に注力する方針で、その行方を見定めながら翁長知事が最終的に撤回に踏み切るかを判断する。(当銘寿夫、島袋良太)

                          ☆

県と国との対立は、行政手続きの点で争っても司法の場で争っても、県に勝ち目がないことは沖縄2紙が一番承知していること。

だが、素直に負けを認めたらこれまで捏造報道で扇動してきた読者の反発を買うのは明らかである。

現在、沖縄2紙は、「あらゆる手段」の「一環」として、ジジ・ババ活動家を扇動しているのだが、・・・

万策尽きた感のある翁長知事に、起死回生の秘策があるという。

翁長知事が13日に行った埋め立て承認の「取り消し」の代わりに埋め立て承認を「撤回」すると言うのだ。 いや、取り消しと撤回の二本立て興行さえもあるというのだ。

自信満々のはずの第三者委員会が出した「法的瑕疵あり」に自信があるなら、「取り消し」で法廷闘争に臨めば良い筈。

ところが、今頃「撤回」を弁護士が検討しているというのは第3者委員会が出した結論に自信がない証拠である。

記事によると、取り消しと撤回の違いは、こうだ。

埋立承認の「取り消し」は承認前の過程にさかのぼり、違法性が確認された場合に認められる。翁長知事は県が設置した第三者委員会が前知事の承認過程に「瑕疵(かし)があった」と結論付けたことから、承認を取り消した。

一方で「撤回」は、承認後に生じた事由で国と県の公益を比較し、県の公益が大きい場合にできる。県側は「違法性があり(取り消し理由)、かつ公益にも反する(撤回理由)事例もある」として、知事は取り消しと撤回の両方を行使できるとみている。

県が撤回できる理由として、前知事が辺野古埋め立て承認に付した「留意事項」を挙げている。

「留意事項」で、防衛局は本体工事を始める前に実施設計や環境対策に関する事前協議を県と行うよう定めている。

県が協議を「継続中」とする立場なのに対して、防衛局が一方的に打ち切りを通告し、29日に本体工事を強行している。県はこうした点などが「承認後に生じた撤回事由」に当たるとみている。

「取り消し」だけでは勝ち目がないので「撤回」も併せて2本立てで法廷闘争に臨む魂胆だが、県は国(国交省)が、本来国交省の権限である公有水面の埋め立て権限を、委託していた県の代わりに代執行する、というのだ。 

そうなると、県が主張する「留意事項」など本末転倒の枝葉の類であり、埋め立て権者である国には無視できる存在。

つまり埋め立て権という大木が切り倒されたのに、その大木に生えた枝葉のことを云々するのに等しいのだ。  切り倒された大木の小枝など、放置しても自然に枯れ果てるから。

したがって埋め立てを代執行する権利者の国にとって「留意事項」の存在など痛くも痒くもないのである。

■辺野古移設と普天間固定化、・・・・どちらが「公益」を損なうか。

>また昨年の知事選や名護市長選で県民の多数が新基地建設に反対していることが示された点も、県内部では撤回事由の「公益」となるとの見解がある。

翁長知事や稲嶺名護市長が、辺野古反対によって固定化する宜野湾市民が被る「危険性」については、「公益」と考えていない、のがよくわかる。 

住宅密集地に隣接する普天間飛行場によって損なわれる「公益」の方が、住宅の疎らな海岸で、離発着は海の上空を通過するV字型飛行場の辺野古移設によって損なわれる「公益」より、はるかに大きいことは小学生でも分かる事実である。

何度も言うが「新基地建設」は間違いであり、「辺野古移設」が正しい表現。

辺野古問題の原点である住宅密集地に隣接する普天間飛行場を温存したまま、新たに辺野古に米軍基地を、建設するなら「新基地建設」といえるが、普天間飛行場は辺野古の「キャンプシュワブ内に移設するのである。

 

沖縄メディアが連日垂れ流す「新基地建設」が大嘘であることを示す図解です。

普天間基地面積:480ha ↓↓ 移設した場合 辺野古埋立面積:160ha 面積だけとっても1/3 に縮小明かに基地負担軽減 しかも既存のキャンプ・シュワブへの移転であるので新基地建設ではない。

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【おまけ】

昨日曜日、NHKの日曜討論を見た。

午前9時00分

「埋め立て工事着手 普天間移設の行方は」

放送概要

普天間基地の移設問題で、政府は辺野古沿岸部の埋め立て工事に着手、沖縄県との対立が激化しています。一方で緊迫する南シナ海での米中のせめぎ合いは?専門家4人が討論!

森本敏,遠藤誠治,神保謙,屋良朝博,【司会】島田敏男,【司会】中川緑

沖縄の米軍基地の海兵隊に抑止力は有るか、というテーマで、

「抑止力あり派」の森本元防衛大臣と神保慶応大学准教授。

「抑止力ない派」に屋良朝博・沖国大講師と遠藤政治成蹊大学教授が討論した。

これまで「海兵隊に抑止力はない」という主張の論拠にされていた森本元防衛大臣が、新聞報道の誤解を訂正し、「抑止力あり」を主張したため、屋良氏の論が空回りした。

屋良氏は、海兵隊の抑止力について「面で対応すれば、沖縄に基地など置かなくても良い」と意味不明な発言をした。

ところがが、神保氏は、最近の日米合同訓練などでは、「近戦地域」に基地を作る方が、「戦地」までの時間的、経済的コストを考えれば抑止力に繋がる、と主張。

中国の脅威がある沖縄は「近戦地域」であり、沖縄に海兵隊基地を置くことの抑止力を力説した。

驚いたことに、最近の南シナ海で起きている人口島設置をめぐる米中の緊張関係について問われた屋良氏が、沖縄とは関係ない遠い所の出来事などと能天気発言をしていた。

これに対し、神保氏が南シナ海での中国の脅威は沖縄にも関係していると反論していた。

最後に森本氏が「辺野古移設は(議論は)終わったことであり、後は日本政府がこれを実行するだけ」と言い切った顔が印象的だった。

 

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大田昌秀著 「二人の『少女』の物語」の大嘘 

2015-11-01 06:15:36 | オカッパの少年

 

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■大田昌秀著 「二人の『少女』の物語」の大嘘    

戦時中沖縄に上陸した米軍が撮影した一枚の少女の写真がある。

「うつろな目の少女」と呼ばれる写真の少女は、負傷した右手を布で首から吊るし、花柄模様の着物は血に染まり、オカッパ頭の放心した表情でカメラを見る姿はいかにも痛々しい。 


この写真は琉球新報社発行の写真記録『これが沖縄戦だ』(大田昌秀著)の表紙を飾り、さらに扉一枚を使って大きく紹介され、同書に掲載のもう1人の沖縄戦の少女、「白旗の少女」とともに沖縄では良く知られた写真である。

沖縄で出版される沖縄戦関連の書籍は、書店に特設コーナーを設けるほど数多い。 

だが沖縄戦を少しでも検証した人が読めば、あまりにも事実の歪曲、捏造が多いことに気がつく。

調査不足や勘違いによる事実誤認ならともかく、著者のイデオロギーを押し通すため、意図的に事実を歪曲、捏造した例は目を覆うほどだ。

沖縄タイムス刊の『鉄の暴風』が嘘にまみれた伝聞記であることは今では旧聞に属するが、沖縄戦記の代表的書き手である大田昌秀元県知事の出版物から歪曲・捏造の記述を拾い出すと、それだけでも数冊の本が出来るくらいだ。 

大田氏の最新の著作「二人の『少女』の物語」(2011年、新星出版)は、戦争に翻弄される二人の「少女」を描いているが、全編を通して大田氏のイデオロギーで事実が歪曲、捏造されている。 

「大田昌秀 2人の少女」の画像検索結果

本稿は、大田昌秀氏のベストセラー『これが沖縄戦だ』の表紙を飾った「少女」にまつわる稀代の詐話師の「語り部」と著者大田昌秀氏が、琉球新報や朝日新聞などのメディアを巻き込んで事実を捏造した驚くべき嘘の物語である。

■嘘つきは「語り部」のはじまり


2010年の夏、筆者は浦添市のとある喫茶店で、『うらそえ文藝』編集長の星雅彦氏から座間味島旅行の土産話を聞いていた。

当時沖縄県文化協会長を務めていた星氏は、沖縄の知識人として誰より早い時期に集団自決の行われた座間味島に現地取材をしたことで知られ、県史の編纂にも参画した。

星氏は、座間味村に滞在中、偶然にも、神戸から来た20人ほどの「平和学習ツアー」と称する教員グループと同行することになる。

そして宿泊した民宿が所有する小型バスに便乗して戦跡の壕巡りを体験した。

そのときの写真の一枚に写っている人物を見た筆者は、思わず驚きの声を発した。

「うつろの目の少女だ!」

「この嘘つきの語り部がこんな所でまだ他人を騙しているのか」――

星氏が示す写真には正面を向く老人が写っているだけで、1人の少女も写っていない。

写真の老人を指して、少女だと呟く姿は他人の目には、異様に映ったであろう。

筆者が「うつろな目の少女」、「嘘つき」などと決め付けたその老人は、夏休みを利用して神戸の教員グループを率いて座間味案内をしていた沖縄戦の語り部だった。

この人物こそ筆者が長年追い続けていた当時78歳の大城盛俊氏だった。

写真を見て「少女だ」と言ったわけは、こうだ。

大田昌秀著『これが沖縄戦だ』(琉球新報社)の表紙の写真の少女が、戦後65年経って座間味村で戦跡ツアーを案内する語り部の老人と同一人物と考えたからだ。

伊丹市在住の大城氏は勿論男性であり、沖縄戦の語り部を引退すると報じられていた。

老人とオカッパ頭の少女をめぐる衝撃の物語を説明するため、7年前の「沖縄慰霊の日」に時を巻き戻す。

■朝日の一面を飾った「うつろな目の少女」

2008年6月23日「沖縄慰霊の日」。

その日の朝日新聞夕刊は、一面トップをこのような大見出しで飾った。

「63年年目 沖縄慰霊の日」

「残酷なのは戦争」

「75歳語り部来年引退」

朝日の記事は、沖縄戦で日本兵の残虐非道な暴行で右目を失明し、その後遺症で足が不自由になった大城盛俊氏が、沖縄戦の語り部としての講演活動を引退すると報じた。

さらに記事は、63年前に米兵によって撮影されたオカッパ頭の「少女」の写真と、講演をする現在の大城氏の写真を並べて掲載し、「少女」と大城氏の関係を、次のように報じている。

<大城さんは沖縄戦当時12歳。「男の子は日本軍に何をされるか」と案じた父が少女の格好をさせていたが、食べ物を持っていこうとした日本兵に殴られて右目失明などの大けがを負った。米軍に手当てを受けている写真を、琉球大学教授だった大田昌秀・元沖縄県知事が「うつろな目の少女」と名付けて本の表紙に使い、大城さんは84年に「これは私」と名乗り出た。>

 過去に1120回を超える講演をしてきたといわれ、講演会のプロともいえる大城氏なら、地元沖縄ではこれまでも数多くの講演会を行っていると誰でも想像する。

ところが沖縄出身の筆者でも大城氏が沖縄で講演会を行ったのは、朝日が報じる石垣島での最後の講演会しか知らない。

しかもただ一度の沖縄での講演会が、なぜか沖縄本島を遠く離れた石垣島での講演だというのも不可解だった。

朝日の報道により、大城氏と「うつろな目の少女」の関係は一応理解できる。

しかし、それを詳しく知るためには、面倒でも更に時を遡って2007年の8月に巻き戻さねばならない。

つづく

 
うつろな目の少女

 

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沖縄戦の語り部・大城盛俊氏

 

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